はじめに
「Not Found ~ネットから削除された禁断動画~ 9」のレビューです。最近多忙で更新が遅れ気味で申し訳ありません。
古い作品なので今更なのですが、一応それぞれネタバレ注意でございます。
素人カメラマン(これは胸糞)
概要
この映像は、誤って吊り橋から転落死してしまった男子大学生の最期の映像である。眼鏡型のウェアラブルカメラで吊り橋からの風景を撮影していたが、風か何かで飛ばされた帽子を取ろうとして、体が吊り橋の手すりの外側に回り込んでしまい、辛うじて両手のみで橋にぶら下がる形になってしまった。
何とか這い上がろうとする大学生だが、下半身に何もとっかかりも無い状態で、腕の力だけで自分の全体重を持ち上げることは、日頃訓練を行っていなければとても不可能。このままではいずれ力尽き、谷底に真っ逆さまである。
だがそこに通りかかった男性がいた。必死に助けを求める大学生だが、この男性は黙って一眼レフを彼に向け、ただ彼の窮状を連写するだけで、無情にもそのまま立ち去ってしまう。大学生の悲痛な叫びと共に風景は乱れ、映像は終わる。
感想
この橋はJR東日本青梅線、鳩ノ巣駅最寄りの鳩ノ巣小橋のようですね。素晴らしい渓谷美ですが、意外と駅近です。GoogleMapでは道がないのでどうやって行くのかと思いましたが、どうやらトレッキング用の遊歩道があるらしいです。ストリートビューでは道が無くとも、ピンポイントで撮影されている箇所が存在することを、今回初めて知りました。
さてこの映像、一見リアルですがちょっとフェイク臭いですね。この橋、結構な高さのしっかりした手すりがあるので、「そうはならんだろ」とも思いました。また、橋にぶら下がっている映像では、この手すりの形状が異なるように見えます。おそらくぶら下がっているシーンは別の低い橋なのでしょう。上手くつなぎましたね。
それにしてもこのカメラ男、酷いですね。死にそうな場面なのに、何もしないだけではなく、写真を撮るだけ(しかも連写したり縦構図にしたり)で立ち去るとか、保護責任者遺棄罪とかになるんじゃねえの、と思いました。こういった非情な行動にうすら寒さも感じさせますね。
大学生の演技に生々しい臨場感があり、落ちないように必死な様子の演技が素晴らしいと思いました。それだけに助けを求めても見殺しにされてしまう彼の心情が感じられ、「ひどい!あんまりだ!」と感情移入してしまいます。
結構好きなエピソードですね。
三角関係のもつれの末に(〇人現場)
概要
どっかの観光地らしき駐車場で、女2人と男1人が揉めている。どうやら痴情のもつれらしいのだが、撮影者は興味本位でカメラを向けている。
すると女性の一人がもう一人の女性に体当たりすると、ぶつけられた女性が倒れ込んでしまった。心配になって様子を見に行くと、倒れた女性が血を流している。腹を刺されたらしく、内臓らしきものが飛び出てしまっていた。
カメラが気配に振り向くと、刺した女性が刃物を持ち、撮影者に近づいてきた。
映像はここで終わる。
感想
こう言っては何ですが、ただの〇人事件の現場です。本物だったらこんなの収録できるわけないでしょうから、フェイクだと思います。
それほどグロではありません。
紅白モチ(いやあぁぁ!)
