ほんとにあった!呪いのビデオ Special 4(ネタバレあり)

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ほんとにあった!呪いのビデオ Special 4
ほんとにあった!呪いのビデオ Special 4

はじめに

はい。本呪SP4です。印象は

「怖くないけど、面白い」

そんな感じです。いや、結構映像は怖いはずなんですけどね。

夜の海(怖くない)

概要

カップルがデートの帰り道で、いい感じの海辺があったので立ち寄ることに。岩場ゴツゴツで暗い中、足元がおぼつかない様子を撮影中、彼女が突然転びかけてしまう。何者かに足をつかまれた感じがすると訴えるので、早々に立ち去ることになる。

後にビデオを見返すと、背後に学生服姿の男性を捉えていた。

感想

暗い背景に、ぼやっと学生服姿と思しき男性が映っています。こんなところに明かりも持たずに、人がいるわけがないので、確かに怖いシチュではありますが、ほんの一瞬なので映像自体は怖くないです。

尾行(すこし怖い)

概要

探偵である投稿者が、駆け出しの頃に撮影してしまった不思議な映像。

とある女性をターゲットにして尾行中の、隠しカメラによる映像。帰宅中の彼女を尾行するが、いつもとは異なり、自宅の方向ではない、狭い路地に入り込んでいく。人通りも少なくなり、次第に尾行が困難になっていくが、ある角を曲がったところで女性を見失ってしまう。左右が高い壁になっており、途中に建物への入り口も無かったはずだが。

すると事務所の所長から、尾行を中止するようにとの連絡が入る。突然の中止命令にとまどう投稿者。だが、その電話が入った直後、見失ったはずのターゲットの女性が、今度はこちらに向かって歩いてくるではないか。

あっけにとられる投稿者の隠しカメラは、偶然その女性の顔を正面から捉えてしまう。すれ違いざま、黒く靄がかかった顔は全く確認できなかった。ターゲットに何が起こったのだろうか。

感想

顔が黒い靄で消えてしまうという事象よりも、所長からの突然の中止命令の直後に、見失ったはずのターゲットが、こちらに向かって歩いてくる、このシチュエーションが怖いです。尾行中止命令が出ているので、これ以上追っかけませんが、もし尾行を続けていたら、彼女はどこへ行ったのでしょう。

屋根裏(怖い)

概要

自分の部屋の天井から足音がする。引っ越してきたときから音がするので、天井裏を調べようとしたら、VHSテープが落ちてきた。ラベルには日付しか記されていないそのテープ、彼女と一緒に興味本位で視聴する。そこには前住人と思しき下着姿の男性が、この部屋でゴロゴロしたり、膝を抱えたり、畳に落ちている何かを丹念に拾っている姿が、延々と映し出されていた。しきりに天井を気にしているようでもある。さらに部屋の襖に女性の大きな顔、曇りガラスの向こうにシルエットも写りむ。明らかにこの世のものではない。

この映像を見てからいうもの、投稿者は悪夢で眠れずに、体調を崩してしまった。一緒に見ていた彼女はさらに酷く、顔に殴られたような痣ができ、さらに頭髪が全て抜け落ちてしまい、接客の仕事を続けられなくなってしまった。

映像を見てから恐怖のあまり、天井裏を調べることもできなくなってしまった投稿者に代わり、スタッフが調査を行う。すると数々の生活用品が見つかり、ここに何者かが生活していた様子がうかがえる。

隣近所への取材で、投稿者の部屋の隣にかつて住んでいた男性に取材することができた。そして、アジア系の女性と暮らす、チンピラのような男性が前住人であることが判明した。女性は不法入国してきたようで、男性に囲われ、風俗などで働かされていたようで、警察や入国管理局などの調べが入ると、天井裏に潜ませていた様子であった。いつしか女性がいなくなり、男性も転居していった。

感想

まず投稿者の彼女が、ウィッグを外すシーンが衝撃的でした。彼氏も悪夢で2時間で目が覚めるとか言ってる場合じゃないよ。呪いというか、霊障もこう直接的にくるとシャレになりません。

さて映像ですが、下着姿の男のブリーフのケツが妙に生々しくて気持ち悪いのはさておき、一生懸命何かを拾って集めている姿が異様です。何を拾っているんでしょうか。

映り込む女性の姿は結構怖いです。この女性の悲惨な最期が想像できて気分が悪いですね。遠い異国の地で最期を迎えた無念さが伝わってきます。

シリーズ・監視カメラ コンビニエンスストア(怖くない)

