ほんとにあった!呪いのビデオ 呪海スペシャル(ネタバレあり)

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はじめに

「ほんとにあった!呪いのビデオ 呪海スペシャル」のレビューです。

まず最初にお断りしておかなければならないことは、この作品の新品は現在市場に流通していないということです。と言うのも2000年にVHSテープで発売されたこのタイトル、2020年の今現在までDVD化されておらず、絶版になっているのです。20年間の「ほん呪」の歴史の中で、DVD化されていないのはこの1本のみです(たぶん)。

また、「ほんとにあった!呪いのビデオ」の公式(NSW?パル企画?コピーライツファクトリー?)でも何故か無かった事にされており、どうにも黒歴史扱いの幻の作品となっています。

さて、この作品は今までのほん呪シリーズとは一線を画した異質なものになっています。なんと大部分が再現ドラマ化されており、実際の現地での取材シーンもなく、心霊ドキュメンタリーと呼んで良いものかどうか、あいまいなものに……とは言っても全部ドラマというわけでもないので、なんと言ったら良いか、どうにも中途半端なものになっています。

実は今作品が、何故再現ドラマとなってしまったのか、以下の書籍「映画であった本当に怖い話2」に、当時の監督、プロデューサーへのインタビューを交えて詳しく書かれています。

「映画であった本当に怖い話2」(左がkindle版)

私はこの本(kindle版)を取り寄せて読んで見ました。当時のプロデューサーO氏(大橋孝史氏ですね)によると、「実際の取材で心霊現象が多発し、怖すぎて販売できなかった」という事らしいです(笑)。また、この作品は自殺の多い青木ヶ原樹海での取材で本物の遺体を探すという、なかなか不謹慎なテーマで、実際の取材で遺体を見つけてしまったが、「これで商売するのはコンプライアンス的にまずかった」ようで、でもボツにするのは惜しいので苦肉の策で再現ドラマにした…という理由もあるようですね。

流石に本物の遺体映像は、事件や事故等のドキュメンタリー以外では、現在でもタブーでしょう。でも、ここでネタバレしてしまいますが、今作品、再現ドラマの後にこのタブーに挑戦しています。流石に映像加工されていますが、DVD化されなかった理由はその辺りになるのかなと思っています。

このほん呪レビューもDVD化されたタイトルは全コンプしていたのですが、この作品だけは未視聴でした。なので全コンプは夢のまた夢、いつになることやら、と思っていたのですが、とある通販サイトでたまたまレンタル落ちの中古の在庫があったので、購入して視聴することができました。

ほん呪樹海スペシャルVHSパッケージ

ここにレビューをしたいと思います。

因みに私が購入したサイトは以下のサイトです。今現在(2020年10月)「呪海スペシャル」の在庫はまだありました。今なら送料無料のキャンペーン中です。

DVD・VHS・コミック通販のばいうる
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因みに、この作品の監督、作品のエンドロールでは「竹島頓首」氏となっていますが(なんて読むのだ?)、本当は「宮下昇」という方で、最近では映画、「クジラの島の忘れもの」や11月公開の「さくら」のプロデューサーとして活躍しているようです。エンドロールでは別名義となっているのですが、何故、「竹島頓首」=「宮下昇」ということが周知であるのかは、ちょっとわかりません。そういえば前述の書籍でも「監督の宮下氏」と記述されてましたし、上記のサイトでも監督:宮下昇となっています。

10月4日追記

せっかくなので、11月公開の「さくら」のリンクを追加しておきました。ワンちゃんが可愛い。

どうでもいい事ですが「クジラの島の忘れもの」のオフィシャルサイトと思しきドメイン(http://kujiranoshima.com/)が、「アニメヴィブラント」というアニメ関連のポータルサイトになってしまっています。なんだ?ドメイン失効しちゃったの?それとも売っちゃった?

