はじめに
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
で、「心霊盂蘭盆10」のレビューです。実は「ほんとにあった!呪いのビデオ」の新作が昨日(2026年1月7日)リリースされたのですが、宅配DVDの到着が本日8日だったので、視聴は済ませたものの、まだレビューに取り掛かっておりません。なので待っている間書き終わってしまった、こちらのレビューを先に公開させていただきます。
「心霊盂蘭盆10」はAmazon Primeで見放題なので、すぐに観ることができました。
お月見泥棒(ちょっと待てや)
概要
投稿者は、YouTuberが所属する芸能事務所に勤務していた女性である。映像は、お笑い芸人志望の新人タレント2人組のうち、内藤さんと撮影者が、心霊スポットとして知られる山中の「伊邪那女窟(いざなめくつ)」を探索する様子を収めたものだ。内藤さんによると、この洞窟は「この世とあの世をつなぐ入口」とも呼ばれているそうである。
探索中、内藤さんは洞窟内に供えられていたと思われる柿を拾い、撮影者に食べるよう促す。しかし、供え物である可能性を考え、撮影者は食べることをためらう。十分な撮れ高が得られなかったこともあり、内藤さんは次第に苛立ち、柿を食べなかったことを巡って撮影者と言い争いになる。引くに引けなくなった内藤さんは、ついに自らその柿を口にしてしまう。
その直後、内藤さんは体調を崩し、道端にしゃがみ込んで血のような赤い液体を吐いてしまう。撮影者は水を探すため、内藤さんをその場に残して山を下りるのだが…。
感想(ネタバレ)
その後、撮影者は山を下る途中で公衆トイレを発見。周囲は次第に暗くなり、トイレにたどり着いた時点では辺りは真っ暗になってしまいます。洗面所を見つけ、持っていたペットボトルに水を汲もうとしたその時、女性の含み笑いのような声が聞こえてきました。
驚いて周囲を探るも、そこには誰もいない。しかし洗面所の鏡を見ると、残したはずの内藤さんが立っている姿が映っている。慌てて振り向いても背後には誰もおらず、にもかかわらず鏡の中には内藤さんの姿だけがあります。不審に思う間もなく、彼は突然腕をガシッと掴まれてしまいました。
掴まれた腕の袖口は明らかに内藤さんのものでしたが、その顔は痘痕だらけに変貌してました。強い恐怖を覚えた次の瞬間、その姿は忽然と消えてしまい、腕には掴まれた指の形に苔のようなものが生え、緑色に変色。さらに鏡を見ると、自分の目から血のような黒っぽい液体が滴り落ちており、ここで映像は終了です。
尚、撮影者は彼らの会話から、どうやら「くすみん(芸名?)」のようですが、テロップで名前が出てきません。
さて、映像はグダグダ進行でとてもお笑いを目指していたようには思えず、装備も山奥の洞窟を探索するにはあまりにも貧弱で、舐めきっている感じがよく出ていますね(笑)。お供え物の柿を食ったほうが面白いだろという感覚も理解できず、内藤さんはまあ自業自得のような気がします。撮影者の「くすみん」は多少常識的でとばっちりを食って気の毒に思いました。
鏡の中の内藤さんがボーッと立っている姿、程よく汚れたトイレ、床の謎の足跡、人感センサーでいきなり点灯する照明等、トイレでの雰囲気が良く、怖く仕上がっています。肝心の洞窟内の映像が暗過ぎてよくわからないのが残念でした。
キノコ狩り(食えないって!)
