Not Found ~ネットから削除された禁断動画~(ネタバレあり)

Not Found

はじめに

いよいよ「Not Foundシリーズ」のレビューを開始します。かなり人気のようだし、以前観BSスカパーで観た「ダラケ!お金を払ってでも見たいクイズ」に古賀泰一郎氏が出演していたし、エンタメ~テレ制作の「心霊マスターテープ」にも杉本さんと古賀氏が出ていたりしていたので、心霊ドキュメンタリーをレビューしている身ではちょっと押さえておく必要があるかもしれん、と思ったからです。

まあ実は「闇動画」のDVDを返却するのが遅れて、とりあえず観るものが無かった、というのも理由の一つなんですが。

このシリーズは、ネット上に一度は公開されたものの、何らかの事情によって公開中止、削除せざるを得なかったため、結果的に「Not Found」になってしまった、そんな映像の真相に迫る、というのがコンセプトのシリーズです。そのため映像のジャンルは心霊に留まらず、犯罪、グロ、UFOなどと多岐にわたっています。犯罪系、グロ系は苦手なので、今まで食指が動かなかったのですが、さて、いったいどんな感じなんでしょうか。

最悪の瞬間(ちょいグロ)

概要

2分以上にも及ぶ、やたらと凝ったOPと共にエピソードは始まる。

公園で遊ぶ母と男の子。男の子のボールが、スーツを着た若いサラリーマン風の男性の前に転がってしまう。男性は母親に会釈してボールをその子に渡してあげる。母親がお礼を言うように促すが、男の子は知らない人への恥ずかしさか、知らん顔して背を向けてしまい、母親が「すみませーん」と苦笑すると言った、極めてありがちだが、微笑ましいシーンが展開される。

場面はこの親子が歩道を歩いているシーンに変わる。高架道路を跨ぐためか、やたらと高い歩道橋の上で、先程の男性がこちらに手を振っている。「あっ、さっきの人だ」と認識した母親は、自分の子供にも手を振り返すように促すと、この男性は親子の目の前でいきなり飛び降りてしまう。

路上が血で濡れているシーンで映像は終わる。

感想

ご安心ください、地面に激突する瞬間は写っていません。

さっきボールを渡してくれた人が手を振ってくれて、一見和やかな雰囲気にさせてからの飛び降りは中々ショッキングです。それにしてもあんなくそ高い歩道橋をよく見つけましたね。大体ビルの3~4階くらいの高さはありそうです。これ使って道の反対側まで渡るの大変そう。

カメラがブレて地面に激突する瞬間のシーンがないこと、人の落ち方が直線的でリアルさに欠けることで、たぶんフェイクだろうと感じました。さらに血だらけになったこの男性を、お母さんのカメラがズームするのには違和感を感じざるを得ません。それどころじゃないはずだよね。

それでも赤く染まったアスファルトの地面はそれなりに衝撃的です(さすがにモザイクが入っています)。

エレベーターの霊(怖くない)

概要

とある集合住宅エレベーター内の監視カメラ映像。

どの階も呼んでいないのに、扉も開かずにエレベーターが勝手に上下している。そのような現象の後、年配の女性が乗り込むと、その足元にハイハイする半透明の赤ちゃんが纏わりついたり、カメラを覗き込む女性の姿が写り込んだりする。

感想

前エピソードがリアル系衝撃映像で、心霊的なものではなかったのに、このエピソードはガッツリ心霊系です。年配の女性の足元の赤ちゃんの霊は、最初全く気が付きませんでした。気味は悪いですがインパクト不足。カメラの前に出てくる女性の霊は、邪悪さが感じられず、これも全く怖くありません。

予兆(怖くない)

概要

子役オーディションで少女が踊っているとき、ノイズが走って彼女の首から上が消えてしまう。この少女は数日後交通事故で亡くなってしまった。削除依頼は彼女の母親からであった。

感想

よく見る感じの映像ですが、ノイズの走り方に若干の不気味さを覚えました。

公開自殺(怖くない,ちょっとだけ視聴注意)