概要
田舎の農家って感じの家で、新年に向けて餅つきをする動画。認知症が進んだ感じのおじいちゃんに、杵を持たせ餅つきをさせる。「わぁおじいちゃんすご~い」とか言ってたら、合いの手している息子らしき男性の手に杵がヒット。その後、何度も何度も……。
あとはサブタイトル通りです。
感想
もうサブタイトルでネタバレ。だから、ハラハラドキドキして観る羽目になりました。映像がとてもリアルで「えっ?まさかガチ?」とか思いそうになる程のクオリティです。周りの家族の反応もリアルで演技だとしたらかなり上手いです。
尚、最初のヒットのタイミングはニコ動「アムモ98ホラーチャンネル」のカウンターで「12:49」です。心臓の弱い方は参考にしてください。て言うか、心臓の弱い方は観ない方が良いです。
ただ、あんな事になったらすぐに手を引っ込めて、その場にうずくまる、と言うのがリアルな反応だと思うので、フェイクだと思います。てかそう思いたい。
〇クザに電凸(調子に乗るから)
概要
架空請求業者などに行うふざけたイタ電を、動画サイトに投稿をする勇者気取りの若い男。調子に乗った彼は反社事務所に、相手を小ばかにしたような口調のイタ電を何度も繰り返す。
数時間後、彼はピザ屋を装った構成員に拉致されてしまった。
その後近くの河原に放置されていた彼は保護される。一命はとりとめたものの、片目を潰されてしまったそうだ。
感想
サブタイの伏字は筆者によるものです。なんとなくGoogle先生に怒られそうな気がしたもので。
それにしても恐ろしいことしますね。「居場所なんてバレやしねえよ」、と思ったのでしょうが、万が一ってことがありますからね。ちゃんと番号非通知の設定や、位置情報を無効化する設定をしていたのでしょうかね。
特殊な機械を使えば、発信者の現在地や個人情報など特定することが可能なのだと、ナレーションで言ってましたけどホントかなっと思ったら、そんなアプリは存在してました。皆さん、スマホの位置情報の設定は見直した方がいいですよ。
呪われた心霊写真 -前編-(怖くない)
概要
スタッフは仲間3人でたまたま訪れた廃屋で撮影した写真に、不気味なものが写っていたと言うメールを受け取る。そこに添付された写真に男性2名の背後、朽ちたガラス戸から手が出てきている。
古賀はネタとしては悪くないものの、今タイトルは静止画では取り扱いづらい、という事でいったん没になる。だが、投稿者から「体の調子が悪い」「調べてくれ」と電話で懇願されてしまう。杉本が調査を開始すると、パソコンに取り込んだ画像が変化したり、人影のようなものも見えてきたり、プリントができなくなったり、プリントしようとしても、何枚も真っ黒な画像が印刷されたりと不可解な現象が続く。
だが投稿者とは連絡が取れなくなり、彼の友人、森川さんから彼が原因不明で亡くなったという知らせを受ける。彼によると、咳き込むようになり、全身に火傷のような痣が広がっていったという。
スタッフは写真に写っていたもう一人の男性、持田さんに話を聞こうとするが、取材を拒否されてしまう。彼の左手にも火傷のような痣が確認された。だが、なんとスタッフの杉本の左手にも火傷のような痣が現れてるではないか。あの写真を調べた影響なのか。
スタッフがつてをたどって高名な霊媒師、巫(かんなぎ)さんにこの痣を見てもらうと、強い恨みの念を感じ、この怨念を取り除くには写真の廃屋で除念の儀式を行うしかないという。だが、持田さんとも連絡が取れなくなり廃屋の場所もわからない。そのような中、あの写真を撮影した女性、都賀さんから連絡が入り、問題の廃屋に向かう事になる。
感想
痣が現れた杉本を本気で心配する古賀氏が印象的ですね。
写真の霊は、手以外ははっきりとは写っておらず、「人影」とか言われてもなんだか良く判らず、さほど怖くはありません。
ところで持田さんは無事なのでしょうか。
ダイエットの末に(その場でするのかよ!)
概要
生配信で「ベビーフードダイエット」「あんぱんダイエット」「飲尿ダイエット」等、奇抜なダイエットを片っ端から試す、ちょっとふくよかな女性。
最後にお風呂に氷水を入れて入り代謝を促すと言う、「冷却ダイエット」を試すが、案の定、低体温症みたいになり、風呂から上がろうとしたところ、意識が朦朧とした状態で浴槽に逆さに落ちてしまい、頭が水の中に浸かってしまい、映像はここで終わる。
その後、彼女がどうなったかは不明である。
感想
飲尿ダイエットですが、その場でおしっこして飲み干します。いやいや、「その場でするんか~い!」と突っ込んでしまいました。泡立ってるんだよ気持ち悪い。
悲惨な死亡事故のエピソードの筈なのに、「飲尿ダイエット:おしっこはこの場で供給」で、私の頭の中は上書きされてしまい、なんとも言えない気持ち悪さ。「ごきゅごきゅ」飲み干してるんじゃねえよ!
尚、「あんぱんダイエット」は全く意味がないと思うぞ(炭水化物たっぷり、糖分たっぷり、ゆえにカロリーたっぷり)。
真剣白刃取り2010(いやあぁぁ!)
