はじめに
「ほんとにあった!呪いのビデオ73」のレビューです。夏の三部作「おくりもの編」の中編。そして新キャラ…じゃなかった新演出補2名の登場。そのほか前巻のエピソード「存在しない友達」の投稿者、大塚君がスタッフとしてまさかの再登場。さらに寒ちゃんの再受難と盛りだくさんです。あれ?…怖い映像は?…
サプライズ(怖い)
概要
もう、ほん呪でほんとによくある、家族での誕生日パーティー。今回29歳の誕生日を迎えるのはパパ。幼い娘とママがサプライズを仕掛けるべくバースデーケーキを用意し、パパを待ち構える。洗面所に隠れて様子を伺う母娘の後ろ、バスルームに不気味な女の姿が写り込んでしまった。
映像が取られた数日後、この部屋の真下に住む1人の女性が孤独死しているのが発見され、死後数週間は経過していたという。この女性は近所付き合いも少なく、ほとんど部屋に閉じこもっていたという。
感想
ここの子の「パパ大好き」って感じが可愛い。
さて写り込んだ女ですが、眼窩は真っ黒、大きく口を開けた姿が怖いです。なんか鼻筋が妙に長く、顔の構造がおかしい気がします。2回目に写る時、この女がちょっと近づいてきているのも怖いです。そして話からすると、この時階下には、死後数週間経った遺体があったということですよね。怖いけど、匂いや、Gや蠅の大量発生とかはなかったのでしょうか。そんなに寒い時期のような感じはしないのですけど。
幸せな家庭を羨んで出てきた感じで演出されてしますが、最後にこの女の顔のアップで、この家族の、「はっぴばぁすでい…でぃあ…ぱあぱあぁ…」の音声を被せるのは、やり過ぎというか、亡くなった女性が気の毒というか…笑ってまうやないかい!。
夏合宿(少し怖い)
概要
部活の夏合宿。JCが部屋で爆騒ぎ。すると先輩が部屋に訪れて、開口一番「大丈夫?」。騒ぎ過ぎて怒られると思った彼女たちはきょとん。彼女たちの部屋から、「助けて、助けて!」という声がしたので心配になり、駆けつけたのだそうだ。そんな声は発していないし、映像でも確認できなかった。
あとで映像を見返すと、このときの先輩の片足がない。さらに、タオルか何かをかけるために開け放たれた押入れの奥に不気味な2つの顔が…。
この合宿所近くでは、大学生グループが川にはまって亡くなる事故が起こっていた。
感想
女子高校生がJKというのは知っていましたが、女子中学生はなんて略すのか知らなかったので、ググってしまいました。ちなみに女子小学生はJSだそうです。よく考えればわかることですが、どうでもいいことですね。
先輩の足がない件ですが、片足を上げているだけのように見えます。押入れの顔は少し怖いですね。終始ノイズが走り、画面が乱れるのが、心霊現象感があって良いです。
民宿(怖い)
概要
投稿者の職場の先輩は温泉マニア。ある日、その先輩に誘われ、鄙びた温泉街の民宿に泊まることになる。だが、先輩は明日の雪を心配してなかなか眠れないようだ。紹介されるのは、その先輩が撮影した映像である。
明日の雪を心配する撮影者の先輩、民宿の窓から外の様子を撮影し、振り返って雪がぱらついていることを投稿者に報告する。だが、投稿者は布団をかぶって寝てしまっている。部屋に違和感を感じた撮影者は、窓の方にカメラを向けるとハンガーラックに何かが写っていることを、カメラ越しに発見する。慌てた彼は部屋を何度もパンして先程の「何か」を探るが、もう何もいない。
先輩は翌日、観光もそこそこに投稿者を連れて帰途についてしまう。投稿者は訳が分からず不満げであったようだ。その後、その映像を見返した先輩から部屋で写った「何か」は、ハンガーラックにロープをくくり付けた首吊り遺体であり、着ている衣服が投稿者の所有するシャツと似ていることから、「これはお前の姿だ」、「シャツを処分し、今後に気をつけろ」と仕切りに訴えるようになった。
投稿者は、それこそ訳が分からず、「自殺するつもりなど毛頭ない」と不満げであったが、製作委員会は過去の投稿映像、「ほんとにあった!呪いのビデオ52:奇怪な未来」という事例が脳裏に浮かぶ。投稿者に十分に注意することを促し、彼の実家や友人などの連作先などをを控えるのであった。2017年5月現在、彼には特に変わったことはない。
「俺、絶対自殺とかそんな、しないんで、首吊ったりとか…」
感想
ありましたね「奇怪な未来」。映像まで流れるとは思いませんでした。
写り込んだ、首吊り遺体らしきものはそれなりに不気味です。ハンガーラックにくくり付けられたロープの感じが妙にリアルです。前エピソード、「夏合宿」と同じように終始ブロックノイズが走るのも良い雰囲気です。確かに似たようなシャツですね。投稿者は今後無事に過ごせるでしょうか。
