帰ってきた!監死カメラ2(ネタバレあり)

レビュー

はじめに

「帰ってきた!監死カメラ2」のレビューです。ちょっと疲れてきました。

学生会館(少し怖い)

概要

とある学生会館(要は学生寮)のエレベーター前監視カメラ。一人の学生がエレベータを呼ぶ。だが、この学生は乗り込もうとせず、エレベーターから降りる人に道を譲るようなしぐさをする。しかし呼び出されたエレベーターには誰も載っていない。怪訝そうにエレベーター内を覗き込む彼だが、後から来たもう一人の学生が乗り込もうとするのを制止し、彼に何かを説明している。だが、さらに後から来た茶髪の男性が2人にかまわずさっさとエレベーターに乗り込み、階下に降りてしまった。残された2人は何かを感じたのか、結局階段で降りて行ったところで映像は終わる。

映像の冒頭を詳しく見ると、上がってきたエレベーター内に確かに男性が乗っているのが確認できる。だが、扉が開くとその姿は忽然と消えていた。実はこの映像の10か月ほど前に恋愛のもつれによる集団リンチ事件があった。幸い死者は出なかったが、主犯格の男性は保釈後、行方不明になっている。この男性が、映像に写る男性と似ているというのだが。

感想

上がってくるエレベーター乗ってきた幽霊は結構不気味。扉が開くときに、その動きに合わせてちょっと顔が動くのもポイント高いです。さらに映像は無音なのですが、エレベーターに乗るのをためらう最初の男性の仕草がとても自然で、後から来た男性になにやら説明している声が聞こえてくるような気がします。

「今あいつが乗ってきたんだ。ホントだって。でも誰も乗ってねえんだよ。やばくね?」

小粒ながら、つかみはOKといった感じです。

K-FILE2(茶番)

概要

菅野君の宇宙人特集の第2弾。今回は「エイリアン・アブダクション(宇宙人による誘拐)」により、頭に何かを埋め込まれてしまった、いわゆる「エイリアン・インプラント」にあったという男性、東野さんに会いに行く。

この東野さんは昼間からストロングゼロ缶で飲んだくれている、単なる飲兵衛にしか見えないが、宇宙人にアブダクションされてからというもの、食べ物が喉を通らず、アルコールを常に接種しなければならない体になってしまったというのだ(やっぱ飲兵衛じゃん)。さらに頭に埋め込まれたインプラントにより、競馬、競輪、パチンコ、風俗など、いわゆる「飲む・打つ・買う」をするように、頭に指令が来て、それに逆らえないそうである(単なるダメ男じゃん)。

菅野君は「風俗」という言葉に惹かれたのか、東野さんのそれに付き合うが、競艇は負け続けである。大体、インプラントを埋め込まれたと称して見せられたレントゲン写真もくっしゃくしゃだし、宇宙人のスケッチも幼稚園児並みだし、さすがの菅野君も変な人のガセネタを掴まされたと疑い始める。

だが素寒貧になった東野さんを説得し、頭に浮かび続けているという風景のビジョンの場所に連れて行ってもらうことになる。彼はこの場所の方向はなんとなくわかるものの、何か嫌なことが起こる気がすると訴えていたが、金もなく他にやることもないので、しぶしぶ案内してくれることになった。尚、徒歩で向かう道中でも東野さんはアルコール摂取を欠かさない(笑)。

案内されたどこかの土手みたいなところで、東野さんの様子がおかしくなる。突然心ここにあらずといた感じになり、ふらふらと歩きだしてしまったのだ。荷物を取りに戻った隙に菅野君は彼を見失ってしまうが、事前に描いてもらった小学生のポンチ絵みたいな、へったくそなスケッチを頼りに彼を見つけることができる。だが空を見上げ立ちすくむ東野さんの体は、突然炎に包まれて燃え上がってしまう。驚いた菅野君が踵を返しその場から逃走するが、右前方に不気味な人影を見つけ、驚いた菅野君は恐怖からさらに逃げ惑う。

落ち着いた菅野君が先ほどの場所に戻るが、そこには東野さんが飲んでいた麒麟淡麗(生)500ml缶が落ちているだけで、何の痕跡も残っていなかった。彼が見上げていた空の方向にカメラを向けると、そこには漆黒のリングのようなものが浮かんでおり、水に溶かした墨汁のように消えてしまった。

燃え上がる東野さんから逃げ惑う映像に写った人影は、前回行方不明になった、レイキンさんのカメラに残ったあの人影と同様のように見える。この霊に憑りつかれてしまったと考える菅野君はお祓いに行くと語った。空には何故か自衛隊のヘリが飛び回っていた。

感想

今回、菅野君が金太郎みたいな髪型なのですが、ナレーションで「岸部一徳演じる、沙悟浄に似た髪型」と煽っているのに笑いました。「西遊記」ドラマ版で沙悟浄を演じたのは岸部シローでしょ(笑)。

茶番感満載とは言え、ストーリー的には少し面白かったです。ただ、エフェクトがちょっと雑な印象があります。やっぱり昼間の映像は明るい分、アラが目立ってしまいますね。今回も登場した、ぬいぐるみみたいな顔の人は、ほんのちょっとだけ不気味でした。

