Not Found17 ~ネットから削除された禁断動画~ (ネタバレあり)

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はじめに

「Not Found 17 ~ネットから削除された禁断動画~」のレビューです。このシリーズをレビューするのは久しぶりです。あいだに「外伝」を挟んでいるので、16がどんな内容だったか忘れてしまっていました。「小さいおじさん」の巻でしたね(笑)。

ちょっと古い作品なので今更なのですが、一応それぞれネタバレ注意でございます。

狂う音(怖くない)

概要

「この電話番号にかけたら呪われる」リスト片手に「かけてみた」動画を撮影している若者。「トイレの花子さん」「メリーさん」「サリーちゃん」と噂の電話番号にかけてみるが、ことごとく「この番号は使われていません」で繋がらず、企画倒れのグダグダ状態。「次、繋がらなかったら飯にでも行くか」と投げやりになってしまう配信者だが、もう一人のメンバーは「次は本当にやばいらしいからやめておこう」と番号をスマホに入力することをためらう。

それは「世界ぬし様」の番号で、「この番号にかけると世界の真理を知ることができるが、その代わり発狂する」と言う噂である。ネタ的においしい、と配信者はもう一人が止めるのを聞かずこの番号に発信してしまう。これまでの番号と異なり、呼び出し音が鳴り、誰かが電話に出たようだ。スマホからは女のような声で、呪文のような声が漏れ聞こえる。だが電話を掛けた当人は繋がらなかったと言い張り、もう一人が「今電話口から声が聞こえたやん」と押し問答になる。

程なくして、電話を掛けた配信者は急に黙ってしまい、首を左右に揺らし始める。それはだんだん激しくなり、彼はついに倒れ込んでしまった。倒れ込んでも尚、左右に首を揺らし続ける配信者だが、そこで映像は終わってしまう。

その後のこの2人を見た者はいないという。

感想

「その後のこの2人を見た者はいないという」ってこの2人の映像を投稿したもう一人の人物がいたってことですかね。そこは言及しておけよ(笑)。

ネットを検索するとこの手の番号はいろいろ出てきますが、通話品質確認用だったり接続試験番号とかだったり、花子さんにいたってはただのリカちゃんダイヤルサービスだったりします。

また、このエピソードと全く同じことをしているYouTube動画を上げているチャンネルもありましたが、ここまでグダグダにならずにちゃんと繋がっていましたよ。最後に「絶滅した巨大生物の鳴き声」と称する番号にかけて「野尻湖ナウマンゾウの声テレフォンサービス」にかかっていたのには笑いましたけど。

さてエピソードについてですが、前述のグダグダ感からいきなり電話を掛けた人物が黙り込み、左右に揺れるさまはそこそこ不気味だったかと思います。ただそれ以上の心霊的現象もないので、「それだけかい」と言った感じが否めないですね。

うずくまる妊婦(怖くない)

概要

友人の結婚式用のビデオメッセージを河原で撮影する若いカップル。するとブツブツと呟きながら歩いている妊婦と思しき女性が彼らの前を通り過ぎた。

気を取り直して撮影に挑むが、2人同時に写るには三脚がないとうまくいかない。彼氏さんが車に三脚を取りに行っている間、彼女さんは一人取り残されてしまった。すると、遠くであの妊婦がうずくまって苦しそうにしているではないか。心配になり駆けつける彼女さんだが、この妊婦が刃物を持って襲い掛かってきた。

感想

久々のクライムエピソードです。頭のおかしい人に襲われる、しかもそれが妊婦とか唐突過ぎて現実感に欠けますね。刃物で襲われているにもかかわらず撮影者が最後までカメラを離さずいい感じのアングルだったのもそれに拍車をかけます。

ここは葛飾区四つ木近辺の河原ですね。

見られているのは…(怖くない)

概要

とある中年男性が自分をストーキングされている動画を送り付けられてきて困っている、という相談を受ける。投稿者は自分が陰キャであり、女性と接点が無いことから、愛憎関係のもつれとかいう理由での心当たりはないと自虐する。

スタッフは提供された映像を精査して、撮影者の女性の姿が写っていることを発見。それを投稿者に見せると、さっき女性に縁がないとか言っていたのに、なんとこの女性に心当たりがあるというではないか。

