ほんとにあった!呪いのビデオ13(ネタバレ注意!)

eye_catch_noro_13 ほん呪
ほんとにあった!呪いのビデオ13
ほんとにあった!呪いのビデオ13

はじめに

「ほんとにあった!呪いのビデオ13」です。かなり有名な映像「呪いの女」が収録されています。

反戦デモ(怖くない)

概要

反戦デモの様子。デモ隊がプラカードを持ちつつ行進している風景だが、逆光の中、カメラに差し込んだ反射に、苦しむような男の顔が写り込んだ。

感想

2003年のイラク戦争反対のデモですね。コマ送りにしないと全くわからないほど一瞬ですが、確かに口を開けた男の顔がわかります。人によっては怖く感じるかもしれません。なぜか私は全然怖くなかったんですが。

呪いの女(めっちゃ怖いし…その前に…)

概要

団地のような集合住宅での若い姉弟の一コマ。物珍しいのか、弟が借りてきたばかりのビデオカメラを、姉がもてあそんでいる。壊したら大変とばかりに、弟は苦労の末ビデオカメラを奪い返すが、一息ついてカメラを窓に向けると、窓越しのベランダに女性のような人影が立っていた。

実はここ数日、姉は真っ暗になった部屋に1人取り残されるという悪夢を、弟は見知らぬ女性が姉の部屋に入るのを目撃し、その女性が忽然と消えてしまうという経験をしていた。

そのような怪異を互いに認識していた姉弟、さらにこの部屋は3階以上の高層階であったため、ベランダに立っている人影が、この世ならざるものであることを理解した2人は、パニックにおちいる。弟はカメラを持ったまま部屋から逃げ出したものの、姉は運悪く閉じ込められてしまい、助けを求めて絶叫する。

我に返った弟は姉を助けに部屋に戻るが、扉を開けたほんの一瞬、姉の背後にカメラが捉えたのは、既に部屋の中まで侵入してきている、あの不気味な女性の姿であった。

感想

実はこのエピソードの序盤まで、「ほんとにあった!呪いのビデオ13」のタイトルコールがありません。この前の「反戦デモ」がアバンタイトルみたいになっているのですね。そしてナレーションが終わったタイミングでタイトルが出てくるのかと思ったら、ナレーションを途中でぶった切って、変な顔が絶叫音とともに登場するという、超びっくり演出が仕込まれています。心臓に悪いよw

さて、このエピソードもなかなか怖い映像です。窓越しに見える妙に背の高い女は、確かにそこに存在するように見えます。とは言え、完全にはっきり見えているわけではなく、その顔が伺えるわけではありません。ただ、その存在感が半端じゃないレベルです。

「ドアを開けろぅ!!」と狂ったように叫ぶ姉の声も、恐怖感を盛り上げていますが、トンズラこいた弟が戻ってドアを開けたときに、この女がすでに部屋の中に入ってきていたのが極めつけでしたね。

あるオフィスで…(ちょっと怖い)

概要

独り、残業で会社に取り残された女性が、ただならぬ雰囲気を感じ取り、携帯電話の動画機能で周りを伺う。特に異常はないものの、まだ気になる投稿者は、カメラを自分に向けて様子見る。その映像には、終始、「死ね、死ね、死ね、…」と機械的な声がリフレインされていた。やがて奥の窓に親子のような人影が映り込み、「よかったね」という女性の声が囁かれる。

感想

独りで取り残されたオフィスってなんか怖いですよね。「よかったね」という声がした時、投稿者も気がついてそれとなく周りを見渡すのも良かったです。「死ね、死ね、死ね、…」の声は最初から聞こえているのですが、ナレーションで後から「実は…」って感じで解説されるので、やっぱりこのノイズみたいな声は「死ね、死ね」言ってるんだとわかる演出も恐怖を盛り上げます。

いないはずの…(怖くない)

概要

とある街角の防犯カメラの映像。何気ない日常だが、一人の女性が、さっきから同じポーズで動かない男性に近づいていく。このままぶつかってしまうと思いきや、なんと女性はその男性を何事もなかったようにすり抜けてしまう。

感想

そこには実際にはいない人物がカメラに映ってしまったという映像です。怖くはないんですけど不思議ですね。

前触れ…(僕は怖いと思った)

概要

高層マンションに引っ越してきた男性。見晴らしの良い夜景をビデオカメラで撮影する。すると、少し遠くではあるが、なにか物体が浮かんでいるのを発見する。カメラをズームすると、光っているのであろうか、手足があり、白い人間のようにも見える。その人影は細かく揺らめいており、少し離れたところにもう一体浮かんでいるのが確認できた。男性は急に怖くなり、撮影を中断。恐怖から部屋にいられず、友人宅に駆け込むこととなった。

朝になり、友人宅から帰宅する投稿者だが、昨晩の恐怖が癒えないうちに、当マンションから女子高生が投身自殺するという事件が起こってしまった。その女子高生は当日、最上階の住人向けコインランドリーの椅子にずっと座っていたことが、同じマンションの住人に目撃されていた。彼女は何か迎えが来たようなセリフを残して窓から屋上に降り立ってしまったそうである。

あの人影はこの事件の前触れだったのだろうか?

