ほんとにあった! 呪いのビデオ 110(ネタバレ有り)

ほん呪

はじめに

「ほんとにあった!呪いのビデオ110」が2025年3月7日にリリースされました。「108」で終わりを仄めかしたあとに劇場版の109。そして今回の110はしれっと通常運転で再開されましたがどうだったでしょうか。

このレビューはネタバレ含みますので、本タイトル未見の方はご注意のほどよろしくお願いいたします。

ドキュメント(怖くない)

概要

なんか10年以上前の放火〇人事件のドキュメント映像。立派なマンションを訪れるが、なぜかエレベーターを使わず、非常階段で取材対象者の部屋に向かうスタッフの面々。すると投稿者の後ろを付いてきた後輩の若い男性が踊り場で立ちすくんでしまう。

踊り場で「ごめんなさい」を何度もつぶやきながら立ちすくんでいる男性に、「どした?」と声をかける投稿者だが、振り返ると階段の上にこいついるじゃん。「は?お前下にいたよね」「何言ってんすか」みたいな会話の後、も一度カメラを下に向けると誰もいない。

この映像に不可解なものが映り込んでいたのだが。

感想(ネタバレ)

この後輩君の右の壁に、黒い影のようなものが近づいて消えます。映像としてはそれだけですが、直後、彼は上に普通にいるのでちょっと奇妙な感じは出ていました。

尚、この後輩はせっかく撮った取材映像とともにその後失踪してしまったため、ドキュメンタリー映像は没にせざるを得なかったそうです。

テレビ朝会(怖い)

概要

小学校の朝のテレビ朝会の映像。生徒たちが最近の取り組みを報告している画面で、謎の集合写真が一瞬差し込まれる。当然意図したものではないが、さらに彼らの後ろから不可解なものが顔を出す。

感想(ネタバレ)

概要の通り、まず一瞬集合写真が唐突に映像に差し込まれます。ノイズまみれで不穏な感じ満載です。そしてよくある、その時にいなかったクラスメイトの顔写真を丸く囲んで写真の上端に配置してあるやつ、あれが妙に印象に残ります。

4人並んだ最後の生徒の報告が終わると、その子の背後に不気味な顔が姿を現します。この顔だけ白黒っぽく、目のあたりだけが黒く沈んで実に不気味です。どうもカメラがそこに何かあるのを感じて、画角をその場所に移動したところ、何か変なものを捉えてあわててパンした感じがあり、ちょっとリアルだなっと思いました。

そしてこの不気味な顔、あの集合写真の丸く囲んだあの生徒みたいな感じがするんですよね。

中々の不気味さでよかったと思います。

結構好きなエピソードですね。

待ち合わせ(少し怖い)

概要

「SNSで知り合った男性と待ち合わせをするので、一緒に来て変な奴じゃないか確かめて」と友人に頼まれ、その場所を歩道橋の上から監視する若い女性2人。

すると駅前のモニュメントだか広告スペースだかのオブジェの前に、やたら背の高い男性が突っ立っているのを発見。だがちょっと目を離した隙にこの男性は忽然と姿を消してしまう。「ん?」と思ってカメラを下に向けるとなんとこの男性は歩道橋の直下に瞬間移動し、こちらを見上げているではないか。

しかもこの男性、目鼻が無く、とてもこの世のものとは思えない。しかし見上げている顔からは明らかにこちらを認識し、凝視されているような気がする。

これはやばいと感じた投稿者が友人にカメラを向けるとその背後には…。

感想(ネタバレ)

なかなか不気味なシチュですが、よくあるパターンとも言え、新鮮さはあまり感じられません。

とはいえ、序盤はやたら背が高い男性が突っ立っており、照明が逆光でシルエットになってしまい、その顔や風体がはっきりしない様はなかなか怖かったですね。すぐ下に瞬間移動してきて、しかも目鼻が無い、「半のっぺらぼう」が見上げているのも「絶対この世のものじゃねえだろ」感が際立ち、怖さ第2弾という感じで畳み掛ける展開もグッドです。