ところで、作中でも「ハンガーラック」と呼んでいる、日本旅館等にある上着や帽子をかけるアレですが、なんと呼ぶのかを知らなかったので調べてみました。「衣桁(いこう)」と呼ばれるものらしいです。鳥居みたいな形をしていて、要するに和服をかける、昔からあるものです。旅館によくあるのは屏風型といって2つ折になるやつ。広義で「衣紋掛け(えもんかけ)」とも呼ばれるようです。どうでもよい豆知識でした。
おくりもの 中編(怖くないが)
概要
前巻までの超ざっくりあらすじ
投稿者の夫の友人、磯崎茂さんは突然激昂し、みんなの見ている前で妻、薫さんへの傷害未遂事件を起こす。その際の映像で茂さんの顔が一瞬、この世のものとは思えない不気味なものに変化する様子が捉えられた。取材班は調べを進め、薫さんに言いよる前パート先の上司に対して茂さんが恨みを抱いていたのではと推測する。また、茂さんの職場の後輩から、悦子さんという人物が浮上、彼女は先輩の女性T子さんからいじめを受け、恨んでいたようだ。だが、このT子さんは電車事故で亡くなってしまう。悦子さんはT子さんの葬儀に日の飲み会で茂さんにキスをしてしまう。急速に仲が良くなった2人だが、茂さんは「おくりものをもらった」と後輩に語る。その後茂さんは失踪し、娘の由美さんが茂さんのように激昂して暴れだすようになってしまった。そんな折、偶然T子さんの鉄道事故の際の映像が別の投稿者より提供される。そこには悦子さんが写っており、茂さんと同じように顔が変化する。そして茂さん、悦子さんの映像で顔が変化する前に共通の、呪文のような言葉を叫んでいることが判明する。それは「もっかいなれ」であった。
本編
茂さんの妻、薫さんは途方に暮れていた。激昂する娘の由美さんも、同級生からいじめを受けており、その同級生の写真を切り刻んでいたという。
茂さんが恨みを抱いていると思われる、元パート先の上司、近藤さんに再び話を聞くために、職場を訪れると、なんと彼は怪我をして入院しているというではないか。まさか茂さんに怪我を負わされたのか?
そんな折、演出補・寒川は自らの音響スキルを駆使し、茂さんや悦子さんが叫んでいた言葉は、「モッカになれ」ではないかと解析する。だが「モッカ」を調べてもこれといった結果は出てこない。そこで取材班は、宗教学やオカルト界に精通している、魔術堂の「KATOR」氏に協力を依頼する。彼によると、「モッカ」とはサンスクリット語の「モークシャ」が民衆化した言葉で、業の呪縛や輪廻から完全に解脱した魂の状態を表す言葉で、要するに、ぶっちゃけ、「タヒね」って言ってるんじゃね?という見解であった。
取材班は部屋にこもっている由美ちゃんの動向を監視するため、薫さんの承諾を得て磯崎さん宅に監視カメラをしかけ、見張ることになった。手が足りなくなったので、悦子さんのその後の動向を調査するため、スタッフ、演出補・大力と舞木ひと美を招集する。さらに前巻、投稿者で出演した、大塚裕二が演出補応援という形で参加することになった。
Facebookのアカウントから、悦子さんの交友関係をたどり、彼女の幼馴染にコンタクト、結果実家の連絡先がわかる。そして、悦子さんの母親に連絡すると、実家との連絡も途絶えていており、部屋を尋ねても不在なのだそうである。取材班は悦子さんの母親とともに、悦子さんのアパートに向かい、部屋を調査することに。部屋にはインド仏教のような宗教画らしきものが貼られている。母親の承諾を得て悦子さんのパソコンを調べると、サンスクリット語らしき名称のフォルダを発見、その中には衝撃の映像が保存されていた。
製作委員会全体会議で、この映像の公開の是非が話し合われた。この映像が、とある少女が自殺するものであったためである。だが、一連の事象の解明には不可欠という判断から、公開することに決めた、と説明が視聴者に示され、この映像は紹介される。
少女がカメラに向かって、関係者に恨み言を語っている。自らが死を選ぶことにより「モッカ」になり、全てを解放するという独白をし、窓から身を投げてしまう。そしてその直前、茂さんや悦子さんと同様に顔が不気味に変化する。悦子さんの母親はこの少女になにも思い当たることがないそうである。
感想
川居さんがググっているシーンで、「目の下のたるみって消せるんだよね」の広告が可笑しかった。知っている方も多いでしょうけど、これらの広告って、今までの検索結果から、閲覧者の興味のありそうなものを引っ張って来るんですよね。このパソコンを主に川居が使っていると仮定すると、普段どんな検索をしているのか、容易に推察できるとでも…言うのだろうか(笑)。