プロローグ

「ほんとにあった!呪いのビデオ」製作委員会に送られてきた一通の手紙。そこには、富士の青木ヶ原樹海で撮影されビデオテープの存在が記されていた。そのテープにはこの場所で発見された◯体が写っているという。

元々ホラー好きであった相談者は、自宅にポスティングされた、◯体関連の品々を扱う専門のショップのチラシを見て、この商品の存在を知る。彼女の友人もホラー好きであったため、興味を抱き購入して視聴してしまったのだ。

相談者本人は恐怖を感じ、この映像は見なかったそうだが、友人は映像を見てからというもの、死というものに囚われるような強迫観念を抱き、実際に自殺未遂を起こしてしまったそうである。この女性に取材したスタッフは、この◯体関連のショップの情報を得て、店員に話を聞き、映像を持ち込んだ木下という男性を探し当てた。

木下が勤めていた以前の会社で青木ヶ原樹海で遺体を見つけてカメラに収めるという企画が立ち上がった。彼はその会社でADをしていたそうだが、もう1人の土屋という男性ADと、本番撮影の前のロケハンに向かうことになる。木下らはそこで2体の心中遺体を発見してしまう。だがこれを見た土屋は、それ以来震え上がってしまって戦線を離脱。やむなく木下と他3人で本番撮影に向かう。その際に様々な心霊体験をしてしまい、企画はお蔵入りとなってしまったようである。

この、木下を含めた4人の撮影クルーが実際に体験した恐怖が、以後再現ドラマとして展開される。

再現ドラマ

打ち合わせ

「ほんとにあった!呪いのビデオ」製作委員会に酷似した事務所で、次の企画の打ち合わせを行っている撮影クルー。ディレクターの林、照明やカメラを担当するADの木下、レポーター役の女性青木、霊媒師の女性石神の4人である。

ディレクターの林は霊現象などを馬鹿にして強がっている様子が見受けられ、クルーの上司的立場らしく、少々高圧的である。一方、ロケハンで遺体を発見してしまったADの木下は、何かに怯えている様子で、どことなくおどおどした様子。因みに一緒にロケハンに参加したAD土屋は、遺体を見たショックからか塞ぎ込んでしまい、戦線から離脱してしまったようである。一方レポーター役の青木は、終始明るく軽いノリ、霊媒師の石神は「霊を舐めない方が良い」と一同に警告し、深刻な態度で臨む。

心霊スポットの取材

撮影クルーはまず樹海の周辺の心霊スポットを取材して回ることに。長崎トンネル、旧文化洞トンネル、某ホテル廃墟、西湖湖畔等を巡るが、カメラが動かなくなったり、人の顔が映ったり、血だらけの手が出てきたり、とうとう石神に「取材は中止して引き上げたほうが良い」と言わしめる程の、様々な心霊現象に出くわす。

樹海近くの民宿を拠点に取材を行っていくクルー達だが、自殺者が新宿から高速バスでやってくる事が多いなどの話を、民宿の女将から得る。また、西湖湖畔で石神が見たという男性の幽霊のスケッチから、この男が近所に住んでいる男性であるという情報も得られた。

クルーは早速その男性宅に向かうが、もぬけの殻であった。家に残された写真と石神のスケッチの男性が同一人物らしいということしか得るものはなかった(これだけで1日が終わる)。その夜、民宿内でもポルターガイストなどの心霊現象が発生する。

翌日、周辺への聞き込みを行い、死体は週に何体も見つかっていることが判明。警察へ木下が見つけた死体について問い合わせると、全く別の男性からも問い合わせがあったことがわかった。この男性が、怖気付いて脱落した土屋ではないかと直感した林は、彼に直接電話をする。だが林の激しい口調に対し、土屋はもごもごと何を言っているのかわからない。石神は土屋が霊に取り憑かれているのではないかと感じ、受話器を奪って除霊のためにすぐここへ来るように伝える。石神から受話器を奪い返した林は、「すぐに来い」「必ずバスで来い」「自殺者らしい人物がいたら絶対撮影しろ」などと無茶振りをして電話を切った。

自殺志願者を追って

バス停で土屋を待つ一行だが、夜になっても彼は現れない。だが、バスを降りた女性が樹海へ向かうのを目撃。自殺志願者であると考えた林はこの女性を追跡することにした。

樹海の遊歩道を歩いていくと漆黒の闇で、一行は早々にこの女性を見失ってしまった。石神は何かを感じ取ったようで、「やはり引き返したほうが良い」と踵を返してしまう。当然イケイケなノリの林が許すはずもなく、彼女は制止されてしまう。そのような中、石神が感じ取った方向を探った青木が何かを見つけ、悲鳴を上げてへたり込んでしまう(彼女の頭にはなにか気持ち悪い液体が付着していた)。彼女が見たものを他の3人も見たようで、全員驚いたような表情を浮かべるが、何を見たのかは作品内では示されない(遺体を見つけたのならここで目的達成だよね)。その後、なぜか場面が変わり、遊歩道に設置されたトイレに3人が近づいていく(青木ほったらかしw)。トイレの壁には血の手形が付着していた。