概要
登場するのは、地元テレビ局に地域の小さな話題を頻繁に投稿している若い女性、小泉さんと、その様子を撮影する友人の女性である。今回は、山に入ってキノコを採取し、それを調理して食べる様子を撮影する企画だった。
しかし、山中を探し回っても採取できたキノコはわずか2種類のみで、いずれも食用かどうか判別できないものだった。動画の内容は次第に締まりを欠き、加えて天候も悪化していく。十分な撮れ高が得られないと判断した撮影者の提案により、2人は撤収を決める。
ところが、来た道を引き返そうと振り向いた瞬間、山中に青い上着を着た正体不明の男性がぼんやりと立っているのが見える。あまりに異様な光景に撮影者は息をのむが、その人影はすぐに消え去ってしまう。
その後、2人は下山を続けるものの、なかなか山を抜けることができず、周囲には次第に不穏な空気が漂い始める。やがて撮影者は、あたり一帯に立ち込める異様な臭気に気づくのだった…。
感想(ネタバレ)
「くっさ」と言いながら、撮影者は臭いの元を探し始めますが、確認もせずに一人でどんどん先行してしまい、小泉さんとは少しずつ離れてしまいます。やがて撮影者は、強い臭気の発生源と思われる、地面に横たわった男性の姿を発見してしまいます。その男性は、先ほど山中で立ち尽くしていた人物と同じ、青い上着を着ていました。
撮影者は驚く様子も見せず、「ああ、これかぁ」とか口にしながら、男性の遺体のようなものに近づいていきます。男性の顔からはキノコが生えており、臭いから判断すると、亡くなってから何日も経っているようにも思われますが、不思議なことに遺体はある程度原形を保っていました。
すると突然、その遺体と思われていた男性の目がぎょろりと動き、こちらに視線を向けてきます。その際、胞子のような煙が立ち上る様子も確認できます。撮影者は短い悲鳴を上げ、その場に倒れ込んだのか、カメラが激しく回転し、そのまま映像と音声は静かになります。
しばらくして、小泉さんが追いついてきますが、そこには撮影者の姿はなく、カメラだけが地面に残されていたようです。小泉さんはそれを拾い上げ、周囲を探しますが、撮影者は見当たりません。その場には、歌っているような女性の声がかすかに聞こえ、不気味な雰囲気が漂います。
カメラが地面付近を映した瞬間、そこには撮影者と思われる女性の、腐って崩れたような姿が一瞬映し出され、すぐに消えてしまい、映像は終了します。
その後、小泉さんは朝まで山中をさまよい、夜明け近くになって発見されました。奇妙なことに、発見された場所は、最初に入山した登山口から約10キロ異常も離れていたといいます。小泉さんはその後、精神を病んでしまい、撮影者の女性はいまも行方不明となっているそうです。
まず、今回のエピソードでも撮影者の名前は明かされていません。どうやら「なお」さんという方らしいです。それはさておき、青い服を着た男性は、前のエピソードに登場した内藤さんですよね。おそらく、同じ山の中で起きた出来事なのでしょう。
倒れていた内藤さんらしき男性の顔にキノコが生えていた場面は、正直なところ少し笑ってしまいました。ただ、そのキノコが、小泉さんたちが2番目に見つけたキノコとよく似ている点は気になります。もしかすると、あのキノコが生えていた場所に……などと、つい想像してしまいます。
また、内藤さんがこちらに視線を向けた瞬間に現れた、胞子のような煙もどこかアニメ的で、思わず笑ってしまいました。一方で、最後に映し出された撮影者さんの崩れた顔は、なかなかに怖い印象でした。
というより、不穏な空気が漂い始めてからは、カメラをどこに向けても内藤さんがひょっこり現れそうな気がして、少し怖くてドキドキしてさせられます。
おそらく彼女たちが呪われたのは、「内藤さんキノコ」を採取してしまったからでしょうか。
ワライ胞子(少し怖い)
概要
大学の学友会に所属する女性、真野美鈴さんは、新入生向けのサークル紹介映像を制作するため、老朽化した部室棟の一室にある学園祭実行委員会を訪れる。実行委員会の代表は河原裕司さんと延原聡子さんで、もう一人の辻島さんは講義の都合で遅れて到着する予定だった。
特に問題もなく撮影を終えると、真野さんが差し入れとして持参したプリンを囲み、三人は和やかな雰囲気で談笑する。「辻島さん、遅いね」などと話していたその時、突然、部屋の照明がすべて消えてしまう。真野さんはカメラの暗視モードを使い、状況を確認するため部屋の外へ出る。どうやら停電は、この部室棟全体に及んでいるようだった。
