心霊盂蘭盆6(ネタバレあり)

urabon6 レビュー

はじめに

「心霊盂蘭盆6」のレビューです。

このタイトルもAmazonPrimeの年間サブスク料金のみで視聴できず、別料金48時間レンタル100円で視聴しました。なんでや。

死者彷徨う森(ちょっと怖い)

概要

富士の樹海に似た森を探検する大久保さんと友人の寺岡さん。この森も「樹海」と呼ばれ、自殺の名所とされている。大久保さんが慎重に進む一方で、寺岡さんは軽いノリで奥へ進んでいく。森の中には「くにちゃんゆるして」と書かれたメモや赤い携帯、故人の衣類などの遺留品が散らばっており、寺岡さんはそれらを拾い上げては「気持ちわる!」と放り捨てるなど、扱いが雑だった。

しばらくすると寺岡さんが突然姿を消す。大久保さんが探し回ると、ぼんやりとした様子の丸刈りの男性に唐突に姿を現し息を呑む。この男は「くにこ知りませんか?」と話しかけてきたが、大久保さんが「知らない」と答えると、無言で森の奥へ消えていった。気になった大久保さんは彼を追いかける。

日が暮れて暗くなった頃、大久保さんは森の中で不気味な小型テントを発見。テントには「ミカエルさま私を救い下さい」と書かれた紙が貼ってあり、異臭が漂っていた。その時、寺岡さんが突然現れ、お互いに「どこに行ってたんだ!」と責め合う。実は2人とも消えたと思い、互いに探していたのだった。寺岡さんに促され、しぶしぶテントを開けることになるが…。

感想

このテントの中にはさっきの男の死体がありました。ここまでは想像できますね。またテントの中に女の顔が一瞬写り込みます。ホントにそこに女がいるみたいでそんなに怖くはありません。ただここでまた寺岡さんが消えてしまいます。大久保さんが探し回っても見つからないので山を降りて警察に捜索してもらうことになるのですが、3日後になんとあのテントの中から見つかります。

あの丸刈り男の遺体もそのテント内で見つかって、しかもその遺体と寺岡さん全裸でが抱き合っていたとか。あの男の遺体は死後1カ月は経っていて腐敗していたそうで、それを聞いただけでうげぇって感じなんですけど、なんとこの男の遺体と性行為していた痕跡が見つかったとか言う話を聞くと、もはやドン引きです。

因みに寺岡さんは憔悴しきっていたものの亡くなってはいません。でも後日話を聞くと、あの樹海で髪の長い美人と3日間過ごしたとか言ってたそうです。彼はすぐに退院できたそうですが精神を病み、ノイローゼみたいになってしまい、時折「くにちゃん会いたかったよ」などと誰もいない筈の方向を見て呟くそうです。大久保さんは怖くなり、寺岡さんとは疎遠になってしまったという話。

これは寺岡さんは女の幽霊にとり憑かれましたね。遺品をぞんざいに扱うから。でも丸刈り男の遺体を美人の女性と思い込み……って気の毒すぎる。

近隣住民の話ではあの森は富士の樹海ほどではないにしても毎年数人の遺体が発見され地元の人間でも迷いやすいのであまり近寄らない場所。入って頭がおかしくなって出てきたと言う噂もあるほどであそこで人にあったら幽霊と思ってよいかも、だそうです。

最後にテントを開けた際に中に女の顔が写り込んでいることが紹介されます。静止画でアップにするとちょっと怖いですね。

降霊祓(ほんの少し怖)

概要

投稿者の瀬川さんは、霊感の強い友人・宮原さんに誘われて降霊術に付き合うことに。その際、部屋の明かりが消え、天井に大きな顔が現れた。驚いて宮原さんを見ると、彼女は恐怖に慄くように瀬川さんを指差している。胸元には怖い女性の顔が浮かび、睨みつけていたのだ。

それは部屋の明かりがつくとすぐに消えたが、宮原さんは瀬川さんを怖がっているようで、「出ていけ」と部屋を追い出されてしまった。それ以後、彼女には避けられるようになってしまい、連絡も取れなくなってしまったという。

霊能者によると、天井の顔は宮原さんが呼び寄せた悪霊、胸元の顔は瀬川さんの守護霊で彼女を守っていたという見解であった。

さらに、宮原さんの弟によれば、彼らの家系は呪禁師で、宮原さんは亡くなった姉の霊を成仏させるため、霊媒体質の人を使って降霊術を試していた可能性があるという。宮原さんは一昨年、突然亡くなり、降霊術の真意は今も不明のままである。

感想

ぶっちゃけ悪霊よりも、めっちゃカメラをガン見している瀬川さんの守護霊の方が怖えよ(笑)。

天井の悪霊もはっきりせず、微妙に歪んでいて異世界感漂って良い雰囲気です。今までのテンプレ怖い顔とは一線を画していてセンスがあると思いました。

他人を犠牲にしても自分に降りかかった災厄を祓おうとする宮原さんに、強力な瀬川さんの守護霊が因果応報的なバツを与えた感じのストーリーも良かったです。確かに瀬川さんの守護霊強そう(笑)。

怖さは若干小粒ですが、悪くないエピソードでした。

吸怨毒の伝言(少し怖い)