樹海侵入

翌日、昨夜青木が何かを見つけ卒倒してしまった場所の調査に向かう事になるが、青木は何かを見たショックで呆けてしまい、旅館で寝込んでしまったため、止む無くレポーター役を石神が勤めることになる。

昼間ということもあり、躊躇なく遊歩道から外れて樹海内に侵入する3人。しばらく進んだところで、ハサミやロープの残骸が見つかった。そして石神が指差す地面に、たくさんの蛆虫がたかっている箇所を発見する。その時、後ろにいた木下の頭に何か赤黒いネバネバしたものがべちゃっと降りかかる。上を見上げて悲鳴をあげる木下。林と石神もそれを認め、愕然とする。とうとう彼らは目的を達成したのだ(直接的な表現はありません)。

すると、クルー達が帰る際に目印にしていたであろう、ピンクのビニール紐がなぜかひとりでに外れて、風で飛ばされてしまう。彼らはこれに気が付いていない。そんな折、旅館で寝込んでいた青木も心霊現象が襲われ恐怖に震えていた。

襲われるクルー

目印を失って遊歩道に帰れなくなってしまった一行は、やむなく野宿することになってしまったようだ。だが一夜明けるとディレクターの林が姿を消している。10数歩歩いたところに、林のシャツが落ちており、さらにその数歩先にビデオカメラが落ちていた。そのカメラには何者かに追いかけられ、恐怖に慄いた林が必死に逃げる光景が収められていた。

次のシーンではもう夜になっていて、石神はバス停の女の幽霊を見たと、木下にいまさらながらに語る。夜が明けて未だ逃げ回っている林のシーンになり、追い詰められて悲鳴を上げているシーンですぐに夜に(笑)。何者かに怯えている石神と木下だが、石神は穴掘ったり木をむしったりして錯乱状態、木下は膝を抱えてプルプル震えていた。

翌朝目覚めた木下は石神がいないことに気がつく。彼女の持ち物らしい経典や数珠が散乱している。場面が変わって旅館で寝込む青木。彼女の髪はごっそり抜け落ちていた。そして壁から現れる無数の手に彼女は引き込まれてしまったようだ。

そして夜がふける。あてもなく彷徨う木下は倒れ込んでいる林を発見。プロ根性でカメラを取り出し、撮影しながら林を起こそうとする。だが、そのカメラにはドクロのような死体映像がフラッシュバックされ、カメラを取り落としてしまう。周りを見渡すと林は全方位幽霊に囲まれていることに気がつく。あまりの恐怖に気絶してしまう林。だが、目を覚ました林の足を何者かが引きずり、画面から彼の姿は消えてしまう。

その後、ディレクターの林は失踪。リポーターの青木は原因不明の病に倒れ入院中。霊媒師の石神には連絡がついたが、関わりたくないと取材拒否。そして木下はこの作品の完成後に姿を消してしまったというナレーションとテロップ。

「事実、呪いのビデオは実在する」というナレーションでスタッフロールとなる。

本物の映像

スタッフロールの後、以下の警告文とともにインタビューを受けた木下氏が撮影した、見ると死に誘われる本物の遺体映像が紹介される。

警告

問題の死体映像を流す前に改めて一つの重要な事実を伝えておかなければならない。
この映像を見て、自殺もしくは失踪した人間が本当にいるという事実を。
この事実を踏まえた上で、見るかどうかは、あなた自身で決めてほしい。
※改行位置変更済み

頭部が白骨化した遺体。着衣を含む胴体部分はボカシ処理が施されており判別としない。そして十数秒のその映像の間、女性のような顔が、そこかしこに現れては消えてしまう。

感想

そもそも企画の目的、「富士の樹海で遺体を探す」というものは、ロケハンの段階で既に達成されてしまっているんじゃないの?という疑問が最初に沸きます。ロケハンで見つけたのにもう一回探そうとしているの?どゆこと?って感じです。