部屋に戻ると、先ほどまで談笑していた二人が、椅子に座ったままうなだれ、明らかに様子がおかしい。さらに、部屋の中には強い異臭が立ち込めていた。真野さんは「くっさ……」と声を漏らし、テーブルの上のプリンを見て「なんで……?」と困惑した様子を見せる。さきほどまで普通に食べていたはずのプリンは、まるで長期間放置されたかのように腐敗し、苔のようなものまで生えていた。
異常な状況に戸惑う真野さんの目の前で、河原さんと延原さんは、笑っているのか泣いているのか判別のつかない、慟哭にも似た声を上げながら苦しみ始める。恐怖に駆られた真野さんは、思わず部屋を飛び出す。
廊下に出た瞬間、遅れてやってきた辻島さんと鉢合わせするが、その背後の部屋の中では、さらに異常な事態が進行していたのだった……。
感想(ネタバレ)
鉢合わせした辻島さんは、部屋から漂ってくる強い臭気に思わず「くっさ」とつぶやき、そのまま部室の中へ入っていきます。室内では、延原さんが机に突っ伏したまま動かず、意識を失っているように見えました。辻島さんは慌てて声をかけ、体を揺り起こそうとします。
そのとき、床に倒れ込んでいた河原さんが、机の陰から顔を出します。その顔は痕だらけで、まるで毒キノコのような模様に覆われていました。さらに河原さんは、口から胞子のようなものを吐き出し、そこで映像は途切れます。
その後、この二人は病院に搬送されますが、肺の内部がカビで覆われており、治療の甲斐もなく亡くなってしまったそうです。当初は腐敗したプリンが原因ではないかと考えられていましたが、辻島さんはそれとは違うのではないかと語っています。
実は、延原さんと辻島さんは以前交際しており、あるとき、まつたけ狩りツアーに出かけた際、強い臭いを放つ小さなキノコを、なぜかその場で口にしてしまったことがあったそうです。その後、体調を崩し、蕁麻疹が出るなどの症状が現れ、それ以降、延原さんの様子は別人のように変わってしまったといいます。
映像が撮影された頃には二人の関係はすでに冷え切っており、延原さんは河原さんと親しくなっていたようです。辻島さんは、「あの病原体のようなものは延原さん由来で、河原さんに感染したのも、付き合い始めたからではないでしょうか」と、半ば自嘲するような、あるいは不敵とも取れる笑みを浮かべながら語っていました。その表情が強く印象に残ります。
現象そのものは、極端に恐ろしいというほどではありませんが、部室棟のほどよく年季の入った荒れ具合が、不気味な雰囲気をよく引き立てていました。キノコのような顔になった河原さんの姿も、なかなか強烈な印象を残します。
幻覚依存症(怖いけど)
概要
投稿者は、番組制作会社に所属していた女性。投稿映像は、同僚が担当していたドキュメンタリー番組の取材素材で、薬物などの依存症に対する治療サポートを行う女性、伊藤さんへの密着取材である。
取材対象は薬物依存症に苦しむ西川さんへの治療の一環として、伊藤さんとディレクターは、彼女の地元にある洞窟を擁する山へ連れ出すことになる。西川さんは学生時代、この洞窟に籠もり、現実から逃避することがよくあったと語っていた。
しかし、いまや洞窟はフェンスで囲われ、立ち入り禁止となっていた。洞窟そのものには近づけなかったものの、気分転換にはなっただろうと一同が話していると、突然あたりに臭気が立ち込めたことをディレクターが訴える。だが伊藤さんは特に何も感じていない様子だった。さらに、気がつくと、先ほどまで一緒にいたはずの西川さんの姿が忽然と消えてしまう。
狼狽して周囲を探すものの西川さんは見つからない。まさか勝手にフェンスを乗り越え、洞窟の方へ向かってしまったのだろうか…。
感想(ネタバレ)
その後、ディレクターは、周囲からさらに笑い声のようなものが聞こえると訴えますが、伊藤さんにはまったく聞こえていない様子でした。やがてフェンスの向こう側に、立ち尽くしている西川さんの姿を発見します。
しかしその直後、臭気はいっそう強まり、ディレクターは思わずむせてしまいます。視線を再びフェンスの方へ戻すと、西川さんと入れ替わるように今度は伊藤さんがフェンスの向こう側に立っています。まさか一瞬でフェンスを乗り越えるはずもありません。伊藤さんはそのまま背を向け、森の奥へと入っていってしまいます。ディレクターは慌ててフェンスに駆け寄りますが、さらに激しくなった臭気のせいで、息をするのもつらそうな様子です。
すると突然、すぐ目の前にこちらをぎょろっと睨みつける西川さんが姿を現し、ディレクターは悲鳴を上げます。次の瞬間には、西川さんも伊藤さんも姿を消しており、苦しそうに呼吸するディレクターの声だけを残して映像は終了します。