概要

コンビニの床に苦悶を浮かべる老婆の顔が映った。

感想

一瞬です。顔には見えなかったな。冒頭に映っている女子高生がローズソックス履いていたことが時代を感じさせます。

ヒッチハイク(すこし怖い)

概要

卒業旅行にヒッチハイクをする女性二人組。車通りが少ない道で、やっとこさ一台のワンボックスを止めることに成功する。運転手は若い女性。助手席にはさらに若い女性がうついており、こちらを見上げようともしない。彼女は快くヒッチハイクを受け入れるが、走り出してしばらくすると様子が変わってくる。

スナック菓子を食べ始めると、女性が急に不機嫌になり、体に良くないとか、良い水と良い食べ物が重要とか言い出し、車内は険悪になる。その間も助手席の女性はうつむき、微動だにしない。やがて、ヒッチハイクの目的地を離れ、人里から遠ざかって行く車。何度も方向が違うと訴えても、運転する女性は聞く耳を持たない。挙げ句の果てには「あなたたちのことを思って」とか「みんなが待っている」とか言い出し、身の危険を感じた投稿者たちは、隙を見て車から脱出。憮然とした様子の女性は、携帯電話でどこかに連絡をとると、猛スピードで走り去った。

スタッフとともに、当日の工程をトレースすると、車が走り去った方向には何もなく、行き止まりであった。あの車はどこへ向かうつもりであったのか。

その際の様子を記録した映像では、助手席でうつむいていた女性の姿がサイドミラー越しに伺えたが、車を降りる瞬間の彼女の顔が、真っ赤にただれているように見える。

感想

「ヒッチャー」というホラー映画を思い出しました。あれはヒッチハイクされる側の話でしたが。どちらにせよ、赤の他人を乗せる。あるいは赤の他人の車に乗るのは怖いですね。

赤くただれた女性ですが、真っ赤っかすぎて、顔の形も表情もなんだかよくわかりません。それよりも、ヒッチハイクした車があらぬ方法に行ってしまう恐怖の方が強いですね。

シリーズ監視カメラ 地下駐車場(怖くない)

概要

地下駐車場の監視カメラにサングラスの男性が映った。

感想

壁にタモリがいますw

無名の投稿(怖くない)

概要

事務局に差出人不明のビデオテープが届いた。本人によるビデオレターのようなもので、その生活を淡々と記録している。自殺するとか、実家の母親への電話で暴言を吐いたり、一人で誕生日を迎えたり、会社を辞めたと報告したり、だんだんと投稿者のメンタルがダウナーになっていく。

とある年越しのシーンで壁に霊が映ったと報告し、呪いのビデオばかり見ていたので、霊感が研ぎ澄まされたみたいなことを言って終了。

感想

壁になんか映ってますネ。そんだけ。投稿者も冒頭と最後でわざわざスーツ姿で報告してて、なんといった良いか…うーん。この後自殺せず、強く生きてくれることを願います。

謎の女(ちょっと怖い)

概要

物好きにも交通事故現場に見物に行く投稿者たち。だが、事故処理が終わった後だった。不謹慎にもがっかりして、することもなく帰途の中、自動販売機で飲み物を買い求める最中、友人の後ろに人がいることに気づく撮影者。しかしすぐにいなくなってしまった。「いまお前のすぐ脇に人がいたよね」「いや気づかなかったよ」「うそ、めっちゃ近くにいたやん!」

あとでビデオを見返すと、近くにいた女性は血だらけであった。

感想

めっちゃ近くにいた女血だらけ。いやはっきり写ってますよ。なぜかそれほど怖くないんだけど。

シリーズ監視カメラ 無人のオフィス(怖くない)

概要

無人のオフィスになんか映ってたー。

感想

映ってましたねー。

消えた友人(怖いし、面白い)

概要

ほんとにあった!呪いのビデオ11にて、「ランドセルの少女」のエピソードに、全国から多数の反響が寄せられた。

行方不明の少女の姿を見ると、自分も行方不明になってしまうというものがほとんどで、一種の民間伝承、あるいは都市伝説のようなものとして、各地で流布されているようである。

今回、不可解な少女の姿が映ってしまい、撮影者が行方不明になってしまったという、投稿映像が寄せられたため、スタッフは取材に赴く。

投稿者たちは、友人の一人をからかうため、アダルトビデをが投棄されている情報を伝えて、そのビデオを拾いあげる恥ずかしい瞬間を捉えようと、待ち伏せしていた。いたずらは見事成功するも、その映像の最中、そこにいるはずのない少女の姿をとらえてしまった。

