ほんとにあった!呪いのビデオ70(ネタバレあり)

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ほんとにあった!呪いのビデオ70
ほんとにあった!呪いのビデオ70

はじめに

「ほんとにあった!呪いのビデオ70」のレビューです。およそ2年間15シリーズに渡り監督(演出)を努めて来た菊池宣秀氏最後の作品となります。

マリオネット(少し怖い)

概要

バザーで購入したピエロのマリオネットを娘に披露している映像。後ろの家具の脇に血みどろの女性の頭が横たわっている。

感想

ほぼ業務用(?)のピエロのマリオネットで、オルゴールまで内臓された本格的なやつです。衣装は真っ黒、顔は真っ白で、シチュエーション次第では恐怖アイテムにしかならない不気味なもの(私感)。娘に買うのならもっとファンシーなものにしろよと、思いましたが大きなお世話ですね。

さて本棚みたいな家具の脇に転がっている女(?)の頭ですが、白目向いて額に血をだらんと垂らし、水死体みたいにどす黒く、非常に衝撃的で不気味なものです。

ただ、あまりにもテンプレ過ぎるというか、やり過ぎというか、私には遊園地のお化け屋敷にある、造形師が作った幽霊人形みたいに見えてしまい、思わず「えええええっ?」と声を出して笑ってしまいました。

染み(少し怖い)

概要

バイト仲間と温泉に出かけた際に、近くの廃屋を探検した際の映像。畳に広がった染みのような場所で気味の悪い映像が撮れてしまった。カメラを染みに向けると、その染みが広がっていき、そこに横たわった老婆が起き上がる様子をカメラが捉えてしまう。

その廃屋では年金目当てに年老いた母親を死後も何年も放置したという事件が起きていた。あの染みは、遺体から染み出した体液によってできたのであろうか。母親の遺体を遺棄した息子は介護を放置し母親は餓死してしまったそうで、母親は喉の渇きや空腹のまま死んで行ったことになる。あの染みの場所は老婆が横たわっていた場所なのだろうか。

同行したバイト仲間の1人は喉の渇きをしきり訴えていたが、後に行方不明になってしまった。

感想

撮影者が現象に気が付いて悲鳴をあげているのが、臨場感があって良いと思います。また、染みが広がって行くという過程に新しさを感じました。ただ、起きあげる老婆の眼窩が真っ黒に塗りつぶされた感じが、宇宙人のグレイみたいに見えて、怖さが半減してしまっているのがちょっと残念です。

このエピソードは地上波のバラエティでも紹介されていました。

二段ベッド(怖くない)

概要

幼い頃の映像を整理していたら、部屋に変なおじさんがいた。

この映像が撮れた数ヶ月後に投稿者の兄は交通事故死してしまっていた。また写っているおじさんは、近所に住む兄を溺愛していた人物で、映像の1年前には病死してしまっていたという。まさか、この男性が兄をあの世に連れて行ってしまったのか。

感想

兄の生前の最後の映像ということになるので、なんでしまい込んでいたのか。両親が変な男が写っているのを発見して封印していたのでしょうかね。写り込んでいる男性は自然な感じで、実際にそこに人がいたようにしか見えず、怖くはありません。でもよく見るとうっすらとして、半透明な感じがします。

このおじさんは投稿者の兄を連れて行ってしまったのではなく、数ヶ月後の兄の事故を警告しに来た、と思いたいです。

Fake 前編(ほんのちょっと怖い)

概要

投稿者の浜野則子さんから送られて来た映像は、家族で花火をしている映像に不可解な声が入っているというだけでインパクトが薄く、一度ボツになっていた。だが、映像を明るくすると、実は娘のすぐ横に人の顔が写り込んでいた、との投稿者の報告に製作委員会は興味を覚え、取材に向かうことになる。

則子さんによると夫の実家に帰省中に、近くの公園で撮られたものだそうである。夫の昭一さんがパソコンで映像を明るくして、顔が写っていることを発見した。取材班は現地に向かうが、そのまわりの状況からして背後は人がいたとは考えづらい場所であった。昭一さんは子供の頃、その現場近くで撮影された、幽霊が映るホームビデオをを見たことがあるという話が聞ける。取材班は昭一さんへの直接取材を則子さんに打診する。