感想

見晴らしの良い夜景で、人が浮いているって結構怖いと思いますよ。なにしろそいつと自分を隔てるものが何もないんですから。時間と空間を超越している感じじゃないですか、幽霊って。数秒後にはすぐ目の前に飛んできそうで怖いんですよね僕は。

このエピソードでは2ch(今は5chか)「死ぬ程洒落にならない怖い話」スレッドの、「猛スピード」を思い出しました。夜中になると、高台にある自分の家の屋根に登って、街の様子を観察する趣味を持った主人公に、異形の何かが猛スピードで迫ってくるというお話です。このエピソードと、何か通じるものがあると思いますが、いかがでしょうか。

さて、この人形浮遊物、フライングヒューマノイドっぽくもありますが、この頃(2004年)フライングヒューマノイドって認知されていましたっけ?

自主映画(怖くない)

概要

自主映画のリハーサルで、役者の男性が身をかがめると、首筋に目のような模様が写り込んでいた。

感想

目に見えなくもないけど…、最初はタトゥーかと思いましたよ。

2020年5月3日追記
「黒sw」さんの指摘(ほんとにあった!呪いのビデオ83でのコメント)で発見しました。1テイク目のウエイトレスがコーヒーをこぼす(まねごと)のシーンで、後ろに座っている男性の足元に女性の姿が床に反射しているように見えるのが確認できます。制作委員会は気がついているのかいないのか、この件に関しては触れていません。うっすらと怖いですね。

合宿(怖い)

概要

あるサークルの合宿。古びた合宿所で夜も更けた頃、めいめいが怪談話を披露することになった。一人が怪談を語る後ろの真っ暗な窓に、徐々に顔が浮かび上がる。

感想

怪談と銘打っていますが、なんかネタ本を棒読みで朗読しています。それ怪談と違う(笑)。窓にだんだん浮かび上がる顔はなかなか怖いです。片目と鼻だけなんですが、目は気味悪く見開いているし、鼻はなんだか曲がっていて、気持ち悪いことこの上ない。

ただ、三脚に固定されたカメラの画角が変な方を向いているんですよ。朗読している人よりも、なんか窓を中心にしているように見えて、作為的なものを感じます。

焦げ痕…(怖くない)

概要

住んでいる部屋の怪現象に関する、とある夫婦の投稿。。この部屋に越してきてからというもの、数々の怪現象が起こるというものであった。ラップ音から始まり、それとともに透明な謎の粘液が、いつの間にか部屋中に落ちている。さらに部屋の中で人魂のようなものが飛び回り、柱にぶつかって焦げ跡を残した。この焦げ跡にも、奇妙な粘液が付着してた。

そんな中、撮影された人魂が、今回の投稿映像である。

投稿者は転居を考えていたが、取材の数日後、投稿者より、自宅が半焼してしまったという報告が事務局に寄せられた。

感想

人魂の映像なんですが、本当に舞台とか、古い映画等で出てくる、あんな感じの人魂です。とは言ってもほんの一瞬で、カメラもブレまくってるんで、そんな長い時間写っているわけじゃありませんので、全然怖くはないです。ただ、透明な液体が床にぽたぽた落ちているのは不思議ですね。

後に家(アパート?)が半焼したと、写真が送られてきてるんですけど、超燃えまくっています。これ半焼じゃないよ!全焼だよ!

…とある住人(ちょっと怖い)

概要

携帯電話のビデオ投稿画像。

飲んだ帰りに投稿者の住んでいるちょっと古めのマンションに、友人と帰宅したところ、なぜか自分の住んでいる部屋の2つ下の階(9階)でエレベーターを降りてしまった。それと気づかかずに、外廊下を自分の部屋の方向に歩いていく投稿者と友人。ほどなくして投稿者はここが自分の部屋の階(11階)ではないことに気がつく。後に映像を見直すと、外廊下を歩いている途中の部屋の窓に不気味な女の姿が写っていた。

実はその部屋では女性が孤独死し、2ヶ月も放置されていた事件があった。発見されたのは映像を撮影した2週間後。つまりその部屋には生きている人間は誰もいなかったということになる。部屋の住人が亡くなってから発見されるまで、なぜか目的の階ではなく、9階でエレベーターを降りてしまう事象が、他の住人にも起こっていたことが、近所の聞き込み取材で判明する。