ただ友人の背後にしがみつく感じで姿を現したこの「何か」は、「いったいどういう体勢でしがみついているんだよ」感が先立ち、怖さが半減してしまいました(手は友人の左肩にあるのに、頭は右肩の下から友人の顔を見上げているんですよw)。

で、なんかこの時は目鼻あるし…。

ちょっと惜しいですね。

Missing 前編(少し怖い)

概要

投稿者は一児の母、湯浅千晶さん。彼女は2年前に夫を事故で亡くしたシングルマザーである。

千晶さんと娘のひまりちゃん、そして千晶さんの妹、七森遥香さんとともに日帰り旅行の帰り道、車が突然故障しエンジンが停止してしまった。山の中で携帯電話は繋がらず、途方に暮れていたところ、打ち捨てられた公民館みたいな建物の、玄関付近に設置された公衆電話を発見した。

この不気味な公衆電話で不思議な事象に遭遇した千晶さん、遥香さん姉妹。そして娘のひまりちゃんの取りつかれたような奇妙な行動に、不安を隠せない千晶さん。スタッフはこの公衆電話付近を取材する過程で、20年前の少女失踪事件や、その母親の不可解な行動に着目するのだが…。

感想(ネタバレ)

公衆電話付近での不可解な事象は本編を見てください。まあまあ不気味です。そして20年前にこの付近での少女(高月莉奈ちゃん)失踪事件や、その母親(高月玲子さん)がちょっとおかしくなってしまう点とか、これから王道の展開が待ち受けています。そして、ひまりちゃんのおかしな行動に、動揺を隠しきれない千晶さんの不安が募るところで前編が終わります。

まず、千晶さんの妹である遥香さんがやけに冷静なのに違和感を感じますね。「私は公衆電話の前の幽霊なんか見ていないっ」て感じでケロッとしています。投稿映像にははっきりと写っているのに。

あと、付近への取材で高月莉奈ちゃんの失踪事件がクローズアップされますが、この「探しています」ポスターの彼女の写真が不気味すぎます(笑)。この事件によって母親の高月玲子さんがおかしくなり、奇声を上げたり、この公衆電話で誰かと通話して声を荒げて近所で噂になり、ついには心霊スポット化してしまったことなどが明らかになります。

ほん呪ファンの時計屋の主人から取材のヒントを貰ったり、現地に着くまで助手席で爆睡してしまい、藤本氏に起されるときに「ふがっ!」となる男鹿氏の様子などが笑いどころです(笑)。

遮断機(怖い)

概要

祖父母の家を訪れた投稿者たちは、近所の大きな公園をお散歩後、とある踏切にたどり着く。遮断機が下りたので待っていると、電車が通過中に、ありえないものを目撃する羽目に陥る…。

感想(ネタバレ)

ん…。

ありえないものが迫ってきます。かなりのスピード感でビックリすること受けあいですので、「びっくりドンキー系」苦手な人は覚悟して視聴してください。真昼間なのに結構怖いです。

投稿者の驚き様と、その後「うえーん」って泣いちゃう声がかなりリアルですね。

最初の公園は「市民の森 見沼グリーンセンター」です。デカい木で判りました。

通過する電車はJR東日本E231系で、付属5両編成が「国府津車両センター所属:S29編成」のようですね。ありえないものが迫ってくるときの車両は「クハE230-6057」のようです。ご丁寧に映像は車両の形式番号を加工して消していたので難しかったのですが、かろうじて怪異が写る一瞬だけ消し忘れていたことと、車掌室窓の編成番号で特定ができました(鉄なので…すみません)。

付属編成は小山方面に連結されるので、電車は下り(小山方面)電車。残念ながら基本10両編成はほとんど写っていないので判りません。所属から走っている路線は上野東京ラインのどこか。公園が「見沼グリーンセンター」なので、東北本線(宇都宮線)でしょう。芝川を渡るまでは車庫までの側線が並走しているので除外。遠くに高架橋が見えて小さな川を渡るという情報から、この踏切は特定できました。この踏切、Googleカーは訪れていませんが、有志の方が写真をGoogleマップに投稿してくれていたので、確認することができました。でも…。