その後、その少女を撮影してしまった友人、石和さんは一切の連絡もなく、家族ごと姿を消してしまったという。

投稿映像の地域でも、行方不明になってしまった少女の噂がまことしやかに伝えられていた。少女の姿を見てしまうと行方不明になってしまうという噂はさておき、行方不明になってしまった少女の存在は事実であった。投稿者は友人の行方不明は、その少女に関係しているのではないかとしきりに心配する。

いたずらのターゲットにされた沼川さんは、地元の名士の子息であり、詳しい事情を知っているかもしれないと、取材を申し入れる。彼は恥ずかしい映像を撮られたこともあり、当初取材を受けることを拒んでいたものの、顔を映さないという条件でしぶしぶ応じてくれる。

沼川さんの話によると

  • 石和さんの親御さんから連絡があり、何かに憑かれてしまったようだ
  • 地域でなんとかお祓いをしたが効果がなかった。
  • 狭い地域なので噂が広まるのを恐れ転居。
  • 少女は行方不明後、地域の子供たちの間で「故マメ」と呼ばれていた。
  • 「故マメ」は蔑称。豆ごはんの弁当を持ってきていたから。
  • 沼川さんは「故マメ」と呼ぶなとしきりに訴える。
  • 彼女の名前は「由利」、愛称は「ゆうちゃん」。
  • 彼女は2年ほど前に発見されていた。
  • しかしながら、精神に変調をきたしていたことから、東京に転居。

沼川さんの情報から、まだ当時の探し人のチラシが貼ってある箇所が残っていた。そこは、看板の柱自体が倒壊し、剥がし残されたものであった。かつての「ゆうちゃん」の姿が偲ばれる。

ここで、少女の姿が映ってしまった映像が登場する。橋の下で沼川さんを待つ間、正面左端に半透明な少女の姿がはっきり確認できる。少女はうつむくような動作の後、歩いて行くように姿を消した。

この「ゆうちゃん」と、ほんとにあった!呪いのビデオ11のランドセルの少女は別の事象であるとスタッフの誰もが思っていたが、事務局に届いた一通の手紙がその認識を打ち砕いた。

手紙によると、ランドセルの少女に映像に低い声が入っているとの話であった。低いその声を早回しで再生すると、通常の音声として聞き取ることができる。それは、少女が語る、学校名、学年、組、出席番号、名前のようだ。

「〇〇小学校…」
「3年4組…」
「26番…」
「ゆうちゃん…」

感想

投稿者達のいじられキャラ、沼川さんがとてもいい味を出しています。地元の名士の息子でありながら、それをおくびに出さない基本いい人。でも、その間抜けな感じから、愛されつつも思い切りいじられてしまう気の毒なキャラ。しかし、いざとなれば地元を牛耳る父親の情報網から、地域の事情通。次々と繰り出す新情報に、最初は馬鹿にしていた投稿者の態度も変わってきます。

投稿者:「うるせえ付き合えよ」
沼川:「あれ、どうにかしてよもう」
投稿者:「あのビデオに変なものが映ってたんだよ」
沼川:「変なものって俺の事だろう?」
投稿者:「ちげーよ」

沼川:「あの後、『いしわ』大変だったんだぞ」
投稿者:「『いしわ』じゃねえよ、『いさわ』だよ」
沼川:「それで『いしわ』がね…」

沼川:「憑かれたみたいなんだよ」
投稿者:「えっ?、あいつ疲れてたの?」
沼川:「馬鹿だなそうじゃないよ。何かに憑かれたの」

ビートきよしの漫才かよ。笑わすんじゃねえよww

それでも、不謹慎にも行方不明の少女に対して「故マメ」とか、投稿者や、事もあろうにスタッフまで蔑称を使ってしまう事に対して「故マメって言うな!」、「ゆうちゃんだろ!」といちいち訂正させるあたり、高校生にしては常識人であり、優しい人だなと思いました。

最後に「なんでおまえそういう事教えてくれないんだよ」と嘆く投稿者に、「だったら、あのビデオなんとかしてくれよぅ!」という切り返しには吹き出してしまいました。呪いのビデオで大々的に公開されてしまいましたネ。

さて、映像ですが、沼川さんがエロビデオ拾って、バレて逃げようとして、ビデオ取り落として転びそうになっているシーンはさておき、半透明の少女の姿ははっきりと認識できます。そして今度は動いています。少しうつむいて歩き出すのにはゾッとしました。

そして、「ランドセルの少女」に入っていた声…

ところで、今までピー音で隠されていた少女のフルネーム。最後の最後でピー音無しで晒してしまっていますがいいんですかね。ちょっと気になりました。

感想まとめ

沼川さんのキャラに当てられてしまったせいで、恐怖度が薄れてしまったのが、良かったんだか、悪かったんだか。ただ、沼川さんがある意味自虐的に、狭いコミュニテイで噂が立つのを恐れて転居してしまうという事を、悟ったように淡々と話す様子に、田舎の独自の閉鎖性や闇が感じられて、怖い雰囲気をさりげなく盛り上げていたようにも思います。

