はじめに
「ほんとにあった!呪いのビデオ6」は、「ほんとにあった!呪いのビデオSpecial」の次にリリースされました。いきなりプロローグで、前作「Special」の続きエピソードなので、「5」→「6」と順番に観ている視聴者は「なんのこっちゃ?」となってしまいます。
内容はどうにも印象に薄いものばかりでパッとしません。結構はっきり写っているものもあるんですけどねえ。
プロローグ(怖い)
概要
前作「Special」の「ニュース映像の怪」というか「父を呼ぶ声」の続きエピソード。廃屋での取材の映像に、視聴者から「学生服の人物が映っている」との報告が多数寄せられた。前回に出演した霊能者と映像を再検証したところ、情報通り、3箇所で人物が映り込んでいることが確認された。
感想
1箇所目は、スタッフが最初に訪れた時のもので、閉鎖された門からカメラが覗き込んだ時のもです。学生服の青年が立っているというのもですが、黒い影が確認できるだけで、よくわかりません。2箇所目は。女性スタッフが驚いた時のもので、こちらはやけにでかく、はっきりと映っています。3箇所目は、中村ディレクターのわきに映ったもので、こちらもはっきり写っています。これら2つは。どうもそこに霊がいるというより、遺影か何かの写真のような感じがします。ちょっと怖いです。
再生できないビデオテープ(少し怖い)
概要
ドライブ中の交通事故で、同乗していた恋人を亡くしてしまった男性が、その際に彼女が撮影していたビデオカメラのテープを、本呪事務局に持ち込んできた。
不思議なことに、そのテープは、どのような機器にセットしても、再生ができない。スタッフは、事務局のカメラにセットして再生を試みるが、テープが止まったり、いきなり早送りになったりして、やはり再生できない。唯一、彼女が最後まで撮影していたビデオカメラでのみ、再生できるという、そのテープは事故の瞬間を記録していた。
感想
そのビデオカメラ以外では、再生不可とか、なにか因縁めいたものを感じさせます。映像は事故の瞬間を捉えているというのですが、夜とはいえ対向車がいたわけでもなく、交差点でもないので、一体全体何で事故ったのかさっぱりわかりません。エピソード内で、事故の詳細について何も語られないので、なんか釈然としません。
映像ですが、悲鳴と衝撃音だけで、暗転してしまいます。暗転したその暗闇の中に、人が写っているというのですが、ぼやけて、薄くて、よくわかりません。
2020年1月18日追記
「みっつ」さんのコメントをきっかけに見直してみると、笑っている女が割とはっきり写っていることがわかりました。少し怖かったので評価を改めました。見逃した言い訳はコメント欄をみてください(夜見るのが怖かったんです)。
廃病院(怖い)
概要
近所の心霊スポットを目指していた若者たちが、道を間違えて、割と大きな廃病院跡に迷い込んでしまう。どうせ肝試しだし、ちょうどいいやと奥に入り込んだ彼らではあったが、あまりの不気味さに尻込みしてしまい、早々に引き返すことにした。
その帰途の最中、一行は中年男性に出くわしてしまう。「なにしにきたの?」問いかける男性の作業着姿から、この施設の管理者であると判断した一人は、素直に謝罪して頭をさげる。
が、顔をあげた時にはもう誰もいなかった。
パニックになり、逃げ出す一行。
かつての病院スタッフへの取材によると、結核で亡くなった管理人がおり、その死を境に、施設内で様々な怪奇現象が発生したとのこと。
感想
昼間にスタッフが投稿者を引き連れて取材に向かいます。整備された公園といった感じですが、だんだん道が狭くなり、草も生い茂った先に廃病院が姿を現します。投稿者達は、これ以上先に進みたくないと、本当に怖がっていました。廃墟は結構大きな建物で、雰囲気抜群です。
投稿映像ですが、おじさんに出くわした時、非常に残念ながらカメラが下を向いており、映像ではその姿が確認できません。しかしながら、彼が発する「なにしにきたの?」という音声ははっきり記録されていました。
投稿者によると、もっとはっきり聞こえたそうなのですが、映像内の声はかすれた弱々しい声で、実際に聞いたものとは変わってしまっていたそうです。声がかすれているあたり、結核で亡くなった管理人との話が符合して不気味です。映像内で、パニクって逃げ出す若者のリアクションが、とても自然で臨場感があり、幽霊の姿を映像が捉えていなくとも、かなり怖いと感じました。
不思議だなと思ったのが、建物同士を結ぶ渡り廊下なんですが、廃墟なのにもかかわらず、照明が点灯していたことです。この渡り廊下、かなり長く、照明のおかげでけっこう奥まで、見透せるのです。これがさらに恐怖を掻き立てるのですが、そういえば若者達がが引き返したのもこの渡り廊下のあたりでした。
この当時も、誰かによって管理されていたのでしょうか?