その公園の周りで事件や事故がなかったか、周りに聞き込みを行うも、公園自体にそのような話はなかった。だが「濡れ女」という、雨の日に首の異様に長く、顔がどす黒い女が自分の子供を探して徘徊している、という都市伝説の話を聞く。この濡れ女の話から、この地域で子供が亡くなった事件事故を調べると、20年ほど前に同じ市内の山林で、古井戸で子供が事故死した事件を発見する。子供は井戸に転落し、雨の日であったこと、発見と通報が遅れたことが災いし、凍死してしまったとのことである。噂では母親は自殺しており、子供を探しているという状況から、「濡れ女」の噂の元になった可能性がある。また、首が長い、顔がどす黒いのは首吊り自殺の遺体に合致するのではないかと、もうちょっと痩せればイケメン風の新演出補・北村が意見を述べる。

ここで問題の映像が紹介される。家族で花火をしている風景。小学生くらいの娘のすぐ横に、般若のような男の顔が写り込んでいる。また、つぶやくような、呻くような男の声も聞こえる。何を言っているかは聞き取れない。

演出補・森澤は、転落事故近くに小学校があることを発見し、亡くなった瀬崎健君と投稿者の夫、昭一さんが、年齢的にも同じ小学校の生徒だった可能性を指摘する。昭一さんはこの事件を知っているのではないか。製作委員会は昭一さんにこの事件のことについて話を聞きたい旨を、則子さんに改めて伝える。則子さんは昭一さんが最近怒りっぽく、ヒステリックになることもあり、この映像が何か関係しているかもしれないと思っているので、何かわかることもあるのでは、と日程を調整してくることになった。

取材班は、昭一さんの同級生、水浦さんにこの転落事故の件で話を聞くことができた。水浦さんによると、自分と昭一さん、瀬崎健君はやはり同級生。事故当日、そのほかに弟と神保さん、計5人で例の井戸近隣の山中で遊んでいたそうである。水浦さん兄弟は途中で帰宅してしまったので事故の当事者ではない。だが、昭一さんと神保さんはその場に居合わせていた。井戸に落ちた健君を助けようとしたが子供ではどうにもならず、母親に知らせに走ったということであった。瀬崎健君は生まれつき右手の親指が無く、病弱でまわりからいじられ役で、昭一さんと神保さんは瀬崎健君に命令をしたりと、子分扱いしていたとのことである。同窓会ではこの2人は何か深刻そうに話をしていたという話も聞ける。

その数日後、則子さんから昭一さんにインタビューできそうだとの連絡が入ったので、浜野さん宅を訪れる。だが、則子さんは昭一さんは取材に関しての同意を得ていなかったようで、帰宅した彼は明らかに不機嫌な様子。取材陣への問いにまともに答えず、部屋から鬼の面を持ってきて、あれは自分が作ったフェイク映像であるとぶっきらぼうに語る。あげく果てにはグラスを投げつけ、ヒステリックにわめき散らし、スタッフを追い出してしまう有様で、インタビューどころではなかった。

その後浜野さんから、昭一さんが娘に手を挙げ、脱衣所に放置してしまったため、処置が遅れ、入院させてしまうという連絡が入る。

感想

水浦さんの髪型が変です。横からパイナップルの葉のように髪の毛が一部飛び出ていて、気になって仕方がありません(笑)。

それはともかく、情報量が多くて疲れました。概要がクッソ長くなってしまいました。すみません。

要するに昭一さんと神保さんが瀬崎健君を意図的か、あるいは事故かなにかで井戸に落としてしまい、慌てて助けようとしたが間に合わず亡くなってしまった。昭一さんはその罪悪感か、あるいは霊的な作用で凶暴化したというところでしょうか。

映像を見ての感想ですが、まず線香花火の持ち方が違う。ピロピロしたところを持って垂らすのですよ。あれじゃ儚げな線香花火を楽しめないじゃないか!、と思ったら、関西じゃ棒状なのですね。知らなかったよ。