「尾行」「屋根裏」「ヒッチハイク」も人間同士に潜む心の闇が垣間見えており、お化けよりも人間の方が怖い。そんな感じを出すのには成功していると思いました。

でも、沼川さんがその全てをぶち壊した感も…

コメント

  1. みっつ より:

    この巻は自分にとってけっこうポイント高くて『謎の女』はベスト2にランクインしています。

    最後のエピソードは、取材スタッフも含めた登場人物の中で、沼川さんだけがまともな良い人に見えました。ほん呪史上最も愛すべき登場人物に推します(笑)
    さて、その映像中、少女の霊が映る前か後かは忘れましたが、1コマだけ全く別の映像がインサートされている箇所があります。大きな土管のようなものの中で人が逆光で写っています。これについて指摘しているレビューを1つだけ見たことがありますが、中で首を吊っていると。私には人が佇んでいる以上のものは確認できませんでしたが。本当に一瞬、DVDのコマ送りで1コマのみの事です。意味は不明です。

  2. itton より:

    「謎の女」は何故かそんなに怖く感じなかったんですよね。なんでかな?、それこそ謎です。

    >1コマだけ全く別の映像がインサートされている箇所があります。

    これには全く気がつきませんでした。見直して確認と思ったのですが。SP4のBDは買っている犬(ぐり)に汚されて再生不能。

    https://gurimocha.com/2019/05/06/honnnoro_all/

    とても気になるので、再度借りて確認しようかと思います。沼川さんも見たいし(笑)

  3. みっつ より:

    そうそう、これがおしっこ被害に遭った巻でしたね(^艸^)笑
    でもそれがきっかけで生まれたその記事は、とても有用な良い記事であります(賛)

    この謎のワンカットは自分で見つけたのですが、当時の自分がほん呪にいかに入れ込んで集中して観ていたか、今思うとちょっと可笑しく感じます。私としては「恐怖を楽しみたい」というスタンスではなく「霊の実在や不可思議な現象を自分の目で見極めたい」と、かなり真剣に追求して観ていたので。。
    それを反映して、私が選んだベストは、怖さより不可思議さや驚きを上位基準に置いています。そして最も大切な基準が「好きである」ということと「優れている」ということ。

    • itton より:

      TUTAYADISCUSから本日DVDが届いたので観てみました。少女の姿が映り込んで消えた直後、沼川さんを待つ2人が「来ねえなあ」、「カメラ置いちゃおうか」と会話していて、録画しっ放しのカメラをどこかに置くところで画面が激しく動く場面ですね。

      2コマありました。森の中に置かれた大きな土管に人がシルエットで写っています。土管は短く、出口の先がよく見えます。かがんだ人物が奥へ進もうとしているように見えます。首は吊っていませんね。

      全く意味不明だし、編集ミスとも思えない。なんなんでしょうか。ちょっとゾッとしました。

      • みっつ より:

        このエピソードとの関連が見えず、不気味ですね。
        Special4内の他のエピソードとの関連もわかりません(『ランドセルの少女』本編(11)との関連も考えられますが、私は11巻は部分的にしか観ていません)。

        観た感じでは、投稿者たちではなくスタッフの取材シーンのワンカットのようにも見えます。
        そこで1つ思い当たるのは、シリーズ1作目のエンディングにある、やはり謎の(意図されたものではあるけれど)井戸の中を上から撮影しているワンシーン。あれに絵面は似ていますが。

        • itton より:

          >「ランドセルの少女」本編(11)との関連も考えられますが、

          「ランドセルの少女」は山じゃなく水辺で、全然場所の雰囲気が違うのでちょっと考えづらいですね。

          >シリーズ1作目のエンディングにある

          雰囲気はあの絵面に似ていますね。シルエットだし。

          本呪はわりとこういうのを「わざとスルー」したり、仕込んだりするので侮れない(笑)

          あとは周りの草木の植生が、なんかあの場所(沼川さんがエロビデオ拾ったあの辺り)の植生と似ているんですよね。投稿者たちが既にあの付近を撮影していたテープに、今回は上書き撮影していて、カメラを置いた振動か何かで上書きしそこなった2コマとかも思ったんですが、そんなことが技術的にあり得るのかは、詳しくないのでわかりません。

          ありえたとしても、やっぱり「わざとスルー」するでしょうけど(笑)

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