調べてみると、ここは、2006年に閉院した稲田登戸病院のようです。隣接する公園は生田緑地ですね。この本呪6が発売されたのが、2000年ですから、当時この病院はまだ現役だったはず。実は山側の棟は老朽化により使われなくなり、廃墟化していたものの、道路側の施設は稼働していた模様。あの渡り廊下は現役施設へ通じるものだったのですね。つまり管理されていたというわけです。
2019年現在、ここは取り壊され、マンションになっているそうです(小田急向ケ丘遊園駅まで徒歩5分!)。
花火(怖くない)
概要
ビルの屋上から撮影された花火の映像に人の顔が映っていた。
感想
めちゃめちゃ薄くて何だかわかりません。
ビデオレター(怖くない)
概要
田舎のおばあちゃんに孫の成長を報告するビデオレターに、以前飼っていた猫の姿が映った。
感想
確かに子供のど真ん中に猫の顔らしきものが映し出されます。猫は静止画でやっぱり写真っぽい。
除霊(怖い)
概要
今回の映像検証や、「Special」にも登場した、女性の霊能者が、依頼者の自宅で除霊をする際の映像。居間のテレビが明滅し、そこに手形が映り込む。そればかりか、サイドボードのガラス扉に犬の姿が、さらに部屋の窓に人影が映り込んだ。再びテレビに、霊能者と依頼者との間に、そしてローテーブルの暗がりにも人の顔が映り込んだ。
感想
テレビが明滅して手形が映り込むのはちょっと怖かったですね。テレビがチカチカすると、家人が気がついて気にしだすのですが、霊能者が「よくあることなんですよねぇ」なんて語るシーンがリアルでした。合成ではなく、そこで起こっている現象なんだと、感じせるじゃないですか。
再びテレビに映った顔も、口を開けて、何かを訴えているようで怖かったです。でも何ででしょう、すごく怖いって程でもないんですよ。映像が定点カメラで、一切動かないせいでしょうか。結構はっきり写っているのですが、
オーディションビデオ(少し怖い)
概要
投稿者は若い女性2人。何かのオーディションに応募するために、カラオケボックスにて互いに撮影していた。インタビューに応じた2人はこの部屋では終始誰かに見られる感覚があり、異様だったと語る。映像でも、しきりに後ろを機にする様子が見て取れる。そして自分のプロフィールを語る女性の後ろに、髪の毛のようなものの一端が写り込んでいた。
感想
後ろに写るのは黒い髪の毛の塊みたいなもので、異様ですが、さほど怖くはありません。ですが、女性がしきりに後ろを気にする様子が、本当にリアルで怖がっているなと感じさせ、それがちょっと怖いですね。この子、めっちゃ後ろを気にしているんですよ。
レインコート(怖くない)
概要
昼間、バーベキューをやっている時に、投稿者は半透明の黄色いレインコートの子供の姿を目撃してしまう。一目でこの世のもではないと認識したが、すぐ見失ってしまったので気にも留めなかった。夜の盆踊り会場でも目撃してしまうが、今回も、すぐ見失ってしまう。霊が付いてきてしまっているのではないかと、投稿者は恐怖を覚える。山道を車で帰宅途中、道路上で三たびレインコートの子供を目撃。車を止めると、やはり消えてしまっていた。
後日、撮影したビデオを確認してみると、盆踊りの最中の映像に、あの黄色いレインコートの子供が映り込んでいた。
感想
暗い盆踊りの映像に、いきなり毒々しい真っ黄色のレインコートの子供が映り込むのでちょっとだけビックリします。でもなぜか怖くはありません。それにしても、昼間バーベキュー、夜に盆踊り、夜遅くに車で帰宅とか、結構強行軍だなおい。
パート3より(怖くないが)
概要
ほんとにあった!呪いのビデオ3のエピソード「いるはずのない男の声」の録音スタジオで、今度は悲劇が発生してしまう。
とあるアニメの収録で、ナレーションに人気が出始めたグラビアアイドルを起用するのだが、収録が終盤にさしかかったあたりで、彼女は体調を崩してしまう。回復の兆しが見られないので、そのまま病院に担ぎ込まれるも、病状が回復するどころか、しばらくの入院後、心不全で亡くなってしまう。
メイキング映像の素材として、この収録の様子を撮影したビデオに、彼女以外、誰もいないはずのブースに人影が映り込んでいた。また、彼女が記したであろう、台本への書き込みに旧漢字が使用されていた。当時20歳である彼女が、旧漢字を操るとはとても考えられない。何者かに取り憑かれていたのではないだろうか。
このスタジオの場所は、元墓地であり、その移転の際には墓石だけを移動して、お骨はそのままであるという逸話も聞ける。
感想
映像としては全く怖くはありません。人影が映っているとされるブース内の様子ですが、私は最初マイクスタンドを人の顔と認識してしまい、そちらの方が怖かったくらいですw
要するに、何が映っているか、よくわからないため、怖くはありません。
