はじめに
「Not Found 10 ~ネットから削除された禁断動画~」のレビューです。
古い作品なので今更なのですが、一応それぞれネタバレ注意でございます。
究極の愛(ええぇ…)
概要
若い男女がカメラの前で男性が彼女の耳たぶを切り取り、自分は自らの手で両目を潰す。なんでも両親に結婚を反対されたから「互いにかけがえのない存在になる」ため、覚悟を示すつもりでそんな行為に至ったらしい。
でも、そんな覚悟もどこへやら、自分で目を潰した彼氏は「救急車、救急車ぁ」「早く救急車呼べやぁ」とたった今耳たぶ千切った彼女に若干切れ気味。双方とも秒で後悔したらしく、互いの責任を擦り付け合って喧嘩別れし、ただいま絶賛訴訟合戦中だそうである。
感想
すぐに喧嘩別れするとか覚悟が足りないですね(笑)。両親に反対されるのも無理はないでしょう。
互いに体を傷つけてしまうシーンは全てモザイクの中で、定点カメラだからアップになるわけでもないので、さほどグロでもショッキングでもないです。
人間モルモット(ええぇ…)
概要
モルモットのようにADを使い倒す映像プロダクション。人間の体内時間はどれだけ正確か、というバラエティ企画をタレントにやってもらう前に実験台になる新米AD。ほんとは入っちゃいけない神聖そうな洞窟に滞在させ、3日後同じ時刻に出てこれるかとかいう企画である。
案の定新米ADは精神に異常をきたし、叫んでどこかに行ってしまい、行方不明になってしまった。
感想
これもなんだかなぁと言う感じのエピソード。洞窟の中で過ごした映像も無いので、穴からADが奇声を上げて出ていくだけです。映像制作会社のADに対するパワハラ体質がテーマだと思うのですが、「あなたのところは大丈夫なんでしょうね?」と思わず言いたくなります。
なんであの世界ってこういう体質なんでしょうかね。
勝手に保存された動画 -前編-(少し怖い)
概要
「携帯電話に勝手に保存されていた動画」のタイトルが付いた動画が削除されていたが、投稿主には連絡が付かなかった。似たようなシチュエーションの動画を見つける。旅館かどこかでカップルの男女両方の携帯に、いつの間にか動画が保存されていたようで、それは暗闇に男の顔が浮かぶという不気味なものであり、消された動画との類似点が見受けられる。
早速取材を申し込み、投稿主の女性、田辺さんと落ち合う。だが待ち合わせ場所に恋人の男性が来ない。彼のアパートに行ってみると、玄関先に吐瀉物が飛び散り、リビングに放置された彼の携帯は、電源が落ちているにもかかわらず不気味な音を奏でていた。するとスタッフの吉川がバスルームで倒れている彼を発見、塩素系のガスを吸い既に亡くなっていた。自殺という事になったようだが、自殺する動機に心当たりはない。
田辺さんは次は自分の番かと怯えていた。勝手に保存された動画は消してもいつの間にか復活してしまうという。あの旅館の場所を聞き出し、その場所を訪れる段取り中に田辺さんの携帯から、彼氏さんの携帯から発せられていた怪音がここからも流れだし、彼女は恐怖に苛まれ動くことができなくなってしまった。
翌日スタッフはその旅館に向かう道すがら、事務所で調査を継続していた有馬から、最初の消された動画の投稿主が交通事故で亡くなっていたという知らせが来る。到着した旅館は経年からだいぶ老朽化しており、不気味な雰囲気を漂わせていた。地元での聞き込みでこの旅館の前経営者が客室で自殺していたことが判明する。
感想
今まで、杉本さん以外のスタッフは名前を出していなかったのですが、今回から名前が分かるようになりましたね。よく出る眼鏡の男性が吉川氏、カメラ担当が柿崎氏、もう一人有馬氏と言うスタッフがいるみたいです。
この旅館の最寄り駅は伊豆急行線の河津駅、旅館は河津川沿いの湯ヶ野温泉近辺のようですね。「伊豆の踊子」ゆかりの地で、「伊豆の踊子文学碑」なるものもあります。旅行ガイドを見ると結構新しめの宿泊施設がありますので、あのぼろい旅館はおそらく既に存在しないか、建て替えられているんじゃないですかね。
田辺さんの彼氏の携帯から鳴る奇妙な音が、田辺さんの携帯からも鳴りだすのがちょっと怖いですね。ただ、ちょっと地味な音で、微妙に音量も小さいので印象に薄くて惜しいと思いました。
問題の映像はまあまあ不気味なのですが、携帯で再生した映像をカメラで撮るという感じなので、これまた小さい画面でインパクトが薄いです。「この映像ファイルは何処にもコピーできなかった」みたいなエピソードも加えていただけると良かったかな、思いました。
しかし怖い旅館ですね(部屋の中はそれなりにキレイです)。
キャスターの悲劇(ちょっと酷い)
概要
お店紹介の番組だがADの段取りが悪く、撮影はどんどん押していく。キャスターの若い女性の様子がおかしくなってしまい、NGを何度も繰り返す。すると彼女は突然黙り込んだかと思うと、走ってどこかに行ってしまう。その後ろ姿は臀部が茶色く汚れており………。
て、ちょっと!可哀そうでしょうが!