後日、このディレクターは、当日以降、幻覚や幻聴に悩まされるようになり、仕事に出られなくなってしまったそうです。その後、自宅で亡くなっている状態で発見されましたが、遺体は著しく腐乱し、カビが生えていたといいます。
なお、伊藤さんと西川さんは、現在も行方不明のままだそうです。
ネタバレ概要が長くなりましたが、ここからが感想です。
場所は、これまでに登場してきた、あの洞窟のある山であろうことは、容易に想像できます。まず目につくのは、治療サポートを担当していた伊藤さんの服装です。体にぴったりしたスウェット姿で、どうしても胸元に目がいってしまいます(笑)。それはさておき、全体としてはなかなか怖いエピソードでした。
特に印象的なのは、消えたはずの西川さんが、いつの間にかフェンスの向こう側にぼうっと立った姿を現す場面です。そこから不気味な空気が一気に漂い始め、予想どおり伊藤さんも同じくフェンスの向こうへ行ってしまいます。さらにその直後、西川さんが至近距離で目をぎょろぎょろさせながら突然現れるシーンは、タイミングも相まって、かなり驚かされました。
ただ、今回はキノコが登場しなかった点が、少し意外でもありました。
これは、学生時代に西川さんが洞窟の中で、「お月見泥棒」の内藤さんと同じような行為をしてしまったのかもしれない、なんて勝手に想像しました。
よもつへぐい(怖くない)
概要
これまでに投稿されてきた映像はいずれも、同じ山林で撮影されたものだった。言い伝えによれば、その山の奥には黄泉の国へと通じる洞窟があるとされている。周辺を取材すると、この山では事故や失踪が相次ぎ、次第に人が寄り付かなくなったことが分かる。
山奥の洞窟では、かつて神が祀られており、この一帯にはイザナミ信仰が伝えられているという。伝説では、亡くなったイザナミを追って黄泉の国へ向かったイザナギノミコトが、死によって醜く腐った姿を見られることを恐れたイザナミに拒まれ、黄泉醜女を差し向けられて追い返されたとされている。
黄泉の国の食べ物を口にする行為は「黄泉戸喫」と呼ばれるが、この山は心霊スポットとしても知られ、女性の霊を見たという目撃談が多い。それらは「黄泉戸喫」を行い、「黄泉醜女」と化した女性の霊ではないかとも語られている。
後日、尾浦さんから連絡があり、当時そのディレクターと交際していた女性が遺品整理の際、彼の携帯電話に残された動画データを発見したという。その映像は、彼が亡くなる直前に何者かから送られてきた可能性が高い。
これから紹介される映像は、心身に悪影響を及ぼすおそれがあるため、注意して視聴せよとの警告テロップの後、紹介される。
感想(ネタバレ)
僕の知っているイザナミの神話と違う。
恐怖に駆られたイザナギは、イザナミを置いて逃げ出す。これに激怒したイザナミは黄泉の軍勢を差し向け、ついには自ら追いかけるが、黄泉比良坂においてイザナギに大岩で道を塞がれてしまう。岩の向こうから、イザナミは「一日に千人の人間を殺す」と呪いを告げるが、イザナギは「それならば一日に千五百人の子を産ませよう」と言い返す。
こうして二柱は完全に別れ、人の生と死が定められたとされる。
と言う、ちょっとあんまりなお話だったかと。他に類型があるのでしょうか。
つまりあの洞窟は黄泉であり、内藤さんは黄泉の食べ物を食してしまったので関係する人々に呪いが伝播したということなのでしょうね。西川さんは「内藤さんキノコ」とは接触はなさそうですが、似たようなことはしたんだろうなというのは先に述べたとおりです。
最後の警告映像はそんなに怖くないです。というか不気味には仕上がっているのですが、怖がらせようとして作った感があり、ちょっと冷めてしまいました。ただし怖い女性(西川さんっぽい)が何度も登場するのですが、ありえないほど歪んだ顔だけはちょっと怖かったですかね。
感想まとめ
毎度毎度ハデハデの演出が今回も冴え渡り楽しめました。また神話系のお話も好き(詳しくはないのですが)なので面白かったです。
ただし派手なのは良いのですが、もう少し怖くならないかなぁとは感じてきました。このシリーズはまだまだ続くので今後に期待します。
では。
コメント
先ほど9のコメント欄で「10以降は準新作以上を除いてアマプラで見放題」などと言ってましたが、ご存じだったようですね…w
この回は絶妙に食事時に見たくない回ですが、話も割と簡潔かつ繋がりやすくて2桁台の中でも分かりやすい話だと思います。日本生みの親は強かった。
そういえば封印映像シリーズにもイザナミの呪いという回がありましたね、最近のイザナミ様は色んなところで呪いばら撒けるくらい暇なのでしょうか?w
多分11から27くらいまではアマプラで見られるはずなので、マイペースに更新していただけると幸いです。