ただ、このエピソードが本当の話なら、若い女性がなくなってしまっているということになるので、とても痛ましく、複雑な思いに駆られます。
さて、この収録のアニメ作品ですが…1980年代に発売された「OME-1」と言う18禁のアダルトOVAのようです。
2020年1月18日追記
この「OME-1」ですが、某動画サイトで観ることができました(「”OME-1″ “アニメ”」で動画検索してみてください)。冒頭から3:30あたりで同じセリフが確認できます。声は男性ナレーターになっていましたが、そのセリフが全く同じ文言だったのでちょっとぞくっときました。少なくともこの女性がナレーションを収録していたアニメは、実際に存在したということになります。
エピローグ(怖くない)
概要
プロローグの続き。映像検証を行っている最中、視聴者から指摘のない箇所で、例の霊能者(w)が、長男の妹の真由美ちゃんが、逃げ込んだとされる押入れをのシーンで、顔が写っていると訴えた。スタッフが検証すると、確かに押入れの奥を何かが横切っていることを確認する。
概要
確かに何かが横切っています。でも、顔とは認識できませんでした。これが顔だとわかったら怖いかもしれません。
感想まとめ
はっきり写っているエピソードが多いのに、なぜかあまり怖くはないので、印象に残らない巻でしたね。唯一怖かったのが、「廃病院」でした。一番怖かったのが、幽霊の写っていないエピソードなのは皮肉です。
また、「パート3より」は、はじめは元気だったグラビアアイドルが、だんだん元気が無くなっていく過程が、怖かったというか痛ましいというか。もしこの話がフェイクでなかったとしたら、ご冥福をお祈りしたいところですね。
この話がフェイクであることを願います。
コメント
『再生できないビデオテープ』は、該当箇所を何度も観て確認した覚えがあります。暗転した中に、にやりと笑みを浮かべる女の顔があり(映像作品の終了後に出てくるトレードマークみたいな感じで現れます)、それがなんとも邪悪な表情に感じられてゾッとしました。なので大抵は評価の低いこのエピソードですが、自分はかなり印象に残っています。
あと『ビデオレター』の猫にほっこりしました。かつての自分のペットたちも、こんな風に映像に現れてくれたらいいなと。
「再生できないビデオテープ」見直してみました。本当だ、ちゃんと写っている!
言い訳をするとですね、このレビューを書いていた頃はまだまだ怖くて、昼間の時間しか本呪は見れなかったんですよ。昼間は部屋が明るくて暗い画面は見にくいんですよね。それで見逃してしまったと思われます。今は昼間の視聴は分厚いカーテンを引いてみています。
今は一部を除き、夜も観ています(笑)
で、写った女性の顔ですが、僕はそんなに邪悪さは感じなかったんですけど、なんか笑っていますね。少し怖いです。レビューの評価を直そうと思います。
「ビデオレター」の猫ちゃんはもうちょっとはっきり写っていたらなーと思います。でもこの男の子を心配して出てきたと思うと熱いものがこみ上げてきそうです。みっつさんのおかげで違った視点で見ることができました。
なるほど(笑) 自分はいつも真夜中に観てました。
>女性の顔ですが、僕はそんなに邪悪さは感じなかったんですけど
そう言えば、自分はあの『中古ビデオ』(Special3)の女の顔が、最初観た時から怖くないんですよね。。これはもう誰もが怖いと言ってて、最も怖かった心霊映像に推す人も結構いるくらいですが、この点自分は完全にズレてますw お膳立ては非常に恐怖を煽ってきて雰囲気満点なんですが、結局出てきたのがあの画像では、、?そんな怖くないなぁ、と感じます。この感覚のズレは自分でも不可思議です。
『再生できないビデオテープ』の最後の顔は、事故に巻き込まれた投稿者の彼女の死を嘲笑うかのようで、呪いの達成を喜んでいるように見えて邪悪に感じました。事故の原因はこいつか、と。
>自分はいつも真夜中に観てました。
夜でも観れるようになりましたが、真夜中は今でも気が進みませんねえ。なにしろ、寝室から墓地が見えるもので(笑)。
「中古ビデオ」の顔自体はそんなに怖く無いのかもしれませんね。画像検索でいま見ても、それほどドキッとしませんから。あれは正体不明のビデオテープに入り込んでいた、というシチュエーションと甲高いノイズ音の相乗効果で怖いと思ったのではないかと。
第一印象と、見たときの状況によっても変わるのかもしれません。
そうだ、『除霊』の次に『オーディションビデオ』というエピソードがあるはずですが、抜けているようです。
>抜けているようです。
ふぁぁ!!
本当ですね!
申し訳ない。見直してレビューも修正したいと思います。
「オーディションビデオ」のレビューを追加しました。
さらに、「パート3より」での声を収録していたアニメ「OME-1」を最近観ることができたので、この件も追加しました。アニメの中身はお下劣なので、とてもお勧めはできませんが。