帰ってきた!監死カメラ1(ネタバレあり)

eye_catch_rekanshi_1 レビュー

はじめに

「帰ってきた!監死カメラ1」のレビューです。「ほんとうに映った!監死カメラ」が最終回を迎えた2年後、華麗に復活します。制作会社やスタッフにおおむね変更はありませんが、販売元(配給元?)が「AMGエンターテインメント」から「アメイジングD.C.」に変更されています。冒頭のアイキャッチが異なるので「あれ?」と思いました。なお、本作はDVDにエピソードごとのチャプターメニューがありません。レビューしにくいな(レンタルだけかもしれませんが)。

承認欲求1 不適切動画(怖くない)

概要

ある飲食店の監視カメラ。なぜか一人の男性がすっ裸で四つん這いになり、もう一人の男性が彼の肛門でビール瓶(多分コロナビール)の蓋(王冠?)を開けようとしている。いじめではなく本人もノリノリ。SNSでバズらせようとでもしたのか女性がスマートフォンを向けている。開店前の戯れのつもりなのであろうが、3人のテンションは異様に高い。

ビール瓶のふたを開けることに成功した瞬間、この男性の肛門を見つめる謎の顔がカメラに捉えられた。

当然ながらその後、彼らは解雇された。

感想

薄い!
確かにケツを見つめる顔がありますがとても薄いです。

それよりも肛門で開栓したことが驚きだよ!

K-FILE(ちょっとだけ怖い?)

概要

このエピソードの前に前作「ほんとうに映った!監死カメラ」の紹介があります。「せっかく帰ってきたので、霊的な現象に加え、UFOや怪談もやる」と宣言されます。

菅野君新シリーズ。今回は菅野君が投稿された「フライング・ヒューマノイド」の写った1枚の写真をもとに、この「フライング・ヒューマノイド」を撮影しようと、とあるダム湖周辺を探索する。だが、写真以外の手掛かりがなく、投稿者から情報を聞こうと思っても携帯の電波は届かず、なすすべがない。

すると菅野君が見上げる先にいい感じに熟成された廃墟が存在した。よせばいいのにその廃墟に侵入する菅野君。すると何者かの影が奥に動いた。「宇宙人か?」と色めき立つ彼だが、それはただの若者で、これから心霊物を投稿しようとしているYoutuber、「レイキン」さんであった。

廃墟探索の後輩を得たような気分の菅野君は勝手にインタビューコーナーを作ったり、必殺技「横パーン」を伝授したりと少々はしゃぎ気味(大丈夫か?迷惑になってないか?)。だが、「監視カメラ」シリーズを知らない彼は当然菅野君のことは知らず、ちょっとがっかり(笑)。いつのまにか夜になってしまったので改めて廃墟を探索することに。すると、建物の奥からラップ音のような物音がするようになった。菅野君はレイキン氏に二手に分かれて探索することを提案。戸惑いながらもそれに応じる彼は1階を、菅野君は2階を探索する。

すると、しばらくして1階からレイキン氏の叫び声が聞こえる。慌てて駆けつける菅野君だが、すでにビデオカメラとヘッドランプを残し、レイキン氏は姿を消していた。そしてその残されたビデオカメラには、レイキン氏撮影した動画が残されていた。1階の探索でレイキン氏が、早速菅野君直伝の「横パーン」を行った先に、不気味な女性の幽霊の姿が確認できる。そこで映像は唐突に終わっていた。また、菅野君に「横パーン」伝授の際の映像に、部屋を這い回る黒い影の姿が記録されていた。レイキン氏は今も行方不明である。

感想

「これからは宇宙人!」と頑張る菅野君ですが、やっぱり幽霊を呼び寄せてしまうようですね。とは言っても彼のカメラには写らなかったのですが。

いつもながら、めちゃめちゃ「嘘くせぇ」と思ってみているのですが、今回は趣向が変わって楽しめました。レイキン氏の「ほん呪は知っているけど、監視カメラは知らない」というセリフに少し笑ってしまいました。それにしても、毎度のことながらナレーションの菅野君に対するディスりが酷すぎます(笑)。

レイキン氏が撮影した幽霊ですが、不気味と言えば不気味なのですが、なんかマネキンに見えてしまいます。

承認欲求2 ティッ〇トッ〇(怖くない)

概要

「TikTok」に投稿された女性2人組のダンスの映像。2人の間に女性の顔が一瞬映り込む。

感想

ナレーションが「承認欲求を垂れ流しながら」とか「見られたいと願うその思いが、霊魂を呼び寄せたのかもしれない」などと、やたら煽っていますが、この子らのダンスは、普通に上手いと思います。承認してもらう価値はそこそこあると思いますけどね。

KATORの怖い話(熱演)

概要

魔術堂のKATOR氏の新コーナー。一般投稿された心霊体験をドラマ化し、彼による分析解説をするというものである。

今回の話はオフィスに1人残され、残業した際の心霊体験。普段のオフィスにはそこに働く人々のオーラが漂い、閑散としたその部屋には残存気配が漂っているそうである。

超ざっくりあらすじ

女性派遣社員金山さんは1人残業していた。自分以外誰もいない筈なのに、向かいの席に顔色の悪い男性社員がパソコンのキーボードをたたいている。彼女は霊感はないが、何故かその男性が生きている人間ではないと直感する。息をのんでいると、そこに終電を逃した上司の夏川が立ち寄る。

金山さんは先程目撃した幽霊の件を彼に打ち明ける。夏川は昔の派遣社員に心当たりがあり、その霊の目撃談もあったことを彼女に説明。その男性はこのオフィスで過労により亡くなってしまったと、夏川が語るが、本当の彼の死の原因はこの夏川のパワハラにあったのだ。そしてこの幽霊の夏川に対する復讐が始まる……。