概要
業務用扇風機(5枚羽、回転数:強、出力:強)の羽の1枚にカッターナイフの替え刃を取り付け、高速で回っている羽に指を突っ込んで止めるという、言うなれば「扇風機ロシアンルーレット」の様子を配信する、馬鹿若者3人組。
2人目までは、幸いなことにこれに成功するが、3人目の男性が指を突っ込むのをためらっているうちに、ふざけた他の1人に体を押されてしまう。顔面を扇風機に突っ込んでしまったこの男性は…。
感想
これもドキドキするエピソード。ただし、顔にはプライバシーの観点から常にボカシが入っている関係上、顔がカッターで削がれてしまう様子は、そのボカシの中なのでご安心ください。
扇風機に突っ込んで、「ババババ」っと何度も顔に羽が当たるのですが、その時は何のリアクションも無いんですよね。倒れ込んだ後に「ううう」と呻き声を上げます。実際に怪我するときって、その瞬間はたいして痛くないんですよね。痛みは後からやってくる。この辺がリアルだと思いました。血の飛び散り具合もそれっぽくてリアル。
反面この男性、若干自分から突っ込んでいる感じに見えるのが惜しい、と思いました。
2022年9月4日追記
言い忘れましたが、扇風機はカバーが外され、羽がむき出しの状態です。
呪われた心霊写真 -後編-(ほんの少し怖い)
概要
スタッフは巫さんに同行してもらい、都賀さんを案内役にその廃墟に向かう。現地での霊視では4人ほどが普通ではない死に方をしているという。
現地で巫さんにより、都賀さんと杉本への除霊の儀式を執り行う。数時間後、2階からの激しいラップ音や足音のようなものが廃屋に鳴り響くが誰もいない。突然撮影用のライトが消えてしまったり、暗視モードに切り替えたカメラには、古賀の背後に人影が写ったりと心霊現象が続く。
すると階下から悲鳴が響き渡る。儀式の祭壇では都賀さんが意識を失って倒れており、霊に憑依されたらしき杉本がカメラに襲い掛かる。すかさず巫さんの掛け声で杉本は倒れ意識を失ったが、除霊は成功したようだ。杉本は病院で3日後に回復し、痣もすっかり消えていた。
その後、あの人影と手は写真から消えてなくなっていた。
感想
前編までは「除念」って言ってたのに、いつ間にか「除霊」になっているのが気になりました。私の聞き間違いでしょうか。
あと、これは心霊ドキュメンタリー全般で言えるのですが、「霊能力者」と「霊媒師」の違いが、あいまいなのがいつも気になります。「うしろの百太郎」世代の僕としては、「霊能力者」は霊視したり、除霊したりする能力のある人(霊視だけの能力しか持たない人もいる)、「霊媒師」は自分の体などを利用して霊の代弁ができる人(イタコみたいな)。「うしろの百太郎」では主人公「後一太郎」が「霊能力者」、お父さんの「後健太郎」は自らのエクトプラズマで霊の代弁が可能な「霊媒師」だという認識でしたが、いかがしょうか。一般では霊を祓うことを生業にしている人を「霊媒師」と呼ぶのかな?
どうでもいいですね。失礼しました。
暗視モードに切り替えたとたんに古賀氏の後ろに女性の霊が写ったシーン、霊に憑依された杉本さんがカメラに突進してくるシーンが最大のビックリ恐怖シーンの筈なのですが、不思議なことにあまり怖くなかったです。古賀氏と杉本さんのいつもの茶番劇を見慣れてしまっている影響なのでしょうか(笑)。
感想まとめ
今回は茶番エピソード、お笑いシーンが全くなく、極めて真面目に作っているのが印象的でした。衝撃エピソードも少しリアル目になった感じで、いつもよりドキドキと楽しむことができました。
ただ茶番シーンが全くないのも、ちょっと物足りない気にもなりました。やはり少しお笑い要素も欲しいですねこのタイトルは。
印象に残ったのは何といっても「素人カメラマン」、その他は「紅白モチ」ですね。
それでは。
コメント
このシリーズ、どうにも趣味が悪いですね。。心霊映像にしか興味のない私は観ませんw(こちらのレビューには目を通してますが)
ところで「飲尿ダイエット」
三十年くらい前に、飲尿健康法なるものが流行した(?)時には、普通のニュース番組中の情報コーナー枠で、飲尿健康同盟(?)だかのおばさんが出演して「朝の一番搾りが最高です」などと言って黄色い液体をゴクゴク飲み干してる様をお茶の間に平然と流していましたが
今そんなもの流せないでしょうね(流さないでほしい)
※それを観たうちの母親が「気持ち悪っ!!」と口を極めて非難していたのでよく憶えていますw
「朝の一番搾り…」、うえぇ。
お茶の間にそんなもの流すなよ、と思いますね。
確かにこのシリーズ、趣味が悪いですよね。
私、ホントはグロは苦手なんだけどな~。でも観てしまう(笑)。