はじめに
ほんとにあった!呪いのビデオ35です。岩澤、菊池亡き後(死んでないって)も、本呪は淡々と進んでいきます。
中古ビデオカメラ(かなり怖い)
概要
フリーマーケットで購入したビデオカメラに付いてきたカメラバッグに、撮影済みのテープが数本入っていた。そのうちの1本に奇怪なものが記録されていたというもの。
どこかのテーマパークのステージでフラメンコを踊っている風景。突然映像がフリーズしたかと思うと、恐ろしい顔が浮かび上がる。
感想
いきなり映像がバグり、ストップしてから短い周期でブルブル震え出します。震えたノイズ音も「ブルブルブル!」と鳴り出し、かなり異様な感じが醸し出されます。そこにボワ〜んとかなり怖い顔が浮き出してきます。つかみはOKといった感じです。「ダビング」や「中古ビデオ」を彷彿とさせます。
場所は志摩スペイン村でしょうね。
海岸(怖くない)
概要
若い男女が海で遊んでいる風景。デッキチェアで休んでいる女性の下から黒い焼けただれたような手が伸びている。
この海岸付近の街では大戦中に大規模な空襲があり、焼け死んだ多くの人々の躯をこの浜で荼毘に付した事があったという。
感想
似た話を思い出しました。「橋北中学校水難事件」です。36人もの女子生徒が、水泳訓練中に溺死した痛ましい事故です。この海岸でも、大戦中の爆撃で多数の死者を埋め、その怨念が女生徒たちの足を引っ張り溺れさせたなどという話があり、私の小学生時代に流行っていた漫画、「うしろの百太郎」にも載っていたのです。この話の原点は「女性自身」の記事で、生き残った女生徒の証言として「防空頭巾をかぶり、モンペ姿の幽霊に足を引っ張られた」という話で、女生徒の写真まで載っていました。後にNHKの番組、「幻解!超常ファイル」という番組で、いまやすっかりお年を召した女生徒本人が出演し、「あれは雑誌が勝手に書いたやらせ」、「んなこと一言も言ってない」と改めて証言していてズッコけたことを思い出します。
映像ですがほんの一瞬で、しかも下の端なので初見では発見は困難でした。決して横たわる若い女性の胸に目を奪われたわけでは、断じて本当にありません。スローでははっきり確認できますね。写り方は極めてありがちで怖くはありません。
2019年10月12日修正
「当時流行っていた漫画」を「私の小学生時代に流行っていた漫画」に修正しました。「当時」じゃ事故当時みたいなので。
シリーズ監視カメラ・河川(怖くない)
概要
河川に設置された監視カメラ。主に河川の水量を確認するためのものだが、そこに異様なものが写り込んだ。橋を渡る自転車に乗った男性の後ろに女性の上半身がしがみついているのだ。
感想
ただの2人乗りにしか見えません。普通の2人乗りだって男性の後ろに女性の上半身がしがみついていますよね(笑)。ただ、ちょっとだけ女性の体が半透明な気はします。でも、あまりに小さく確認はできません。
肝試し・前編(怖くない)
概要
投稿者の吉田さんは、バイト仲間の宮前さんと自宅で飲むことになった。宮前さんは心霊スポットを紹介するコンビニ本を持参してきており、そこに載っていた近くの病院跡廃墟に肝試しに向かうことになった。だがその廃墟はすでに取り壊されており、ただの公園に変わっていた。公園を散策する2人であったが、特に変わったことは起こらなかったという。
その場所は、吉田さん宅よりも宮前さん宅の方が近かったので、そちらに帰ることになったが、宮前さんの口数はだんだん少なくなってきてしまい、部屋に辿り着く頃にはすっかり上の空になってしまった。そのまま寝入ってしまった2人であるが、吉田さんは深夜、尿意で目が覚めてしまいトイレに入る。すると深夜にもかかわらず来訪者があったようで、宮前さんが起きて玄関先に出てくる音がしたという。彼女でも来たのかと気にも留めなかった吉田さんであったが、しばらくして宮前さんの「そういうことから始まったんだ!」という大きな声が聞こえたかと思うと、玄関の閉まる音がしたという。用を足した吉田さんがトイレから出ると、宮前さんはすでに部屋におらず、玄関の鍵は閉まっていなかった。朝を迎えても彼は姿を現さないので、大事な用事のあった吉田さんは、止むを得ず部屋を出ざるを得なかった。