そして新演出補・舞木さんの登場です。初っ端からタバコぷかぷかで、かつての藤屋敷氏が思い出されます。かなりキャラが立っている人で、この卷では有能っぷりが感じられますが、この舞木さんに関しては後ほどに。一方、もう1人の大力氏はちょっと影が薄いですね。名前はインパクトあるのに。
「もっかいなれ」が地域の方言などではなく、まさかのサンスクリット語、仏教用語とは意表を突かれました。映像の少女が自ら命を絶つ映像ですが、どうも台詞をカンペ見ながら読んでいる感じがして、怖いと言う感じはしません。窓から飛び降りるのですが、外の風景は写っていないので、その部屋が高層階かどうかはわからないので、さほどショックでもありません。ただし、飛び降り方はちょっとリアルでしたね。むろんこの時点では完全にフェイクだと思って書いています。もし、本物だっとしたら、なんともやりきれない映像です。
花火の上(興味深い)
概要
主催の自治体に依頼され、海上で行われた花火大会の様子を、ドローンを使用して上空から撮影したもの。花火の遥か上空からの映像には、普段決して見ることのできない非日常があった。しばらくは美しい花火を見下ろす映像が続くが、突然肌色の何かが現れ、カメラのレンズを覆ってしまうと、ドローンは高速スピンに陥り、海面に落下してしまう。その何かとは人間の手のように見えた。生身では絶対にたどり着けない場所に、なぜ人間の手が現れたのか、一切が謎である。
感想
プロペラを回すと、反作用でプロペラの回転と逆の力が働きます。ヘリコプターはお尻についている小さいプロペラ(テールローター)でそれに耐えています。ドローンの場合は互いのプロペラが逆回転するようにしてあって、反作用を打ち消しているので、どれかが止まってしまうと、あんな風にくるくる回転してしまうでしょう。なんかそれがとてもリアルだと思いました。
腑に落ちないのが、ドローンを覆い隠す手なんですよね、なんか照明が当たって明るいんですよ。下界を撮影するドローンに照明装置がついているとは思えないんですよね。月夜の晩だとしてもあんなに明るいはずがないと思ってしまいます。まあ、ドローンに詳しくないので、衝突を防ぐための灯りが何かあるのかもしれませんが。
映像という点では、人間が踏み込んではいけない領域を犯したことで、なにかそこにいる神のようなものの怒りを買ってしまった。みたいな雰囲気が感慨深い映像で、地味ながらも結構好きなエピソードです。
現在はドローンがバンバン飛んでいますので、神様も文句言うの諦めちゃったのかもしれませんね。
シリーズ・監視カメラ 復元(怖くない)
概要
オフィスの監視カメラ。そのカメラが火災の瞬間を捉えてしまった。とは言っても腑に落ちないものであった。午後10時ごろ、残業する社員の目の前で、なんの前触れもなくいきなり大きな炎が舞い上がったのだ。手前から上がった炎を消そうと、男子社員が消火器を持って来るが、安全ピンを抜くことさえできない。そして、手前の炎が舐めたわけでもないのに、パソコンやパーティーションから自然に炎が巻き上がる。消化を諦め、社員が立ち去り、煉獄のような炎の中に立ちすくむ女性の人影が、一瞬姿を表す。
このビルが建つ前には一般家屋があったが、そこでは焼身自殺事件があったとのことである。
感想
炎の中に立ちすくむ姿はちょっとかっこいいです(笑)。なので怖いと言う類のものではなかったですね。
ただ、火の回りが早すぎる。消化器持ってきていますが、炎が天井まで届いたら、もう素人の消火は不可能と言われているので、見ててハラハラしました。一瞬男性社員が火に包まれたかとどきっとしましたよ。それにしても残業していた2人は仲良さげでしたね。
エピソード観ればわかりますが、タイトルの「復元」は、火災と消火作業でダメージを受けたテープを復元したと言う意味です。
続・おくりもの 中編(怖くない)
概要
モッカになると宣言し、命を絶った少女。この少女は誰なのか、悦子さんはどこでこれを手に入れたのか。何もかも謎に包まれていた。もし、何者かが少女や悦子さんに影響を与えたとしたなら、その力は強大で、強いカリスマ性を持った存在によるものではないか。再び、魔術堂の「KATOR」氏に相談する。彼によるとかつて日本中を震撼させたある新興宗教団体の考えに通じるものがあるとは語るが、20年以上前に崩壊したその団体の影響とは考えづらい。変化する顔についても何もわからなかった。
