ほんとにあった!呪いのビデオ36(ネタバレあり)

eye_catch_noro_36 ほん呪
ほんとにあった!呪いのビデオ36
ほんとにあった!呪いのビデオ36

はじめに

台風19号で右往左往してしまったため、本呪どころではなく、更新が滞ってしまいました。私どもは特に被害もなく無事でしたが、本呪のような心霊コンテンツは、平穏な日常であってこそ楽しめるものであると強く感じました。被害に遭われた皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

さて、ほんとにあった!呪いのビデオ36です。思ったより怖い映像もありましたが、全体としてはあまり印象に残っていませんでした。

シリーズ監視カメラ・マンションの屋上(怖くない)

概要

自殺者が多発するマンションの屋上に抑止の為に防犯カメラを設置したところ、屋上の出口の扉のガラス窓に人影が捉えられた。にもかかわらず、ひとりでに開いた扉の奥には誰もいなかった。

感想

ありがちすぎる映像で全然怖くありませんが、何故かこれだけは妙に印象に残ってたエピソードです。通常マンションの屋上は閉鎖して、立ち入りを禁止するのが昨今では当たり前ですが、このマンションでは屋上が住民の喫煙所になっており、喫煙者からの反対で止むを得ず監視カメラの設置で同意を得た、という設定がリアルです。

投稿者の管理人が「もっと力のある霊能者がいないものかと思い、投稿者した」とコメントしているのですが、ちゃんと紹介してもらえたのかが気になりますw

恨眼(怖い)

概要

冒頭で事務所の玄関に首を跳ねられた鳥の死骸が置かれているというシーン。実は制作員会には思い当たるフシがあった。ほんとにあった!呪いのビデオ30巻で紹介された心霊博士なる人物にいくつもの脅迫めいた手紙を送りつけられているからである。この心霊博士と名乗る人物は30巻の「人形を見つめる眼」以降、実に4本もの映像を投稿してきているが、いずれも採用に至らず相当頭にきている様子で、脅迫もエスカレートするばかりであった。

心霊博士の脅迫文に名前が挙がっており、投書が始まった頃に演出捕を務めていた岩澤宏樹を急遽呼び出し、様子を聞いてみることにする。だが彼の身辺にはなんの異常もなかったようである。今後どのように対処するかの話し合いでは、内々に対処、調査するべきとの彼の意見に、弟の演出捕・岩澤俊樹が異を唱えるなどの一コマもある。結局しばらく様子を見るとの結論に至った。

心霊博士の手紙には自身の個人情報が記されていたので、電話で連絡を取ってみるも、電話に出た人物は白を切り、その後の電話にも出なくなってしまった。

ここで、決して脅迫に屈したわけでは無いことをナレーションが強調しつつ、今回投稿された心霊博士の映像が紹介される。

どこか観光地の旧武家屋敷のような建物を、撮影者とその母親らしき人物と見学に訪れた風景。屋敷の軒下の格子に、地面と横向きの女の顔が写り込んでいる。格子の他の隙間には何も無いので、明らかにこの世のものでは無いことがわかる。

感想

まず、冒頭で鳥の死骸が送りつけられた様子が展開する場面で、「岩澤俊樹」という、「岩澤宏樹」氏そっくりな人物が登場します。なんだ?これ岩澤氏の弟か?、とびっくりしますが、エピソード内ではとりあえず説明されません。また、この頃から本呪グッズが制作されたようで、登場する演出捕がみんな本呪パーカーを来ているのが気になります(笑)。

首を跳ねられた鳥ですが、ダンボール箱内に4羽ほど入れられていて、かなり大きく、カラスのようにわざわざ黒く着色するといったおぞましさ。児玉監督は、多少ためらいながらもそれを手に取ってしまいます、しかも素手で。血に染まる児玉監督の手。