実は投稿者は陰キャをこじらせ、夜の公園でカップルの女性を盗撮するという行為に及んでいた。その際に、ゴミ箱をあさる変な女を偶然撮影してしまい、盗撮を見つかって追いかけられるという出来事があった。この経験から彼はこの行為をやめることになったのだが、それ以来この女につきまとわれて盗撮されているらしい。

自業自得と言うか、どっちもどっちであった。

終わり。

感想

このストーキングしている女性ですが、投稿者に迫ってきたかと思うと一瞬消えて、急に右から姿を現すとか、ちょっと人間離れしています。また、投稿者が引っ越したにもかかわらず、また付きまとっているところ、ひょっとしてこの世の者ではないのか…。

と思わせようとする演出が、いまいちうまくいっていないように感じます。

ぼやける動画 前編(ほんの少し怖い)

概要

投稿者、須崎さん宅での出来事。夫である須崎さんの誕生日に妻が手作りのケーキをふるまうとき、急にビデオカメラのピントがずれて映像がぼやけてしまう。かと思っていると、部屋の灯りが明滅し始めて真っ暗になってしまった。

再び部屋の灯りがついた時、妻の悲鳴が響き渡る。カメラが向き直るとケーキの半分がぐちゃぐちゃになっていて、そこには切り分けるためのナイフが垂直に突き刺さっていた。この直後、須崎さんの妻は体調を崩し入院してしまう。

実に不気味な現象だが、須崎さんには心当たりのある心霊的なものは何もなく、マンションや周りにもこれと言ったいわく話もなかった。

須崎さん宅のリビングに監視カメラを設置し様子を見ることにしたが、一度だけ同様の現象(ピントずれ照明明滅)が発生した。スタッフは専門家にビデオカメラと映像を確認してもらうことにする。

感想

実際に我が家でこんなことが起こったらめちゃめちゃ怖いでしょうけど、作品としてはこれだけでは何とも厳しいですね。

続・小さいおじさん(笑)

概要

投稿者の小久保さんが、自分の部屋の中で「小さいおじさん」を見たというネタに杉本が食いついて取材を行った前巻(NotFound16)のエピソード「小さいおじさん」。その映像を記録したという小久保さんだったが、残念ながらすでに消去してしまったという事だった。そこで彼女のパソコンを預かり、データの復旧を試みることになった。

その進捗具合を尋ねる古賀の発言に端を発する杉本との爆笑茶番劇の後、柿崎によって復旧されたデータを確認するのだが、そこにはそのような映像はなく、単におじさんの写真がたくさん出てくるだけであった。

ひょっとして彼女はただのオジサン好きなのでは、さらにそのオジサン好きが高じて幻覚でも見たのでは話になり、古賀は一計を案じるのだが…。

感想

古賀氏の友人であるオジサン俳優「クレイジー金子」さん(笑)を招聘して、杉本と小久保さんが話をしているお店に来店させ、いかにもおじさんっぽい仕草をしてもらって小久保さんの反応を見る、と言うものでした。

案の定、小久保さんは金子さんをガン見して食いつきまくり、そこへ古賀氏が現れてネタばらしすると、小久保さんがあっさり「オジサン好き」を白状するという展開。

これ、心霊ドキュメンタリーですよね(笑)。

「おじさんとは何か」で、はっきりものを言い過ぎる杉本と古賀との序盤の茶番劇が、このエピソードの最大の見所です(笑)。

あのヒトのカレシ(少し怖い)

概要

夜暗い山道を車で走っていたら、黒いワンピースの女性が立っていた。ただならぬ雰囲気に息を呑み、車はその女性をスルー。「今のはいったい何だ」「こんな山道に女が一人って」「後ろから追いかけてくるかもしれないからお前撮っとけ」「真っ暗で何も見えないよ」。

そんな会話の直後カメラが前方に向き直ると、眩い光が差し込み、思わず車を停めてしまう。その光は怪しい風体の男が持つ懐中電灯であった。しつこく窓をノックされるので、やむなく窓を下すと、レインコートを被った男が顔を出す。「この辺りで女性を見かけませんでしたか?」。丁寧ながらも薄笑いを浮かべ実に不気味である。何かを感じた同乗者は「見かけなかった」と噓をついた。

「おかしいなあ」「この辺りで目撃されているんですが」やはり否定する同乗者。男は丁寧にお礼を言って去るが、やはり終始不気味な笑顔を浮かべ、異様な雰囲気を醸し出している。あわてて車を出す投稿者達であった。

後日この辺りの連続殺人事件が発覚する。犯人の顔は映像の男にそっくりであった。

感想

なんか似たようなエピソード、他のシリーズでありませんでしたっけ?