踏切の傍らに小さなお花が手向けられているんですよね(鉢植えだったけど)。調べたらこの踏切、重大事故が多発した過去があり、車両通行はできないようになっているんですよ(踏切の向こうの地面に見える黄色い物体は車両をブロックするやつ)。また、最近ここで亡くなった方のニュース記事も見つけてしまい、なんか制作側も見つけてほしくないようなので、これ以上の詳細は語らないことにします。

因みに心霊スポットではないようです。

シリーズ監視カメラ・バックヤード(怖くない)

概要

バックヤードの監視カメラに何か写った。

感想(ネタバレ)

壁にうっすらとした影が横切ります。

全然怖くはありませんが、ハンガーにかかったまま放置され、誰もいないはずなのに揺れていたユニフォームが、今は亡き、しかも皆に慕われていたスタッフのものだったという、ちょっと切ない話にしんみりします。

ライブ配信(ほんのちょっと怖い)

概要

修学旅行のJKによる、キャッキャウフフの枕パーティー(?)。先生が見回りに来たので寝たふりしていたら、ライブ配信していた映像に2つの影が…。

感想(ネタバレ)

「また影かよ」って感じでこれも怖くはありません。それでも2つの影がふわーっとくる感じは雰囲気的に悪くはなく、ほんのちょっとだけ怖いかもしれません。

因みに「パジャマパーティー」ならぬ「枕パーティー」は今僕が考えた言葉で、一般で慣用的に使われる単語ではありませんので、ご注意を(笑)。

Missing 後編(少し怖い)

概要と感想一緒に書きます(ネタバレ)

長い…。

高月玲子さんは、莉奈ちゃんがいなくなってからおかしくなり、電話口で激高していたりしていたらしいです。どうも失踪した旦那が連れて行ったとも思っているようで、電話口の相手は元旦那だったのでしょうか。

彼女は住み込みの工場の仕事を見つけて、寮に入るのですが、そこに固定電話を引きたいとごねて社長を困惑させたそうです。当時も携帯電話はあり、PHSもありましたから。結局電話を引いたらしいのですが、その理由が前のアパート時代の番号を引き継ぎたいから。固定電話は収容局が同じなら、以前の番号を使えます。これは失踪した莉奈ちゃんのためだったのでしょうか。でもやっぱり電話口で口論していたみたいです。せっかく電話を引いてもらったのに結局この工場も半年足らずで辞めてしまう、と言うより突然いなくなってしまったそうです。

調査にこれ以上の進展は望めそうもないので、スタッフは夜にこの公衆電話に赴き、スタッフの美濃君に電話をかけるまねごとをしてもらい、玲子さんの霊に呼びかける作戦に出ました。特に何も起こらなかったのですが、男鹿氏がなんか女性がこちらを窺っているのを発見。美濃君を一人残し、その方向に行ってみると、朽ち果てたお堂の倒れた鳥居に縛り付けてある、女児用のリュックを見つけます。

その中からは、女児用の靴、ハンカチ、そして多数のテレフォンカードが見つかります。このカードの裏には「殺ス」とか殴り書きしてあり実に不穏。いや20年前の失踪事件の時にこのリュックが見つからないわけがなく、最近誰かが括りつけたのか??

そんな風に藤本氏と男鹿氏がぞっとしているとき、いきなり携帯が鳴りだし男鹿氏ビックリ。ついでに視聴者もびっくりします(笑)。それは莉奈ちゃんの保育園から、当時の玲子さんの電話番号が判ったという知らせでした。

美濃氏の元に戻った両名は、その場のノリかどうかわかりませんが、美濃氏にその番号にかけてみることを提案。電話口からは呼び出し音すら鳴らなかったのですが(それは変だよね)、受話器を置くと、コインを入れたはずなのになぜかテレフォンカードが出てくる。なんで??(そのテレフォンカードにさして注目しないのもなんで???)。