まあ青木ヶ原樹海というところは本当に自殺者が多く、探検に行くと結構な確率で遺体を見つけてしまうらしいのですが。以前、「樹海のおとしもの」というサイトがあって、そこには「遺体見つけすぎて、警察から嫌がられた」みたいなことが書いてあったのを見かけた気がします。本物の遺体写真が掲載されていたのですが、現在はリンク切れです。

また、廃墟探検家の栗原亭氏の著作、「樹海の歩き方」という本でも遺体の写真を見たことがあり、樹海についてなかなか興味深く読んだ気がします。巻末が袋とじになっており、これを開封すると遺体のカラー写真が見れます。kindle版がどのようになっているかはわかりませんが、書籍版も中古なら、袋とじが開封されている可能性が高いので、取り寄せてみる方は注意してください。

Amazonリンク 樹海の歩き方 栗原亨(左がkindle版、右が中古です)

演出も色々とツッコミどころはあります。まず時間経過が曖昧で、夜になったり昼になったりと、とても忙しく感じます。特に樹海の奥に入ってからはそれが慌ただしく、昼夜繰り返しても状況が変わらないので、おまえら1日中何やってたんだと言いたくなりますね。

その他の演出の最大のミスというか、端折りすぎたのは、目印にしていた(と思われる)ビニール紐が解けてしまうシーンですね。別に紐を目印にするシーンとかが無いし、その紐が無くなって慌てているといった描写も無いので、このシーンの意味は、ほぼ視聴者に伝わらないでしょう。僕は前述の著作(樹海の歩き方)を読んでいたので、こういう目印をしないと簡単に迷ってしまう、という事を知っていたから理解できたのだと思います。

なので、解けた紐の意味がわからなかった視聴者は林が失踪した段階で、なんで宿に帰って警察呼ぶなり、救助を呼ぶなりしないのだろうと疑問を感じると思います。

再現ドラマ内の怪現象はかなり古い作品であることを鑑みても、お寒いくらいとてもチープで、怖いという感情を抱くのはちょと無理ですね。木下が肉片を被ってしまうシーンも、とてもそれには見えず、ただキモいだけで現実味に欠けます。

ですが、ドラマ部分はさておき、最後の遺体のシーンはそれなりに怖いものでした。何と言っても本当のご遺体かもしれないと感じさせるものがあります。てか、とても本物っぽい。さすがにこれがフェイクかどうか、判定する手段が私にはありません(ほとんどボカシ入っているし)。なので、このご遺体映像に現れた、女性の顔のようものが浮かび上がる現象までも本物の感じがしてかなり怖いですね。

ただ、中古を手に入れてまでこのタイトルを視聴する価値があるかといえば、ちょっと勧めづらいというのが正直な感想です。私の場合はレビューという目的があったのと、思ったよりリーズナブルな価格(送料別で¥1,000以内)だったからなので。

とは言いながらも最後の映像はちょっと何回も見る気にはなれませんねえ。

とにかく本当の意味で、ほん呪シリーズのレビュー全コンプが達成できました。今後も「ほん呪」の新作はレビューするとして、他の心霊コンテンツにも手を伸ばして行けたらと思います。

さて何にするかな。

P.S.
とりあえず、今のところ自殺はしたくはないです(笑)。

コメント

  1. みっつ より:

    どのほん呪レビュアーでもレギュラー版以外の派生作は未視聴でも構わないと思っている感じがあるので、ほん呪ブランド作品の全てをここまで追いかけてレビューしているサイトは他にないかもしれませんね。
    とにかくお疲れ様でした。m(_ _)m

    あとは、、強いて挙げるならDVD未収録でファミリー劇場では放映されたという83巻の『メリーゴーランド』ですかね(今83巻のコメント欄見たら詳しい情報がいっぱいですねw)。

  2. itton より:

    >未視聴でも構わないと思っている感じ

    私もそう思っていたのですが、「TUTAYA DISCUS」が派生シリーズまで扱っていたおかげで、ほぼ全部視聴することが叶いました。それであと1本、となれば見てみようという気になるものです。たまたま中古があって良かったです。

    >とにかくお疲れ様でした。m(_ _)m

    ありがとうございます!!

    >『メリーゴーランド』

    そうです、気になっています。ファミ劇の放送スケジュールをチェックしたいと思います。

    • itton より:

      今ファミ劇の番組表チェックしたら、「ほんとにあった!呪いのビデオ83」は金曜日(10/2)に放送済みでした。

      ガーン!

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