KATOR氏によると、「人は死んだら神の一部になるので、生前の恨みを天罰として晴らすことができると思う」と解説する。「死んでもやれることがある」というテロップがでかでかと表示され、エピソードは終わる。

感想

話はありきたりで怖くはありません。ですが金田と鳥居氏の熱演が見ものです。鳥居氏が演じる幽霊が復讐を遂げると同時に、キンタ演じる金山さんの仕事を代わりに片づけておいてくれた、というのに笑いました。いいやつだな。

ただ、鳥居氏のメイクが酷すぎる。「タヌキかよ」と思いました。

不正ログイン(ちょっとだけ怖い)

概要

始まりは以前「ほんとうに映った!監死カメラ6」でも登場した、「心霊コーディネーター」青木の持ち込んだ1枚の心霊写真であった。

卒業を迎えたと思われる制服姿の女性3人の記念写真であるが、彼女らの間に幽霊のような女性と思しき顔が紛れ込んでいる。青木によるとこの写真はとあるSNS(インスタ)に投稿されたものである。だがこのアカウントを持つ女子中学生はこのような投稿をした覚えがないと言うばかりではなく、そもそも自分の撮影した写真でもないし、ここに写る女性たちにも全く心当たりがないというのだ。

SNSで青木と繋がる中学生の少女への取材で、この写真の他にも万引きした様子を隠し撮りしたような映像も、不正に投稿されていたことが判明する。青木は写真の制服からこの少女らの学校を特定するが、不審者扱いされて取材はままならない。そこで不正アクセスのログを解析し、ある個人Webページにたどり着いた。

2003年に開設され、辛辣な悪口が書き綴られた寄せ書きがTOP画像のそのページは、「闇の卒業アルバム」というタイトルであった。日記には酷いいじめを受けた経験が赤裸々に記されており、主犯格にそそのかされて、万引きや援助交際にまで手を出して妊娠してしまい、絶望から自殺を決意する遺書で終わっていた。この日記にはいじめ加担者の実名が記されていたが、その主犯格の人物の苗字と、相談者の女子中学生のものが一致することに青木が気が付く。相談者の母親に虐められていた人物が、このページの主であり、不正投稿の犯人ではないかとの青木は予想する(じゃあ主はまだ生きているってこと?)。

この時、ディレクターの小池はページのリンクが「日記」から「画像」に代わっていることに気が付く。よく見ると最終更新日が15年前から、今現在(取材時)の年月に更新されている。不審に思って青木がこのリンクをクリックすると、なんとパソコンを見つめる青木と、小池ディレクターが写っている写真が表示されるではないか。そしてその背後には髪の長い不気味な女の影がうっすらと映りこんでいる。画像は勝手に更新され、慌てふためく彼らをよそに、その影はだんだんこちら(パソコン側)に近づいてくる。この顔は、あの心霊写真の顔と似ている。びびった小池は部屋のブレーカーを落とし、全電源を切って危機を回避するのであった。

これは手に負えないと感じたスタッフが例によってKATOR氏に相談すると、最近のデジタル、ネット環境にも詳しい デジタル霊媒師「高徳院紫龍」氏を紹介してくれた。

高徳院氏がパソコンに前で霊視すると、この騒動の犯人は、女子高生ではなく、自殺した少女のお腹に宿っていた水子の霊であることが分かった。高徳院氏はカバンからおもむろに、振ると音が鳴る「マジカルステッキ」的な女児用玩具を取り出し、そのステッキを振ってぴろぴろ音を鳴らし、同時に祝詞を上げながら「ノートンセキュリティ」をMacにインストールすることで除霊を行った。霊が水子の女の子なので、マジカルステッキで遊んであげたとは高徳院氏の弁。尚、相談祈祷料は特別価格30万円である。

「インターネットを通じて人と人とがつながる現代、人の思念怨念もまたそれを介して広がっていくのかもしれない。そしていじめは良くない」と取って付けたようなナレーションでエピソードは終わる。

感想

めちゃめちゃ神妙な面持ちで「マジカルステッキ」を振り、「ぴろろん…ぴろぴろりんりん…」と音を鳴らす高徳院氏の儀式は、酒が入っていたら爆笑もの。挙句の果てにMacにインストールしたのが「ノートンセキュリティ」という、いたって普通のソフトなのが拍車をかけます(しかも1回インストールに失敗しているw)。

高徳院氏のあげた祝詞の中に「ピーター・ノートン」なるセリフが入っていたのも笑いました。そうです、昔の「ノートン・ユーティリティー」のパッケージに腕組みした眼鏡のおじさんが印刷されていましたが、彼こそが、このソフトの元開発者「ピーター・ノートン」先生です。

世界中のPCをウイルスから守った「ノートン先生」は何者だったのか?
「ノートンセキュリティ」はシマンテックがリリースするセキュリティスイートで、特に「ノートン アンチウイルス」は30年もの歴史を誇る老舗のアンチウイルスソフトとして知られています。ノートンシリーズのパッケージには、かつてメガネをかけたドクター...

15年前のWebページが勝手に更新されて今の日付になっている。さらに今見ている自分らの写真が表示されるシーンは、緊迫感があってよかったと思います。

感想まとめ

2年間の沈黙を破り華麗に復活した「監視カメラ」シリーズ、もう正直この路線はやりつくした感があると思うので、新シリーズにどのような変化があるのか、若干楽しみだったのですが、あんまり変わりませんでした(笑)。変わった点と言えば、再現ドラマと新ディレクターの小池氏の登場くらいですかね。ぶっちゃけ飽きてきました。

でも「不正ログイン」は少し面白かったです。

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