概要

彼氏の浮気に絶望した女性が、自分の部屋で首を吊る有様をネット生配信した。視聴者の訴えで救急が到着した頃には彼女は既に…。

感想

これも自〇。でもかなり低い位置での首吊りです。獄中でも工夫して自ら命を絶つ人がいますので、絶対にないとは言えませんが、そんな低い位置で首を吊れるものだろうかと思ってしまいます(もちろん完全にフェイクだと思って書いています)。

不可解な削除理由 前編(怖くない)

概要

何の変哲もない釣りサイトに投稿された映像に、執拗な削除依頼が来る。映像を見ても特におかしな点はなく、なぜ撮影者と縁もゆかりもないはずの第三者が削除を依頼してくるのか分からなかったが、次第にコメントが物騒になってきたり、無言電話がきたり、挙句の果てにはポストに猫の〇骸が入れられたりしたので、サイト管理人は止むなく動画を削除したそうだ。

スタッフは郵便物やメールなどの手がかりから、削除依頼の人物の住所を特定することに成功した。電話が繋がらないのでスタッフの女性・杉本が、単身この人物宅を訪ねることになる。玄関口に出たこの男性は最初は訝しがり、しらばっくれていたが、途中から様子がおかしくなり、杉本を部屋に連れ込もうとしてきた。彼女は身に危険を感じその場から逃げ出すことになる。

スタッフがこの動画を改めて詳細に検証したところ、釣りをしている男性の後ろに男の姿が写り込んでいる。この男性はあの部屋にいた男性であった。

感想

このシリーズの名物アシスタント、杉本さんの登場です。若いですね。

はっきりと写った顔が、あのアパートで杉本さんを連れ込もうとしたあの男だと判明して、そしてこの男が削除依頼を出したのは、その映像に偶然自分が写っていたからだ、と言うことが分かったとき、ちょっと怖かったですね。

また背後に写った円形の建物が見るからに廃墟で不気味ですね。よくあんなところで釣りする気になれるもんだ。

ここは埼玉の〇北湖。背後の建物は〇水荘という廃ホテルですね。ここではオーナーが自殺しているそうで、「大島てる」にも掲載されています((((;゚Д゚))))。残念ながら、〇水荘のあの円形の建物は不審火で焼失しているようです。

スカイツリーに現れたUFO(箸休め)

概要

建設途中の東京スカイツリーの背後にUFOが写った。

感想

豆粒みたいなUFOが急にスピードを上げて「ヒュン!」と飛んで行ってしまいます。

それだけです。

監視カメラ(ほんの少し怖い)

概要

都内近郊の分譲マンションの駐輪場に設置された監視カメラの映像。

1台の自転車が、誰もいないのにひとりでに転倒する。たまたま自転車を出そうとしていた男性が、自転車を直し、駐輪場の外に出るそのとき、入り口から入ってきた若い女性が、男性をすり抜けてしまう。

感想

まずなんとなく古びていて薄汚く、とても分譲マンションの駐輪場とは思えないすね、ここ。駅前の私設駐輪場と言う趣です。ただそのため不気味な雰囲気を漂わせてはいます。

奥から入ってきたお姉さんが、自転車を転がしている男性をすり抜けていくのですけど、彼女が生きている人間に見えてしまったので、ちょっと意表を突かれました。一瞬どっちが幽霊なんだと思いましたが、幽霊がわざわざ倒れている自転車起こさないよな(笑)。

盗撮(ほんの少し視聴注意)

概要

電気店の販売員の悪いやつが、自分が勤めている電器店の商品に監視カメラを仕込んで、女性の部屋を盗撮していた。その数は数十人にも及ぶという。するとある日、その中の一つにベッドの下に隠れていた、ストーカーみたいな男に女性が刺されてしまう場面が撮れてしまった。

女性は幸い一命をとりとめた。ストーカー被害に悩む女性が被ったこの悲劇は、当時報道で大々的に取り上げられたそうだ。このカメラの存在には警察も気が付いていない。今もこのカメラで盗撮することができるという。

感想

電気屋で売っている商品にカメラ仕込んでも、それを女性が買うとは限らないでしょとか、買ったとしても自分は売り子として働いているのだからすぐに後をつけるわけにもいかないので、どうやって女性の家を突き止めるのだとか、まさか日本中どこにいてもキャッチできるほどの強い電波を出しているわけじゃないだろうから、いくつも仕込んだカメラの電波をどうやって受信しているのだ?とか、いろいろと突っ込みたくなります。