感想
まあう〇ち漏らしちゃいました。
女性キャスターは冒頭で、ADの段取りの悪さに悪態をつきまくっていたので、今更「お腹が痛いんです」とか言えなくなってしまったのでしょうね。
それにしても、お尻〇出しで用を足さざる得ない様子を、後ろから半笑いで撮影しているクルーが胸糞です(糞だけに)。お前らに人の心はあるんかと思ってしまいました。
ご当地アイドル盗撮動画(コラボ企画)
概要
沼津のご当地アイドルグループ、「オレンジポート」のメンバーである、北村マキさんのアップされた動画が大量に消されていることを発見した杉本は調査を開始、現地の沼津に赴き、下校途中の北村さんに直接インタビューすることに成功する。
彼女によれば動画の削除依頼をしたのは自分で、その動画は全て盗撮されたものだということが解った。悪質なストーカー被害に悩む彼女に感化された杉本は、かつて自分もストーカー被害に遭っていたことをカミングアウトし、北村さんのボディガードをすることを古賀に進言する。
夜の公園のトイレで同じ服装の北村さんに成り代り、ストーカー犯人をおびき寄せることに成功した杉本は、この男を組み伏せて叱責し反省を促す。この男は北村さんのファンで、彼女の認知度を上げるために動画をアップしていたという事で、根っからの悪人ではなかったようである。
男は北村さんに謝罪し、彼女もそれを受け入れたことで事は円満に解決、路上のライブで悩みが吹っ切れたようなパフォーマンスを見せる北村さん。それを健全に応援するあの男の姿を、満足げに見守る杉本達スタッフは沼津を後にした。
感想
「ORANGE PORT(オレンジポート)」はかつて本当に実在した沼津のご当地アイドルのようで、「北村マキ」さんもこのユニットに所属していたメンバーの一人です。北村さんはその後「仮面女子」のユニット「アーマーガールズ」、「Prism」に所属し活躍していたようなのですが、2018年に持病を理由に残念ながら卒業、引退してしまったようです。と思ってたら、この作品では「北村マキ」、Wikipediaの「ORANGE PORT」のページでは「北村 麻貴」、「仮面女子」関連のページでは「北村 真姫」とバラバラ。芸名を変えたのかな。ここまで書いておいて「仮面女子」関連の北村さんとは別人だったりして。でも静岡県出身と書いてあったし…。アイドルに詳しい人、誰か教えてください(笑)。
とまあそういう訳で、コラボ企画みたいなものですね。本物のアイドルの出演なのでショッキングなシーンはありません。一番の見どころは北村さんに扮した杉本がストーカーを組み伏せているところなので、「杉本回」と呼べるかもしれません。
因みに今沼津では、こちらの2次元アイドルが活躍中(3次元は中の人)です。
老人(ほんの少し怖い)
概要
泊まった旅館のおじさんに、「あそこはやばい」と言われた神社に、わざわざ出かけていく若者グループ。やっぱ怖いからやめようという空気になるものの、藤村さんだけは行きたがる。「俺一人でも行くわ」とほんとに一人で行っちゃった彼はなかなか帰ってこなかった。
様子を見に行くと神社の裏で倒れている藤村さんを発見。その髪は老人のように真っ白になってしまっていた。揺り起こされた彼は何かに怯えるように走り去ってしまい、そのまま行方不明。その際の映像はメンバー1人の背後に髪の長い不気味な女の姿を捉えていた。
感想
典型的な肝試し映像かと思いきや、カメラを持っていない1人が突撃していくのはちょっと珍しいかもと思いました。残念なのはその男性の髪の毛が老人のように白くなったというのが、カメラの暗視モードのせいか良く判らないことです。
写り込む女幽霊が、これまた典型的な黒髪ロング白装束で目新しさはありません。ギロッって睨みつける目がちょっとだけ怖かったですかね。
後、男性の起き上がり方があまりに唐突でちょっとびっくりしました。
赤い枕(心霊と関係なく怖い)
概要
少しセクシーな衣装の嬢が添い寝してくれると言う、軽めの風俗店の隠しカメラの映像。