感想

ちょっと怖いですね。照明の暗い古いマンションもなかなかの雰囲気です。近所の聞き込みで、他の住人も、なぜかエレベータを9階で降りてしまうという話が聞けたのが興味深いです。発見してもらいたかったのでしょうか。そういえば、映像の冒頭をよく見ると、11階しかボタンが押されていないことが解ります。

取材ではさらっと流していますけど、死んでから2ヶ月放置。発見されたのはこの映像の2週間後ということは、映像が撮られた時、その部屋の中には死体が転がっていたということになりますよね。投稿者の友人も、その部屋のあたりで「ペット禁止なのに飼っている人いるでしょ。臭うし。」とか言ってますし。ただ、人間の腐敗臭はペットの臭いどころじゃない気もしますけどね。

感想まとめ

まず、冒頭のびっくり演出に超びっくりしました。そんなの本呪に求めてないっての。わたしは怖い話や、ホラーは好きですが、びっくり系は苦手なんですよ、ほんと勘弁して。

さて、その余韻が冷めやらないうちに「呪いの女」のエピソードですから、ちょっとバイアスかかって評価が甘くなっているのかも。でも、やっぱりびっくり演出差し引いてもこのエピソードは好きですね。映像に写ってる人が、その現象に気がついてビビっているのが好きみたいですね、僕は。

他には、「あるオフィスで…」「前触れ…」「…とある住人」が怖かったですね。

次巻ではほんとびっくりドンキーやめて……………

コメント

  1. みっつ より:

    初めまして。
    『合宿』は、やはりほん呪の全作レビューを公開している人が「何が映っているのかわからない」として最低評価を付けていて
    それほど目の肥えた人でも発見できない事があるのかと思うと共に、いつかあの巨大な恐ろしい顔に気づいた時にどれほどびっくりするんだろうかと(そちらにはコメント機能がないので教えられません)。
    私も『前触れ』が好きで怖いと思います。あと『呪いの女』は最後に映った室内に霊の女ともう一人の小さな男?がいるとのレビューも見たことがありますが、私には確認できませんでした。

    • itton より:

      はじめましてみっつさんittonと申します。コメントありがとうございます。「合宿」は映像に作為的なものを感じますが、あの顔はとても気持ち悪くて怖かったですね。フェイクだとしても中々のセンスだと思います。また、「前触れ」の怖さを分かって頂ける方がおられて嬉しいです。あれ怖いですよね(笑)。「呪いの女」の小さい男については初耳です。全然わからなかった。今度確認してみます。ところで今日、本呪最新巻発売ですね。

      • みっつ より:

        『前触れ』は、あれは一体何なんだ?と不可思議に眺めていた撮影者が、見ているうちに怖くなってマンションから逃げ出してしまう心理がとてもよくわかります。
        自分がほん呪を見ていたのは何年も前で、集中的にレンタルして50番台までのシリーズ作をほとんど見ました。今はDVDプレイヤーも使えないので、レビューで記憶を呼び覚まして楽しんでいます。ありがとうございます(笑)

        • itton より:

          みっつさん。「レビューで記憶を呼び覚まして楽しんでいます。」とのお言葉嬉しいです(^^)。過去作のレビューももうそろ50番台に突入しますので、どうぞ気長にお待ちください。本呪もAmazonプライムビデオとかで配信してくれれば良いのですけれどもね(20巻までしか配信していていません)。

  2. つちや より:

    初めまして!通りすがりのものです。

    私も今、呪いのビデオ13の自主映画の床下反射する女性に気づいて鳥肌が止まりませんでした。
    制作委員会もそこには触れていないので、なおさら怖いですよね。

    自分だけ気づいているのが不安だったので、検索してここにたどりついたのですが。
    自分以外にも気づいている方がいて、ほっとしました。。。(;’∀’)

    • itton より:

      つちやさん初めまして。コメントありがとうございます。

      >自分だけ気づいているのが不安だったので

      僕は最初全く気が付きませんでした。別の卷(83卷)のレビューで「黒sw」さんが指摘してくれて判ったのです。「ほんとにあった!呪いのビデオ」は結構本編中でまったく触れていてないのに、明らかに写り込んでいるものってちらほらあるのですよ。自ら発見してしまうと怖いですよね。

  3. fd より:

    どうでもいいですけど最初マジでビビりました(笑)ちょうど床に寝転んでペットボトルのコーヒー飲んでたら最悪のタイミングでびっくり演出がきてコーヒーこぼしてしまいましたw服とカーペットが…w

    • itton より:

      お気の毒です。
      これホントに良い意味でも悪い意味でもタイミングが絶妙なんですよね。

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