ほんとにあった!呪いのビデオ22(ネタバレあり)

eye_catch_noro_22 ほん呪

はじめに

ほんとにあった!呪いのビデオ22のレビューです。これからこの22巻以降、本呪はどんどん怖くなりますよー。ただ残念ながら、この巻はまだウオーミングアップ中といった感じです。

「シリーズ監視カメラ」(ちょい怖)

概要

とある会社の監視カメラ。不思議な映像が撮れたので、警備員が制作委員会に持ち込んだもの。夜遅く、廊下を行き交う社員もまばらになった頃、女性社員と思しき人影がカメラの手前から廊下の奥へと歩いていく。ドアとドアの間の何もない壁を前に立ち止まった彼女は、しばらくしてそこに吸い込まれるように消えてしまう。

感想

昭和のドラマに出てくるような長い廊下のある建物ですね。結構古そうです。白いブラウスに黒っぽいスカートの女性が普通に歩いて行き、壁に吸い込まれます。あまりにはっきり写っているので、他に写っている社員と区別がつかず、最初は見逃してしまったほどです。怖くはないんですがインパクトはありますね。つかみとしてはまあまあ。

ちなみにいつもは「シリーズ監視カメラ・タイトル」という形式なのに、今回はタイトルがただの「シリーズ監視カメラ」。「シリーズ監視カメラ」がタイトルなのか?なら、正式名称は「シリーズ監視カメラ・『シリーズ監視カメラ』」ということなのか?などど、本当にどうでもいいことが気になりました(笑)

監禁(不気味)

概要

ごみ捨て場からゴミを拾ってきて、内容物から他人の生活を類推して楽しむという、かなり変わった趣味を持つ投稿者。あるアパートのゴミ捨て場から拾ってきたビデオテープに、奇妙なものが撮影されていた。それは部屋の一室で20代から30代くらいの1人の女性が、だらだらと寝たり起きたりを繰り返している様子を、部屋の中の定点カメラで撮影しているものであった。投稿者は長年のゴミ収集癖から、この女性は監禁されているのではと、スタッフに訴える。アパートをさりげなく監視し様子を伺うも、その部屋からの女性の出入りは一切確認できなかったそうだ。にもかかわらず、ゴミには女性の生理用品も混じっているという。

スタッフはこの部屋の主を訪ねてみるも、不在であった。

そしてくだんの映像には、その女性の背後に、彼女以外の何者かの姿が一瞬写り込んでいた。

感想

カーテンを閉めきった、薄暗い一室の中で、女性が寝たり起きたり無気力にだらだらしている映像です。確かに監禁なんかされたらそうするしかないのですが、台所への出入りは自由らしく、ラーメン作って食ってたりしていますので、自由を奪われた悲壮感とか、緊迫感のようなものが微塵も感じられません。だいたいこんな普通の部屋、内側からの脱出など容易でしょう。ただ、1回カーテンから外を伺う仕草だけで、その後全然外に出ようとはしないところは、不気味というか変な感じはします。

写っていたという別の女性の影ですが、ほんの一瞬の上とても分かり難いです。なんか動かない別の髪の毛があるな〜としか認識できないので怖くないですねぇ。

それとは別に、他人のゴミを漁って楽しんでいる投稿者のほうがキモいです。

不倫(怖い)

概要

中年男性と比較的若い女性が、夜の遊園地でデートしている様子。平日の夜らしく、人影はまばらである。メリーゴーランドに乗る投稿者たちであるが、装飾された背後の鏡に、子供の顔らしきものが映り込んでいたという。

投稿者の女性はインタビューで、男性は元同僚の既婚者で、不倫の関係であったことを告白する。何回か密会を重ねる2人ではあったが、とある日、その男性が幼い自分の娘をデートに連れてきた。「今日遊んでくれるお姉さんだよ」と紹介されたその娘は、投稿者にもなついてくれて、その日は楽しく遊んだそうである。そこは奇しくも投稿映像が撮られた遊園地と同じ場所であった。意気投合したように見えたその娘さんと、メールアドレスを交換したそうだが、後日投稿者に届いたメールは以下のようなものであった。

「おとうさんに近づくな」

投稿者は衝撃を受け、罪悪感からか関係を終わらせようと思ったが、なかなか言い出せなかった。そんな折、この映像が撮影されてしまったそうである。写り込んだ少女の顔は、この娘さんによく似ているとのことであった。これ以来、男性からは連絡が途絶えてしまったという。

スタッフは男性に連絡を取り、顔を写さない、30分だけという条件で取材に応じてもらうことに成功、ファミレスで男性にインタビューを行う。彼によると、投稿者と連絡が途絶えてしまったのは、妻が子宮の病気を患い、入院しているためで、色々と余裕がなくなってしまったためであると語った。ここで、例の投稿映像を見せても、「わからない」と繰り返すばかりであった。「あなたのお子さんに似ているとは思いませんか?」とのスタッフの問いに、彼はしばらく無言の後、何も言わず突然席を立ってしまう。スタッフは後を追いかけるが、一切問いかけには答えず姿を消してしまった。

投稿者の女性の2回目の取材も、体調不良のため検査入院する理由でキャンセルされてしまった。これ以来、投稿者とも不倫相手の男性とも一切連絡が取れなくなってしまった。あの映像に映った少女の顔は、家族の幸せを壊す投稿者に、恨みを抱いた娘さんの生霊の姿だとでも言うのだろうか。