「ティッシュ…」

じゃねえよ、ちゃんと石鹸で手を洗いなよ(笑)。

菊池氏を探して全国を飛び回っているのかと思っていた岩澤氏が、あっさりと姿を現したのには少し拍子抜け。そして、できるだけ我々だけで対処すべしとの岩澤氏の意見に、「兄ちゃんは辞めたからそんなことが言えるんだよ!」との俊樹氏の発言で、ようやく彼が岩澤宏樹氏の実弟であることが明らかになります。言いにくいことをよく言ってくれた、さすが肉親といった表情を見せる演出捕・長田明子の表情に笑ってしまいました。

まあ、犯罪行為には違いないので、警察に届けるくらいのことはやっておいた方が良いと思いますけどねぇ。これが本当の話なら。

さて映像ですが、写り込んだ女の顔は結構怖いです。横になっているので、髪の毛がだらんと垂れて顔にかかっているのもリアルな感じ。このレベルなら採用に文句は無いでしょう。

でもボツになった3本が、どんなしょぼい映像なのかが気になりますね。

深夜のドライブ(少し怖い)

概要

交通事故を目撃したカップルが、一部始終を撮ろうとビデオカメラを取り出したものの、すでに現場を通り過ぎてしまったといったシチュエーションの映像。撮影を続ける助手席の彼女が、隣で運転する彼氏にカメラを向けると、サイドウィンドウに血みどろの男がしがみついていた。

この後、このカップルの車は事故に遭ってしまったそうだが、幸いにも命に別状はなかった。

感想

なかなか怖い状況で少しびっくりしますが、血みどろのの男性が、血糊のメイクをした役者さんにしか見えず、三流ホラー映像みたいでそれほど怖くはありません。

体験入学(怖い)

概要

映像制作の専門学校の体験入学の風景。希望者に街で自由に撮影してもらい、映像制作の面白さを体験してもらうといった趣旨である。その映像の中に、周りの風景には不釣り合いな白い着物を着た女の姿が記録されてしまった。状況から推察してもこのような女がカメラに映るはずなど無いのだ。

かつてこの付近には大規模な遊郭があったそうである。

感想

ありがちなシチュですが、異質で存在感バリバリの女は結構怖いと思います。写り込んだ女の着物の合わせが、死装束になっているのも芸が細いなと思いました。第1巻の「白い着物の女」を彷彿とさせます。

呪いの携帯メール(怖くない)

概要

投稿者は女子大生2人組の山下さんと岩田さん。別の友人に誕生日のお祝いメッセージ動画を携帯メールで送ったところ、受け取った友人から映像の不審な点を指摘された。それは岩田さんの顔が繰り抜かれたように消えているというものであった。

2人を事務所に呼び出し、詳しいインタビューを行うと、撮影した部屋では因縁めいた話や心霊現象もなく、心当たりが無いという。山下さんらの携帯に残る映像にはなんの異常もなく、友人に送信した映像でのみ発生したようで、返信してもらって初めてその現象が確認できたそうである。

そしてインタビューの数日後、なんと岩田さんが亡くなってしまったとの連絡が入る。バイト先のビル屋上から転落してしまったということであるが、状況から自殺としか考えられないという。しかしながら、岩田さんは就職も決まっており、自殺する動機に山下さんも、かつての恋人も、バイト先の同僚にも全く思い当たるものが無くいたって普通で、自殺をほのめかすそぶりもなかったという話が聞ける。

感想

取材のみで恐怖映像はありません。

騒音(少し怖い)

概要

集合住宅で、上の階の深夜に足音の騒音に悩む投稿者がトラブルに備え、一緒に住んでいる友人にビデオカメラを持たせ、そのやりとりを録画した映像。ヒステリックに否定する上の階の女性だが、カメラで撮っていることが見つかってしまい、咎められ追い返されてしまう。その際の映像は、廊下に佇む3人分の不気味な足を記録してしまっていた。

霊能者に映像を確認してもらうと、この部屋には霊的に力のあるものが存在し、霊界への入り口になってしまっているという。

感想

外廊下に3人分の足が佇んでいます。そのうちの1体は衣服をまとっていません。なんか墓場からそのまま歩いてきたような薄汚さが不気味です。

テニス・サークル(怖い)