東西の線香花火 | 筒井時正玩具花火製造所|福岡の玩具花火製造所
火玉が大きく火花が四段階に変化するのが特徴です。線香花火は非常に繊細で、職人の縒り方、火薬の量、気象条件で一つ一つ違う表情を見せます。当製造所は職人の育成にも力を入れ、バラつきのない美しい線香花火づくりを心がけています。

写り込んだ顔ですが、般若っぽいというか、口を大きく開けて何かを訴えようとしている感じはありますね。でもスタッフが最初気がつかないのはちょっと不自然。入っていた声ですが、確かに何か呟いていますが聞き取れません。こいうときこそ音声解析しろよ、と思いました。

シリーズ監視・カメラ ペットカメラ(イッヌ)

概要

投稿者が飼っている犬の様子を見るために設置した、ペットカメラの映像。犬がカメラの方向を見つめ唸り声をあげている。この犬がそばまで駆け寄った時にカメラは倒れてしまう。部屋の天井に向いたカメラには男のような人物が立ちすくんでいる姿を捉えてしまった。

投稿者は映像が撮れてすぐにこの部屋を引き払ったのだが、半年後に愛犬は病死してしまった。

感想

まずわんちゃんが可愛い、多分トイプードルですね。

映った映像はほとんど怖くないですね。作業服を着たおっさんが立っています。そして、わんちゃんが唸ってから、カメラに突撃するまでの間、映像がカットされているのがちょっと怪しいです。

寝顔(少し怖い)

概要

投稿者の女性。ベッドの脇に落ちていた自分のスマホに、撮った覚えのない映像が保存されていた。それは恋人の男性が、自分が寝ている最中にちょっとしたいたずらをしている光景であった。合鍵を持っているこの男性が、部屋に入り込んで撮影していたようである。映像がベッドの脇にある姿見にカメラが向くと、鏡ごしに男性の後ろに立っている別の女性を捉えてしまう。スマホ越しにその姿を認めた撮影者の男性が驚きの声をあげ、スマホを取り落として映像は終わる。

投稿者は合コンでこの男性と付き合い始めたが、最近女性と付き合い始めても長続きしないとこぼしていたという。この映像が撮れて以来、彼とは一切連絡がつかなくなってしまった。

この男性はかつて妻と死に別れていたと、投稿者は聞かされていたが、そのような事実はなく、離婚はしていたものの、この女性は存命であった。また、彼と付き合ったことがある2人の女性はいずれも不幸な目にあっていた。彼女の生き霊の仕業であろうか。

感想

男性の声にこっちが驚いてしまいます。鏡に写り込んだ女性はモノクロ調ですが、ただぬぼっと立っているだけなので、そんなに怖くはありません。

墓(少し怖い)

概要

部活の若者グループが合宿所近所の墓場で肝試し。女性の髪の毛の中にに手が見える。また、女性の近くに顔が写っていた。

この女性は、映像が撮れた1ヶ月後にストーカーの中年男性に刃物で刺され、全治3ヶ月の重傷を負ってしまったという。

感想

ちょっと薄くて小さくてあんまり怖くなかったですね。それにしてもメンバーの男性がめっちゃ楽しそう。

Fake 後編(少し怖い・音量注意)

概要

調査が行き詰まってしまった取材班は古井戸の現場に向かう。そこにはさほど古くない花が手向けられていた。周辺の聞き込みから、瀬崎家は事故後引っ越してしまい、健君の母親、麻子さんは数年後自殺してしまったのは本当らしかった。父親の洋平さんは浮気がちで夫婦仲は悪く、事故後すぐに離婚したらしい。また、健くんは病気がちで、父親に虐待されていた疑惑や、母親の過保護ぶりも判明した。また、生まれつきと思われていた親指の欠損も、事故か何かによる後天的なものである、との主治医の話が聞ける。

そして取材班は、昭一さんが子供の頃に見たという、幽霊が写っているというホームビデオを持っているという人物、昭一さんの同級生でもある大森さんへのインタビューに成功する。この映像は転落事故の数ヶ月後に撮影されたもので、地域のサークルで例の古井戸にほど近い、市内のリゾート施設に遊びに出かけた際に撮られたもので、昭一さん、神保さんも同行していた。映像にはそこにいなかったはずの子供の姿と、歪んだ顔のようなものが写り込んでおり、映像を見た昭一さんと神保さんは異常に怯えていたそうである。