そういえば「監視カメラ」シリーズで自分ではカメラを設置せず、街中で誰かが仕掛けた小型カメラの電波を傍受して楽しむ、という人物が登場したエピソードがあったことを思いだしました(こっちの方が設定としてリアル)。

まあ映像はいろいろ芝居がかっていて、とても本物とは思えません。

赤いジュース(グロ注意)

概要

赤いジュースを無理やり飲まされている作業服の男性。この男性は椅子に縛られ、暴行を受けているようだ。

時間は巻き戻り、カメラの主が鼻歌を歌いながら、ジューサーでリンゴジュースを作っているシーンに変わる。そしてぐったりとした作業服の男に近づくと、あろうことか男性の右手をそのジューサーに突っ込んでしまう。男性の叫び声と共に赤く染まるリンゴジュース。

赤いジュースを無理やり飲まされている作業服の男性のシーンに戻り、エピソードは終わる。

感想

これはまあどう見てもフェイクなのでご安心を。逆にリアル過ぎたらエンタメとして成立しにくいので難しいところですね。とは言っても痛々しい映像には違いないので苦手な方はご注意を。

てかあんな残酷なことしといて何鼻歌歌ってやがる、とか感じてちょっと胸糞。フェイクだと分かっているのに。

不可解な削除理由 後編(ほんの少し怖い)

概要

あの映像に写っていた山奥の湖に向かうスタッフは、映像に写っていた場所を特定する。背後に写っていた建物は今や無人の廃ホテルであった。

スタッフたちはわざわざ夜になってから廃ホテルに浸入。とある客室の戸棚を開けるとおびただしい、女性のものと思しき髪の毛を発見する。所々血痕のようなものも見受けられ、これが何を意味するのか全くの不明であった。さらに、そこかしこに真新しい吸い殻も見つかっており、このホテルにたびたび侵入している人物でもいるかのような痕跡があった。

するとこちらに近づいてくるような足音が、スタッフの耳に入る。突然の激しいラップ音のような物音に、驚いたスタッフはパニックになりその場を逃げ出す。

翌日明るくなってから再びあの部屋を調べると、昨夜あったはずの大量の髪の毛は無くなっていた。後日改めてあの男のマンションを訪ねるが、既に男は引っ越してしまっていた。あの湖では女性の行方不明事件が多発しているそうだ。

感想

要するにこれは心霊ではなく、この辺りに出没する犯罪者が女性行方不明の犯人であり、偶然釣りビデオに自らの姿が写ってしまったので、とにかく強引に削除させた。スタッフが廃ホテルに浸入した時もこの男はどこかに隠れており、スタッフがとんずらした後に証拠隠滅のために髪の毛を片付けた、ということなんでしょうか。

とは言っても、一夜のうちに痕跡も残さず片づけることなど、不可能とまでは言えないものの手際が鮮やかすぎるし、そんなに手際がいいならそもそも髪の毛なんて物証を残したりしないし、ぶっちゃけ映像製作スタッフとかの素人探偵に住所を特定される間抜けとかありえないので、やっぱり心霊的な何かが関わっているような、いないような、なんだかわからない、もやっとした雰囲気にさせられます。

雰囲気としては不気味な感じをうまく出していると思うのですが、如何せん今となってはかなり地味な印象を受けます。

感想まとめ

記念すべき第1作目ですがどうにもパッとしない印象が強いです。実はかなり以前にこの1作目は視聴済みだったんですが、今回レビューにあたり見直した時点では、各エピソードを全てを全く覚えていませんでした。それくらい印象に薄かったということです。

それでも現在に至るまでシリーズが続いているのですから、これから大化けすることを期待しつつ、視聴を続けていこうと思っています。

コメント

  1. vigge より:

    ittonさんこんにちは、ついにこのシリーズですか!
    赤いジュースがエグかったです…

    1作目が2011年2月リリースということは、かなり長く続いてるのですね。
    XXXとは真逆でスタッフ同士の絡みも多くあるようなので楽しみです。

  2. itton より:

    viggeさんこんばんは。

    ノッファンはやっぱりちょっと気になっていたので。でもまだまだエンジンかかってない感じですね。これから楽しみです。

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