気になった吉田さんが用事を済ませて彼の部屋に戻ると、鍵がかかっていてひとまず安心したというが、これ以来、宮前さんはバイト先に現れず、連絡も取れなくなってしまった。あの時の映像を確認すると、ノイズ音とともに、人の目のようなものが写り込んでいたので、怖くなり制作委員会に投稿することにしたのだ。
スタッフは現場を訪れたが、特に変わったところもない公園であった。ただ、この公園には元結核病棟であった廃墟が存在したことは事実であり、有名な心霊スポットであったことは確認できた。
吉田さんはバイト先に残っていた履歴書から実家に連絡を取り、宮前さんの母親から話を聞く事ができた。すると彼は病気で療養中である事がわかったが、詳しいことは何も教えてもらえなかったという。スタッフは宮前さんと交際していた彼女にコンタクトして話を聞くことする。
感想
取材のみで恐怖映像はありません。心霊スポットに行ったら急に様子がおかしくなったというよくある話です。現場は「江古田の森公園」で、結核病棟であった病院とは「国立療養所中野病院」ですね。2007年頃に取り壊され、公園になったようです。ネットで探してもこの病院の在りし日の姿がほとんど見つからないのはちょっと気になりますが。
笑ってしまったのが吉田さんからの連絡内容を新演出捕・長田明子が報告するシーンで、背後に菊池と岩澤の写真が飾られていることですね。「あいつらを忘れない」という意気込みの為なのでしょうが、なんか遺影みたいです…(笑)。
家族旅行(かなり怖い)
概要
カニで有名な観光地に家族で訪れた時の映像。旅館を引き払う準備の最中、はしゃぐ子供達の後ろの窓に髪の長い女性の顔が姿を現し、睨みつけている。この部屋は2階で、窓にはベランダなどなく、人が立てるような環境ではないという。
感想
絶妙なタイミングで現れるのでどきっとします。表情も怖く、睨みつける目に悪意が感じられるため、かなり怖いです。この映像は地上波でも度々紹介されていたと思います。
黒い物体(けっこう怖い)
概要
投稿者の男性がラブホテルで恋人を撮影したもの。あの最中に撮影したいと投稿者が申し出るも、けんもほろろに拒否されてしまう。諦めきれない投稿者が、未練がましく彼女のシャワーを不届きにも盗撮する。あきらめて部屋にカメラを向けると、何か黒い物体が前を横切る。部屋の左に彼がカメラを向けると、その黒い物体が猛スピードでこちらに向かってくる。それは女性の頭部のようであった。狼狽する投稿者。
気になった投稿者が後日そのラブホテルを調べてみると、男に酷い振られ方をした女性がそのホテルで自殺しており、それ以来怪現象が頻発しているという噂であった。
この取材の数日後、投稿者は電車に飛び込み自殺してしまった。
感想
前巻の「動画サイト」によく似た感じの映像です。迫ってくる顔は半分が見切れてしまっているのですけれども、今回の方が存在感があり、怖いですね。
「はぁ?」、「やだよ」、「バカじゃないの?」ときっぱり断られていたり、「ゆり、ゆり、ちょ、な、なんかいるぅ」(ゆりは彼女の名前)と、甘えているような、半泣きの声をあげている投稿者が可笑しいです(イケメンなのに)。この後エッチしたかどうかもちょっと気になりますね。たぶんできなかったでしょう。そんな感じだったのに、飛び込み自殺とはショックです。フェイクであることを願います。
暗闇から…(少し怖い)
概要
お母さんと花火をしている少年。首筋に何者かの手が伸び、少年の首を締めようとしているように見える。この後、少年は首に痣を残していた。
感想
親指が見えるので首を絞めようとしているようには見えませんでした。少し手が動いているようにも見えます。そんなに怖くありません。
バナナの叩き売り(怖くない)
概要
今となっては珍しいバナナの叩き売りの様子。バナナを置いてある机の下に逆さの顔が…