大森さんから神保さんの居所を突き止めた取材班は、部屋の付近で張り込んで彼との接触を試みる。だが、帰宅時に取材班に話しかけられた神保さんは、突然脱兎のごとく逃げ出してしまう。なんとか捕まえて話を聞くのだが、隙あらば逃げ出そうとする彼には、相当後ろめたい何かがあるようだ。

渋々インタビューに応じた彼によると、

  • 同窓会で昭一さんとは古井戸に手を合わせに行こうという話をした。
  • 俺は井戸に落ちるところ見たわけではない。昭一さんから健くんが落ちたと聞いただけで詳しいことはわからない。
  • 昭一が健くんの手袋をふざけて井戸に落としたら、それを拾おうとした健くんが落ちたと聞いた。
  • 子供だったので適切な判断が下せなかった、俺の責任ではない。
  • 小学校の近くで麻子さんに会い報告した。何もしなかったわけではない。
  • 日が落ちる前には麻子さんに伝えたはずだ。
  • 消防への通報が午後8時頃になってしまった理由はわからない。覚えていない。

取材班は通報が遅れた理由を検証するため、古井戸から小学校まで歩いてみることにした。その結果昭一さん達が、母親に5時頃に事故を伝えたとしても通報までに90分程の空白があることがわかった。

浜野さんの娘の病状は回復したが、則子さんは娘と実家に帰って昭一さんとの離婚を考えているとの連絡が入る。取材班のその後の調べでは、以下のことが判明した。

  • 90分の空白は麻子さんが井戸を見つけるのに手間取ったからとの警察は見ていた。
  • 健くんの親指の欠損は4歳の頃、ドアに挟まれた結果の怪我による後天的なもの。
  • 瀬崎家夫婦は2回ほど離婚話が出ていた。1回目は健くんの指の怪我。2回目は井戸転落。離婚話が出るたびに健くんに不幸が訪れている。

麻子さんの健くんに対する愛情ははたして本物であったのだろうか。

スタッフロールの後、昭一さん、神保さんが子供の頃に見たという、幽霊が映る映像が紹介される。

草むらで少年たちが野球の真似事をしている。画面左隅に半透明の少年の姿が映り込む。その前後から画面にノイズが走り始め、叫び声のような音声とともに、人の顔のような、なんとも言えないものが画面いっぱいに蠢いている映像が唐突に差し込まれる。よく聞き取れなかった音声は、最後に「おかあさん」と絶叫し、映像は元に戻る。

感想

映像はドロドロとしたとても気持ちの悪いものです。顔っぽいような、目や口が多数蠢いている感じですが、はっきりとはわかりません。それよりも、音声がけたたましく、とてもうるさいので視聴時には音量に注意してください。子供が泣き叫んでいるように聞こえますが、時折大人の男性の声も混じっている感じがします。父親に虐待された時の健くんの心情なのでしょうか。最後は助けを求めるような絶叫で、テロップで「おかあさん」と叫んでいるような説明がなされますが、残念ながら私にはよく聞き取れませんでした。

このエピソードのタイトル「FAKE」ですが、最初は昭一さん達が嘘をついていると思わせておいて、実は母親の麻子さんが、夫との離婚を回避するために健くんを見殺しにしたのでは、という解釈なのですね。でも、健くんが亡くなってしまったら夫を繫ぎ止めるものが無くなってしまうじゃないですかね。その辺りが疑問です。

取材映像が長く、見るのに体力を消耗します(笑)が、途中森澤が派手に転んだり、今回限りの新演出補・北村がヒルに食われて血だらけになるというエッセンスが挿入されていて笑いを誘います。

感想まとめ

今回はメインエピソードは実際の怪異よりも現実の人間が怖い、という感じはよく出ていると思いますが、いかんせん密度が高すぎて、疲れてしまいました。疑問点もあり、どうもすっきりしない感じですね。

一般投稿も印象に残るものが少ないですね。強いて挙げれば、「染み」でしょうか。菊池監督の最後の作品にしてはちょっと残念です。今から思うと菊池氏は監督時代より演出補時代の方がキャラが立ってて面白かったですね。

まあ、今更ですが菊池監督、お疲れ様でした。

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