概要

とある大学のテニスサークルで、初心者の新人女性2人のフォームをチェックするために記録された映像。そのうちの1人の背後に異形のものが映り込んでいた。それは、腐ったように黒く汚れた足2本であった。この女性は葬儀社のアルバイトをしており、しばらくしてサークルに顔を出さなくなり、大学も辞めてしまったという話が聞ける。

感想

フォームをチェックするためと称して、足ばかり舐めるように写していますね(笑)。まあそれはともかく、女性の背後に立つ2本の足はどす黒くて気持ちの悪いものです。葬儀社でのアルバイトという情報から、不審死のご遺体を連想してしまいます。

続・呪いの携帯メール(少し怖い)

概要

岩田さんの死から1週間ほどして山下さんから電話が入る。それは手元にある例の映像が変化してしまったという話で、山下さんの顔も岩田さんと同様に、繰り抜かれたように消えてしまったというのだ。だが制作委員会に保存してある映像には、なんの変化も確認できない。そして、この件について話したいことがあるとの連絡であった。直接会って話してくれる段取りであったが、山下さんからやはり行けないとのメールが届き、そこには事の経緯が記されていた。

発端は2人の先輩にあたる人から、チェーンメールが届いたことから始まる。そのメールには憎い相手を地獄へ送る方法が記載されていた。月の最終金曜日、午前2時ちょうどに世田谷区のとある公園で、指定のメールアドレスに題名に「死刑」、文の内容を「憎い相手の名前」にして、指定のアドレスに送信するというものであった。

先輩や岩田さんは一笑に付していたが、山下さんはこのメールの内容やアドレスを覚えており、この呪いの儀式を実行してしまった。そしてその呪いの相手とは、なんと同郷の親友であったはずの、岩田さんであったというのだ。

実は山下さんは就職活動に苦戦していたが、岩田さんは早々に良い会社に内定をもらっていた。焦る山下さんは岩田さんに嫉妬の感情をたぎらせしまっており、一時の気の迷いからか、ついそのメールの儀式を実行してしまったという。まさか本当に友人を死に追いやってしまうとは思わなかった彼女は、映像で自分の顔までもくりぬかれてしまう事態に、自分も死んでしまうのではないかと怯えている様子である。スタッフはできるだけ力になるので、もう少し詳しく話を聞きたいと返信するも、このメール以来、山下さんと連絡がつかなくなってしまう。

数日後、山下さんの家族から彼女の死を伝える連絡が入る。なにか急性の病で亡くなってしまったという。家族から詳しい経緯については話してもらえなかったので、チェーンメールの存在やその内容、山下さんの顔も消えてしまった映像も不明のままで終わってしまった。

ここで問題の映像が紹介される。はしゃぐように友人の誕生日を祝う、岩田さんと山下さんの様子。ちょっとしたノイズ共に、突然岩田さんの顔に穴が空き、背景の壁や家具が見えてしまっている。

感想

そう言えば、岩田さんの服装はカジュアルなニットなのに、山下さんはリクルートスーツのような出で立ちでしたね。「人を呪わば穴二つ」のこのエピソードは「地獄少女」みたいでなかなか興味深く楽しめました。

ただ、映像自体は不気味とは言え、なんかくり抜き方が雑というか、とても怪異がもたらしたという感じがしないんですよね。よって作り物っぽさが否めません。この手の映像に慣れていないとそこそこ怖いと感じるのかもしれませんが。

感想まとめ

一般投稿はまあまあ怖い映像が多いのですが、メインエピソードの映像がそんなに怖く無いので全体的な評価はいまいちですかね。

一番の見所は冒頭での岩澤(弟)の登場でした。岩澤俊樹氏はこの巻にしか登場しないので、単なる兄貴不在のヘルプとして呼ばれただけだったのかもしれません。

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