感想
とても画質が悪く、しかも暗いのでわかりません。
肝試し・後編(怖い)
概要
スタッフは宮前さんの彼女であった沢井さんにインタビューすることができた。彼女によると、宮前さんとお祭りに遊びに行く約束をしていたが、待ち合わせ場所に来ないし、電話にも出ない。彼は普段はきちんとしているため、心配になった彼女がアパートを尋ねると、部屋の明かりはついているのに鍵がかかっていた。合鍵を持っていたので、部屋に入ると宮前さんは在室していたという。
待ち合わせに来ないことを問いただすも「ごめん」と一言謝るだけでぼーっとしているので、立腹した彼女は自分の荷物を持って出て行ってしまったという。そのうち謝ってくるかと思いきや、連絡がいつまでたってもこないので、再び部屋を訪れると、すでに部屋は空き室になっていた。沢井さんが宮前さんの部屋に入ったのはあの肝試しから2日目のことであった。スタッフはこれまでの経緯を沢井さんに説明するが、彼女は黙って聞いているだけであった。
しばらくして、沢井さんから宮前さんの部屋から持ち帰ったデジカメに奇妙な写真があることを発見したという連絡があった。このデジカメは宮前さんに貸しっ放しになっていたものだそうである。その写真は例の肝試しの際に撮影したもののようだが、宮前さんと吉田さんの両名が写っているのである。この写真を撮影するには、宮前さんと吉田さんの他にもう1人いなければならない。吉田さんに確認するも、肝試しの最中に、他の誰かに撮影してもらった、などというようなことはなかったというのだが。いったい誰がこの写真を撮影したのだろうか。しかもその写真の中の宮前さんは、この沢井さんのデジカメを持っているのである。
ここで映像が紹介される。
例の公園で歩いている2人。なんということもない会話をしているが、宮前さんが「心霊スポットなんてそうそう無いものだよ」と語った直後に大きな音ともにノイズ音が走る。なにか人の声のような音と映像ノイズが3回繰り返されるが、そのうちの最初のノイズに人の目のようなものが写り込んでいる。
スタッフの大杉がこの3回の映像ノイズを重ね合わせると、歪んだ人の顔が完成してしまった。また、ノイズ音をつなげて再生すると、「み、せ、てやる」、「見せてやる」と聞こえるのだ。宮前さんは深夜の来訪者に彼はこう語っている。
「そういうことから始まったんだ」
これは何を意味するのだろうか。
感想
「心霊スポットなんかねえよ」の発言の後に「ならみせてやるよ」という感じの返しが結構怖いですね。残念ながら、3つの映像を重ねたものは、僕には人の顔には見えませんでしたが(目の部分しかわからない)。
感想まとめ
前巻まではスタッフの人間模様が前に出た感じでしたが、今回からはそこにはスポットを当てず、映像や検証が淡々と進んでいく感じがします。良いのか悪いのかわからないのですが、ちょっと寂しい感じがしますね。事務所に岩澤たちの写真が飾ってあるだけになおさら(笑)。
怖かった映像は何と言っても「家族旅行」ですね。
コメント
そう、「中古ビデオ」で怖いと言えば、この冒頭エピソードの方が数段上だと思っています。これは文句なしに怖い(part6のコメントの続きです)。
見返すとこちらも怖いですね。
冷静に判断すると甲乙つけがたいと思いますが、「中古ビデオ」の方は本呪初期ということが、僕にとってバイアスがかった要因かと思います。今まではこんなの無かったと思うので。あと周囲の評価もありますね(苦笑)。ネットで怖い怖い言われていると、つい評価が甘くなってしまうことは無意識とはいえ、あるかもしれません。
この手の映像では「ダビング」も結構好きです(怖さはちょっと落ちますが)。
『ダビング』の最後に出てくる顔は、なんかいやーな顔なんで
そういう意味であんまり好きじゃないです(笑)
>いやーな顔
とてもわかりますw
すみません、懺悔します。
海岸の映像は幽霊よりも別の方向へ注目してまして、全然事象が気づきませんでした。
(笑)