ここで、投稿映像が紹介される。

感想

奥の鏡からこちらを伺うように現れた平面的な顔は結構怖いです。こちらに気がついたように、ハッと姿を消す様子もリアルだなと思いました。特に目が見開いているのか、それとも黒目だけなのかが判別つかず、のっぺりとしているようで、気持ち悪いことこの上ないです。「おとうさんに近づくな」のメールも恐怖を盛り上げますね、秀作です。

キャッチセールス(怖くない)

概要

化粧品のキャッチセールスで高額商品を買わされそうになった女性。クーリングオフで金銭的な損害はなかったが、憤懣遣る方無い彼女はその会社に苦情入れる。「証拠でもあるんですか」の答えに、自ら囮になり、もう一度引っかかった振りをして隠しカメラで証拠映像を撮影する決意をした彼女が、街角に出てキャッチにわざと誘われる。事務所に入り、しつこく勧誘する相手に、のらりくらりやりとりする投稿者。その映像には、その場にはいなかった女性らしき姿を捉えてしまった。

感想

そんな根性のある人なら、最初の勧誘時に断ることができたんじゃね?と思いました。写った女性というのは、机に反射した感じで確認できるのですが、不鮮明で一瞬だけなので怖くないです。

マンション紹介ビデオ(怖くない)

概要

Web制作会社が都内のウイークリマンションのWebページ用に作成した紹介映像。部屋を紹介するカットで、天井に人の顔のようなものが写り込んでしまい、完成直前で再撮影となってしまったもの。かつてこのマンション付近の地上げ攻勢が激しく、地主の老人が謎の交通事故で亡くなってしまった事件があったという。

感想

薄すぎて3回見直しました。なんかシミみたいなものは見えますが、再撮影するほどのものじゃないですよ、誰も気が付かないでしょう。

通り魔(怖くない)

概要

殺人事件の現場に赴き、その辺りの様子をレポートして、自分のWebページにあげる趣味を持った友人が、交通事故で亡くなってしまったと語る投稿者。その友人が最後にレポートした場所は、首を切られ死体が遺棄されたという事件のあった、橋のたもとであった。そのレポートの映像に、首のない人物が写り込んでいたという。友人は事故の際、胸を強く打ったにもかかわらず、なぜか首を押さえ、苦しんでいたという。

感想

変わったというか、悪趣味だと思いますが、今ならユーチューバーとして稼げたかもしれませんね。投稿映像の中で、物好きにも死体が遺棄されたとする場所に、わざわざ寝っ転がってレポートしているのですが、その同じ場所で演出捕の奥定正掌氏が、同じ格好で寝っころがらされるのには気の毒に思いました。あんなところ死体遺棄現場じゃなくても寝たくないですよ、湿っているだろうし、変な虫とかがいそうです。

首のない人物ですが、暗視モードで周りをぐるっと360°パンしている箇所で一瞬確認できます。不鮮明で暗いのでさほど怖くはありません。

フットサル(少し怖い)

概要

フットサルの様子を映した映像。奥の建物に異形のものが写り込んだ。それは血が滲んでボロボロの衣服をまとった女性の姿であった。

感想

真昼間で、極めて健康的なスポーツの最中に全くそぐわない幽霊の姿です。その姿が捉えられるのは本当に一瞬で普通に見てもほとんど気がつく人はいないでしょう。でも、スローで見るとその存在感は大きいものです。最後に拡大して大写しになるのですが、そのときの効果音が大きくてちょっとびっくりします。

続・監禁(怖くない)

概要

再度、その部屋に取材を試みるスタッフであったが、やはりその主は不在であった。だが、偶然部屋から出てきた隣人に話を聞くことができた。隣人によると、この部屋の住人は挨拶をしても返さない、無愛想な人物であった。ときおり女性を連れ込んでいるようで、その女性は出会うたびに異なっていたという。また、隣から、言い争う声や、女性の鳴き声なども聞こえてきたことがあったという。

女性の監禁に確信を持ったスタッフは、近くで待機して夜まで待つことにした。夜に訪れると、部屋には明かりが灯っており、問題の部屋のベランダに、部屋の住人らしき男性がいることが確認できる。話を聞こうと声をかけるも、彼は素早く部屋に入り、瞬く間に厚いカーテンを閉められ、部屋の様子を伺うこともできなくなった。玄関に回り込み、チャイムやノックで取材を申し込むものの、激昂した男は暴力を振るってきたので、スタッフは這々の体で逃げ帰るしかなかった。

後日改めて問題の部屋に訪れることにしたが、3日後、投稿者から電話があり、すでに部屋は引き払われているとの連絡が入り取材は終了する。

だが、部屋の主と対峙したときの映像で、ベランダにいた男の右上に女性の顔のような姿が写り込んでいた。

感想

この男、いきなり暴力を振るってくるので、頭おかしい感じが気味悪いですね。女性の顔が写ったとされる映像自体は、それが全くわからないので怖くはないのですが、先の取材での投稿者のおどおどした感じや、激昂した男のセリフ(「なんだおまえ」しか言わない)、ふてくされた演出捕加藤麻矢の態度、などがけっこうドキュメンタリーぽく、リアルな感じがしました。展開もスピーディーで飽きさせないですね。惜しいのは隣人の女性の喋り方が芝居じみ過ぎている点ですかね(あくまでもフェイクだと思って書いています)。

感想まとめ

結構展開がスピーディーで飽きずに見れました。ただ、投稿映像自体がパンチ不足な感が否めないですね。心霊映像よりも人間の怖さという観点では、そつなくまとまっていると思います。

好きな作品は「不倫」ですかね。あれは娘さんのメールと相まって、映像も怖かったです。

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