概要

10年程前、地方のケーブルテレビでプロデューサーをしていた投稿者は、放送作家の里中さんと都市伝説系のホラー番組を制作していた。ある日、里中さんに不気味な動画が届き、送電線の鉄塔が映る現場を調査することになった。現地で、くぐもったような声が聞こえる中、里中さんの耳元では女性の声がはっきりと聞こえているようで、思わず「うるさい」と声に出してしまう程であった。さらに、彼の耳元で何かを囁くような女性の姿が映り込んでおり、彼は突然どこからか出血して、苦しそうにしゃがみ込むところで映像は終わっていた。

この出来事以降、里中さんは精神を病み、番組はお蔵入りに。メールは他のスタッフにも届いていたが、開封したのは里中さんだけで、その後彼は事務所を辞めて消息不明となった。

調査の結果、撮影場所の鉄塔付近では10数年前に女性の遺体が見つかっており、その後も奇妙な体験をした人が多く出たことで遺体発見につながったという噂があった。亡くなった女性の霊がメールを送って人々を呼び寄せていたのではないかとも言われている。

遺体発見後は同様のメールは送られなくなり、投稿者の協力でスタッフはこの動画の入手に成功。以下の警告文と共に映像が紹介される。

警告
ここからの視聴は心身に悪影響を及ぼす恐れがあります。くれぐれも注意してご覧ください。

以下は感想へ。

感想

動画の中身は結構不気味なものに仕上がっています。こんな映像が送られてきたら震え上がってしまうでしょう。ただ、ちょっと作り物臭い感じもします。内容は以下のような感じです。

激しいノイズとともに鉄塔が映し出される。何かぶつぶつと話している女性の声、しばらくして首から上だけの女性が、無表情で何かを呟いている。終始ノイズが走り、音声は潰れがちなので何を言っているかは聞き取れない。画角はアップになったり引いたり、瞳だけになったり。「私は…」という声がかろうじて聞き取れた。

首から上って言ってますが、鉄塔の後ろに立っているだけかもしれません。里中さんの映像に写り込んだ女と同一人物ですね。

里中さんは髪が長く、またスカートみたいなものを纏った、僕のようなじじいから見ると珍妙なファッションで、「そんな恰好で山ん中入るのかよ」と感じ、なんか印象に残りました。また山の中という設定ですが、しっかりと整地してあり、道もあるので山深い感じはしませんでしたね。

世の中には「鉄塔ファン」が存在するので、この場所も彼らが見れば簡単に判明しそうです。

タロットサジェスト 前編(怖くない)

概要

投稿者の若い女性・岩崎さんは、自宅に専門学校の同級生を集めて、タロットカードを使ったオリジナルの人狼ゲームを行っていた。ゲームは徐々にヒートアップし、お金をかけてしまうほど白熱した。負けが続いた男性が腹を立てて部屋を出ていき、場がしらけてしまう中、タロットカードの提供者である占いのできる岩本さんが、田辺さんの依頼で占いを始めた。

岩本さんが眼鏡を外して卓に置いたすぐ後、部屋の灯りが明滅し、眼鏡のレンズに何者かの目が映り込む。映像にノイズが走り、部屋は暗闇に包まれた。岩崎さんがカメラを赤外線モードに切り替えて周囲を確認すると、田辺さんが卓に突っ伏していた。その顔は生気を失い、まるで死体のように汚れて異様な姿となっていた。岩崎さんが驚いて悲鳴を上げると、田辺さんは元に戻り、灯りも復活。映像はそこで終了する。

感想

エピソードが続くので、感想は次でまとめます。

タロットサジェスト 後編(怖くない)

概要

実は、この場にはもう一人の女性・庄田さんがおり、スマホでネット生配信をしていたため、その怪現象も記録されていた。田辺さんが異様な姿になった瞬間も、その映像で確認できる。

そして田辺さんはその1週間後、事故で亡くなってしまった。

占いをしていた岩本さんによると、あの時の占いでは不吉なカードが出ていたという。

感想

前のエピソード「降霊祓」で、怖い顔の姿がさりげなくなり、センスが良くなった、と書きましたが、「やっぱりこの顔か~い」と言う感じの、わざとらしい程のおどろおどろしいものに戻ってしまいました(笑)。

ただ今回に限っては効果的でした。雰囲気的にそぐわない異様なものが急に出てくるので、ちょっとびっくりします。また、岩崎さんの撮影したものと庄田さんが撮影したものでアングルが違う筈なのに、どちらもカメラ目線でこっちをガン見してくるので、不気味さが際立ちました。

最初は悪態突いて出て行った男がこの後事故に遭って…みたいな展開を予想していました。なんか最初は田辺さんに見えなかったんですよね。彼女がショートカット、シンプルな服装、変貌っぷりが凄まじかったせいかと思います。ちょっと惜しい。

尚、タロットカードの結果ですが、画質が悪くてよく判りませんが、「死神」の正位置のようにも見えます。

感想まとめ

今回も恐怖度は小粒ですが、前巻よりも怖かったと思います。怖い顔が派手派手なものに戻ってしまったのはご愛敬ですが、今回のは良かったと思います。

この中では「死者彷徨う森」と「降霊祓」が印象に残りました。「吸怨毒の伝言」は映像が作り物臭いけど、怖さ的にはこれが一番怖いかな。

次にも期待します。

それでは。

コメント

タイトルとURLをコピーしました