埒があかない状態で、舞木はSNSから近藤さんの入院している病院を見つけ、彼に直接話を聞くことを提案する。一度断られている上に、病院に押しかけることに躊躇する福田監督であったが、「私、行けますよ。常識ないんで」との頼もしい(?)返事。松葉杖で庭を散歩する近藤さんを捕まえて話を聞くことができる。彼によると怪我は階段で何者かに突き飛ばされたことが原因であった。舞木の若干強気な質問に近藤さんは薫さんと度々会っていたことを認める。ただし、肉体関係はなく、言い寄ってきたのも彼女からだと言う返事であった。会っていたのも、まとまった額の金を貸していたからだという。
この取材終了後、磯崎家に張り付いていた川居から一報が入る。食事休憩から戻ると、監視していた車に寒川がいない。不審に思った川居が、磯崎家に入ると、寒川と由美ちゃんが意識を失い、倒れていたと言うものであった。取材班が合流した時には、寒川は怪我をしたのか入院。由美ちゃんは病院から帰り、薫さんと上の階で休んでいる状況であった。大塚くんは由美ちゃんの吐瀉物を発見。その中に正体不明の幼虫のようなものを見つけ、豪胆にも素手で回収する。
後から寒川に聞いたところ、薫さん不在時に、由美ちゃんが包丁を手にするのを監視カメラに見かけてしまったため、慌てて磯崎家に向かったとのこと。その時の映像が紹介される。
慌てた寒川がハンディカメラを片手に磯崎家に入る。キッチンには包丁片手の由美ちゃん。包丁を離すように説得する寒川。だが、由美ちゃんはにじり寄り、寒川に襲いかかる。強い調子で制止する寒川に一瞬止まる由美ちゃん。その隙に(様子がわかるように絶妙な位置に)ハンディを置いた寒川は包丁を奪い取ろうと、由美ちゃんともみ合いになる。すべったのか寒川は仰向けに倒れこんで意識を失ってしまったようで、由美ちゃんが馬乗りになる。だが、すぐに寒川から離れ、四つん這いになってキッチンの隅で嘔吐してしまったようだ。その直後由美ちゃんも意識を失う。
寒川に襲いかかるところで、「モッカになれ」と叫び、由美ちゃんの顔も一瞬、あの不気味な顔に変化していることが確認できた。
寒川は原因不明の熱で今もうなされている。
感想
ちょっと期待しちゃったんですかね近藤さん。じゃなきゃ50万も貸さないよね。そりゃバツも悪いわな。頭掻いてたし(笑)。
舞木さんの「常識ないんで」発言も笑いましたね。いや頼もしいと言うかなんというか。大塚くんが素手でゲロの中から虫を回収していたのにも驚きました。志願したのだから役に立たねば、という決意が見えて、好感が持てます。虫は鳥などの餌に使う「ミルワーム」に似ています。
ここで、寒川がみんなからは「さむちゃん」と呼ばれ、川居さんからは、「きよみちゃん」と呼ばれていることが判明します。そこで、当ブログでも以降は「寒ちゃん」と呼ぶことにします(笑)。
ただ、恐怖映像自体は茶番感が漂って、ここまでくると信じやすい方でもフェイクだと思うよな〜と感じました。子供相手だから、寒ちゃんも本気出せないし、由美ちゃんもゲロってから意識を失うタイミング早すぎ。
感想まとめ
メインエピソードは混迷の度合いが強くなってきました。それなりに続きが楽しみではありますが、正直お腹いっぱいの気もしてきます。実は一回見ているはずなのに、予告編見ても、まったく思い出せないんですよね。面白くなかったのか?
一般投稿も低空飛行ではありますが、私にとっては興味深いエピソードがありました。
気に入ったものは、「民宿」、「花火の上」ですね。
さて、新演出補・舞木さんのことなのですが、私の妻が彼女のTwitterアカウントを発見し、どうやら本業はダンサー、振付師で活躍していると言うことが判明してしまいました。なんでほん呪の演出補やっているんだよ。特に2018年1月から3月まで放送されていた、愛すべきクソアニメ「ポプテピピック」の主題歌、声優上坂すみれが歌う、「POP TEAM EPIC」MVの振り付けを担当したため、我が家で一時期話題になりました(笑)。
↓上坂すみれさんの振り付けを舞木さんが担当
(なんでサムネイルがランニングのおっさんなんだよ)
コメント
YouTubeのパル企画アカウントから『サプライズ』がアップされましたが
コメント欄に、こちらのレビューの言辞に酷似しているものがあります。
もしや・・・?
僕の感想
>眼窩は真っ黒、大きく口を開けた姿が怖いです。なんか鼻筋が妙に長く、顔の構造がおかしい気がします。
Youtubeのコメント
>眼窩は真っ黒な上に
>鼻筋が長い気がします
>顔の構造もおかしいし
微妙にパクッてる?
おかげで脱字を一個発見できました。