いかにも陰キャの男性客が、嬢(源氏名:このは)の「病気の父の治療費のために風俗で働いている」という、疑似ピロートークの内容を丸々信じてしまい、治療費の足しになれば、と多額の現金を差し出す。彼女は法外な報酬の見返りにと、性的なサービスを行おうとするが、男はこの行為に逆上。「このはちゃんじゃない!」「お前は誰だ!」と叫びながら、持参していた刃物で彼女をめった刺しにしてしまった。
このはさんは一命をとりとめたが、PTSDを患い男性との接触ができなくなってしまった。
感想
純真に彼女の言動を信じ切ってしまったとしても、なんで刃物を持ち歩いてるんだよ。風俗ではないですが、似たような事件が後に起こってしまっているので、何とも言えない気持ちになりますね。
心霊関係なく、人間が怖いというエピソードでした。
勝手に保存された動画 -後編-(ほんの少し怖い)
概要
旅館に到着したスタッフは、田辺さん達が宿泊した部屋を隣の部屋から監視することにした。だがこれと言って何も起こらない。するとカメラ担当の柿崎が、こちらの部屋で隅から覗く男性の姿を目撃する。
しばらくしてこの部屋の鴨居の裏にお札が貼ってあるのを古賀が発見してしまう。そう言えば首を吊るのにちょうど良い位置にある。前オーナーが首を吊ったというのはまさかこの部屋ではないだろうか。
「携帯を確認したほうが良い」との吉川の言葉に全員がチェックすると、柿崎の携帯に動画が勝手に保存されている。恐怖に駆られた柿崎は「うぇぇ」と呻き声を上げて部屋を飛び出してしまった。柿崎の姿を追った吉川はその姿を認め、川沿いのフェンスまでたどり着くがそこは袋小路で誰もいない。フェンスの裏側には「横須賀療養所」と書かれた古い木の看板が立て掛けてあった。
結局柿崎は旅館のすぐ近くにうずくまっていた。では川沿いの人影は誰だったのだろう。映像にも謎の人物が写り込んでいるのだが……。この辺りは犯罪者や、家族に捨てられた者、精神を病んだ人々が収容された療養所があったらしい。
その後田辺さんと連絡が取れ、無事が確認された。携帯電話の動画もいつの間にか消えてしまっており、柿崎の携帯の動画も消えていた。
感想
この部屋、鴨居の位置が変です。なんかめっちゃ手前なんですよね。普通壁に沿って取り付けるものだと思うのですが。手前にあるから首を吊るのにちょうどいい位置にあるんですよね。あと、首を吊るのには細くて弱々しい感じがするんですが。
さて、取材スタッフの携帯にも動画が勝手に保存されていたとか、ライブ感があって緊迫しますね。ただ、恐怖映像は、柿崎を追いかけた先にボヤっとした人影が写ってただけなので、いささかしょぼい感じが拭えません。
またスタッフの行った行為というのが、その旅館に泊まりに行っただけなので、なぜ現象が終息したのか意味が解らないですよね。かつてあった療養所の存在を詳らかにしたことによって、霊が満足したのでしょうか。
「横須賀療養所」という施設はちょっと調べても出てきませんでしたので、おそらく架空のものだと思うのですが、「国立療養所」と呼ばれる施設が結核、精神病、ハンセン病などの長期にわたる慢性病患者のために存在しており、今は多くが国立病院機構などに改編されているようです。
感想まとめ
それぞれ映像的には大したことないのですが、意外と楽しんで観れました。特にメインエピソードの「勝手に保存された動画」は特に怖い映像があるわけでもないのに、旅館の不気味さと言うか、うらびれた雰囲気が良かったです。
それでは。
コメント
キャスターの悲劇で思い出したのですが、youtubeで似たような動画を見つけました。https://youtu.be/oBMgnh3wTdQ
こちらは海外のようですね。
カワイソス
と思ったらコメント欄見ると男性に対するドッキリのようですね。
良かった、う〇こ漏らした女性はいなかったんだ……
かなり以前に自分も観た動画かと思うのでリンクへ飛んでませんが、ドッキリなんですか!?
私は、しゃがんでいる人のお尻の下へ後ろからカリントウをそっと置くいたずらが大好きなんですが、そんな私でも呆れ返るくらいそのドッキリは下の下の底辺です(> <)
コメント欄にそうコメントされている方が何人かいましたね。
ぶっちゃけドッキリと思いたいですが、みっつさんの意見にも同意します。