試作機(少し怖い)

概要

1981年。まだその技術においては黎明期だった、監視カメラ試作機の映像。開発者の自宅にでも設置していたのであろうか、これと言って特徴もなく、構図もへったくれもない民家の庭先らしき様子で、経年による画質の劣化が激しく、見にくいことこの上ない映像である。

日が落ちて暗くなってしまう夕方には、何が写っているのかよくわからない。当時はまだ赤外線による暗視モードはなかったためで、投稿者は光源を持ち出して設置しようとする姿が確認できる。だがその背後、庭の外からこちらを覗き込む人影が映り込む。コマ送りっぽいこの動画で、その人影が一瞬で敷地内に入り込み、カメラに近づいてくる。その際のモニターのタイムカウントは、時を刻むのをやめ、めちゃくちゃな表示にになっていた。

このカメラが発売されることはなかったそうである。

感想

雰囲気は出ており、なかなか不気味なものなっています。画質の悪さがそれを増幅して、良い効果を出していると思いました。少し気持ち悪い映像です。

KATORの怖い話2(予算不足)

概要

魔術堂のKATOR氏のコーナー第2弾。一般投稿された心霊体験をドラマ化し、KATOR氏による分析解説をするというものである。今回はとある看護師さんの投稿で、病院で起こった恐怖体験であるが、予算の関係で病院のセットをレンタルできなかったので、視聴者の想像力で補っていただきたいという言い訳が、彼の口から説明される。魔術師はビジュアライズと言って、あたかも目の前にあるかの如く心にその情景を…(以下略)。

超ざっくりあらすじ

看護師のB子さんは先輩が巡回に出た後、今は使われていない404号室からナースコールを受ける。404号室に向かうと、よくいたずらされる問題患者の鳥野さんが、その部屋に先輩が入って行くのを見たという。鳥野さんと部屋に入ってみると先輩の靴が落ちている。するとタヌキみたいなメイクの幽霊が登場。鳥野さんは憑りつかれて、あっちの世界に連れていかれてしまった。先輩も行方不明。終わり。

KATOR氏によると404号室の4は「柱」を意味し、柱には挟まれた「0」は異世界への出入り口、その場所がバミューダトライアングルのように異世界への…(以下略)。

感想

ナースコールの制御盤が手書きの書割だったり、部屋番号のプレートもコピー用紙を貼り付けただけだったり、というか401号室から403号室に至ってはドアすらないし、ナースセンター(てかどう見てもマンションの一室)には何故かでっかい熊手が鎮座しているしで、予算が無いにしても限度があるよ。

笑わせようとしているのでしょうか?

鳥居氏のメイクが相変わらずタヌキでした。

カメラを止めるな(予算不足2)

概要

お母さんが亡くなった部屋に設置された監視カメラに、不可解なものが写った。このカメラは投稿者の兄が取り付けたものだが、設置の目的などは何も聞いていない。和室に設置された監視カメラ映像には屋外の木々が生い茂る森のような風景に突然切り替わり、そこに2本足の人間ではない何かが横切っている。兄はこの映像が撮れて以来、失踪してしまった。

今も録画を続けるそのカメラには「カメラを止めるな」と、どこかで聞いたような文言が書かれた紙が貼ってある。兄は引きこもりで、彼のパソコンにはいわゆる「なろう系」「異世界転生もの」の小説がいくつも書き綴られており、その中の「死んだら転生ゲートが開いたなう」という書きかけの小説には正者が死ぬ瞬間に異世界へのゲートが開く的な文言が見受けられた。

カメラから取り出した映像ファイルを調べ、読めなかった破損ファイルを修復すると、異世界のような場所で、男性がモンスターと戦っているような光景が記録されていた。この男性は取材時に見せてもらった兄の写真と似ている気がする。

だがこの映像を見せても、投稿者は頑なに「これは兄ではない」と断言し、まるで厄介払いをするようにスタッフと連絡を絶ってしまった。投稿者の兄は異世界へと旅立ってしまったのであろうか。その後この家は売りに出されたそうだ。つまりカメラは止まってしまった。

尚、取材映像で投稿者の母親と思しき女性の姿が映り込んでいた。

感想

男性がでかい鳥みたいなモンスターと戦うシーンですが、持っている盾が模造紙みたいなぺらっぺらの紙で作られていて、振り回すたびに風でぺろぺろにめくれちゃっているのはどうなんですかね。せめてボール紙とかで作れよ、思いました。あとこの男性、なんかヨレヨレの前掛けみたいなものを纏っているんですけど、これ鎧のつもりなのかな。

いくら何でも失笑もので、前のエピソード(KATORの怖い話2)で、KATOR氏が「ビジュアライズ」「想像力で補え」って言ってましたけど、まさかそれが伏線になっているとは(笑)。

感想まとめ

だんだん見るのが苦痛になってきました。「学生会館」「試作機」はちょっと怖かったのですが、茶番エピソードがあまりにも酷く、残念です。

このシリーズはあと1本なので、ここまで観たのだから、もうちょっと我慢して見てみようかと思います。

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