結局藤本氏の体調が悪化してしまい、その場は撤収と相成りました。

その後、千晶さんとも遥香さんと連絡がつかなくなったり、あの公衆電話の取材映像に怖い女の顔が映り込んだりしていたことが判ったりしていたところ、玲子さんの工場で、仲の良かった元同僚と連絡が付きます。そしてその同僚さんは、玲子さんからあるものを託されていました。莉奈が訪ねてきたら、渡してほしいものがある、と書置きされたものでした。それは同僚さんの郵便受けに入っていたそうですが、中身は母娘の写真とマイクロカセットテープ。これは、あの公衆電話から自宅に電話して録音した莉奈ちゃんへのメッセージでした。

固定電話を引きたかったのはこのメッセージを録音するためでしょうか。そして、いくつも録音されたメッセージの最後は莉奈ちゃんへの誕生日メッセージでした。「見つけてあげられなくてごめんね」という母の思い。慟哭するそのメッセージ音声の母の想いに、切なくなり、涙を禁じえません(僕は)。

数日たって遥香さんから連絡が入り、千晶さんが聴力を失った、ひまりちゃんは落ち着きを取り戻したという連絡が入ります。

似たような境遇の湯浅さん母娘に玲子さんの思念(霊?)が呼応し、ひまりちゃんに取り憑いたのだろう。千晶さんは聴力を失ったが、これで禊は済んだ。これからは実家で出直そうみたいな感じでスタッフロールに入ります。

ですが、その後遥香さんからの電話。引っ越しの際、ひまりちゃんが、事故死した千晶さんの夫がその時身に着けていた社員証を見つけてきた。そしてその社員証のホルダーに何故かテレフォンカードが入っていたそうで、その裏には「殺ス」の殴り書きがいくつも…。

「これってあれですよね…」遥香さんの言葉でエピソードは終わります。

どゆこと!!!???

2025年3月11日追記
藤本、男鹿両名がお堂へ向かう途中、藤本氏の「なんか気付いたら、言ってください」の直後、男鹿氏の懐中電灯の先に人影が立っています。意外とはっきりと写っていて驚きました。ほぼシルエットで真っ黒ですが、女性のような感じがします。

また、千晶さんのスマホに残っていた音声の日付は2004年9月29日で、これは莉奈ちゃんの6歳の誕生日であり、あのマイクロカセットテープ最後のメッセージと符合します。

コメント欄でしーえるさんに教えていただきました。ありがとうございます。

感想まとめ

え?
ほんとにどゆこと?

玲子さんの元旦那は千晶さんの夫?いやそれはないか、20年以上前だし。
千晶さんは実は失踪した莉奈ちゃん?それも考えにくいなぁ。
それとも遥香さん怪しいかな?実は彼女こそ莉奈ちゃん?
男鹿氏が目撃した変な女こそ遥香さん?

うーんわからん。

何謎解き要素ぶち込んできてるんだよ、「XXX」じゃあるまいし、と思いました。「ほん呪」にそれは求めていないのです。それよりリアルで「ガチかも」って映像プリーズ!と感じました。

でも、エピソード自体はそれなりに面白かったので、まあ良いかな。

一般投稿は影ばっかりで怖くなかったけど、「遮断機」だけは怖かったですね。あとは「テレビ朝会」も好きなエピソードですね。

しれっと投稿募集もしているので、次に期待しましょう。

では。

コメント

  1. しーえる より:

    お疲れ様です。

    「Missing 後編」でお堂に向かう途中、坂の上の方に黒い人影が立ってるように見えます。
    (「なんか気付いたら、言ってください」のあたり)

    スマホに残ってた留守番電話の日付は莉奈ちゃんの誕生日ですね(本編ではそこには触れてなかったような)。
    そう考えると留守番電話の音声もマイクロカセットテープの最後のメッセージに似てる気がしました。

    • itton より:

      しーえるさんこんばんは。
      確認させていただきました。
      確かに誰かいます。思ったよりはっきり写っていて驚きました。

      また確かに9月29日は莉奈ちゃんの誕生日です。
      留守電の声=マイクロカセットテープの声
      で、おそらく間違いないと思います。

      本編に追記させていただきます。
      情報ありがとうございます!

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