とは言えなかなか不気味なシチュエーションですね。ガチだったらめちゃめちゃ怖い。人間、というか犯罪の怖さ、もしかして女は既にこの世のものではないのか?とかいろいろ想像が膨らんでしまいます。

映像的な怖さよりも、男の物言いの丁寧さでより一層怖さが引き立ちますね。

両方とも人間だった場合、投稿者達はこの女性を見殺しにしてしまった可能性もあり、後味の悪さも加味されてなんとも味わい深いエピソードになっています。

最恐心霊スポット突撃シリーズ -第7弾-(杉本だけ…)

概要

2014年10月4日配信のニコ生のダイジェスト。心霊スポット突撃シリーズ第7弾は長命寺の「姿見ノ井戸」を訪れる。この井戸を覗いて水面に自分の姿が写ると長生きする、という言い伝えがあるが、写らないと3年以内に死ぬと言う噂も。

杉本が覗いたが自分の姿は写らなかった(暗くて見えなかった)。他のスタッフは要領を心得ており(自分の顔にもライトを当てる)ちゃんと写った。

時間切れで生放送は終わる。

感想

この「姿見ノ井戸」の井戸、「ほんとにあった!呪いのビデオSP5:井戸」を思い出しますが、最近同じ場所であることを最近知りました(Wikipediaに載ってた)。有名な心霊スポットになってしまってますよね。

3人くらいでぞろぞろ行くので特に怖いという感じはないのですが、あちこちから変な音がするらしく、それに対する反応が自然でライブ感が漂いますね。学生時代の肝試しを思い出します。なんだか楽しそう(笑)。

でもまあ、あんな暗い中じゃ顔なんか写るわけないよ。古賀氏は自分の顔にもライトを当てて要領を心得てました(笑)。

杉本の顔は写らなかったけど時間なので終わりま~す、と言うのに笑った。

あれ?心霊ドキュメンタリーですよね?

ぼやける動画 後編(ほんの少し怖い)

概要

専門家はビデオカメラに異常はないとの答え。

ちょっと怖いのか、面倒くさくなったのか、須崎さんはこれ以上の監視を渋り始める。須崎さんは友人の家に泊まり込むことになり、結局杉本が単身この部屋に乗り込んで監視する羽目になってしまった。

深夜になるとさっそくカメラのピントがズレ初め部屋が明滅する。隣の部屋から何かの気配を感じた杉本が様子を見に行くが、暗くてよくわからない。リビングに向き直ると床に血のような液体がこぼれており、なにか足跡のような跡もできていた。動揺した杉本が先程の部屋に人影のようなものを目撃してしまった。

映像を加工して見やすくすると、確かに人影のようなものが確認できる。心霊研究科にアドバイスを求めると「霊道じゃね?」という答えであった。

須崎さんは引っ越した。

感想

結局何もわからず、心霊研究科のアドバイスも投げやりで何も解決していません。写り込んだ霊もボヤっとしてインパクト皆無。

ただ杉本のほんとに怖がっているような反応がリアルで、臨場感はありました。

感想まとめ

全体的にエピソードが浅く、投げやりな印象を受けました。このシリーズ、リリースの間隔が短い気がします。微妙なエピソードでもガンガン詰め込んで巻数を稼いでいるような感じがしてきました。

杉本と古賀氏の茶番劇は面白いんですけどね…

という、前巻と一言一句変わらない感想になってしまいました。このシリーズ、あと33巻もあるのかと思うとちょっとうんざり。それでもなんだかんだで観てしまうのでしょうけど…。

それでは。

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