心霊盂蘭盆4(ネタバレあり)

レビュー

はじめに

「心霊盂蘭盆4」のレビューです。今回からはちょっと構成が変化し、各エピソード同士のつながりがあります。丁度「XXX」みたいな感じです。

霊台巡り(少し怖い)

概要

投稿者は三好清将さん。妻の美沙さんが流産してしまったので、傷心の彼女を元気づける為に、夫婦は彼女の地元に帰省する。有名な厄払い神社巡りを行い、最後に訪れた神社は、妻の記憶にあるものであった。

竹藪の先にある神社は、今や神主もいない寂れた廃神社であったが、かつてはこの神社のお祭りが毎年開催され、美沙さんも幼少期、巫女役として選ばれ、参加した記憶があるという。当時の踊りを記憶からの真似事で清将さんに披露する彼女であったが、疲れて気分が悪くなったのか、しばらくして彼女はその場にしゃがみこんでしまう。

清将さんは彼女を休ませる間にトイレに駆け込むのだが、異形の形相になった美沙さんに押されて、閉じ込められてしまう。安普請の筈のトイレのドアは何故か開かず、携帯も繋がらないため、数時間にわたってなすすべもなかった清将さんであったが、夜になって外から若い男性たちの声がする。

彼は必死に助けを求めて、外との協力でドアを開けることができる。だがそこには若者たちの姿は何処にも見えず、美沙さんと別れた境内に戻っても、彼女の姿はなく、上着だけが残されているだけであった。またそこには奇妙にも身に覚えのない、お供えのお神酒用の壺も残されていた。

すると、若い男性らしき人物が悲鳴を上げながら突然迫ってきて、「あの女に連れていかれる」「助けて」と訴えてきた。遠くには美沙さんらしき女性の姿が見える。だが彼はすぐに姿を消し、美沙さんらしき人影も消えてしまっていた。投稿映像はここで終わってしまう。

美沙さんは、未だに行方不明だそうだ。

感想

取り敢えず最初のエピソードですが、この時点では何が何だかわかりません。

怖いシーンとしては、トイレに突き飛ばした美沙さんの顔が、朽ちたように崩れてしまっているシーンのみです。ただ、この神社に何かありそうだ、とか若い男性が突然現れたり、消えたり、その後ろに美沙さんらしき人影があるなど、人が変わって、何かに取り込まれてしまった妻の不気味さ等、雰囲気のあるエピソードではあります。

禁忌の竹藪不知(ちょい怖)

概要

投稿者は由利誠司さん。映像は由利さんの弟の友人が撮影したものである。若者たちが自主映画のロケハンをしている様子で、この中に投稿者の弟である由利健吾さんがいた。友人の小山さん、撮影担当の掛井さんとともに、私有地である竹林に勝手に入り込むが、竹林を抜けたところには神社がある。

健吾さんは、この辺りが地元らしく、この神社についていろいろ知っている様子。今は神主がいないが、ここでかつて毎年お祭りが催され、自分もそれに巫女役で参加したことがある話であった。そこで健吾さんは、本殿の前にぼーっと立っている不審な女性の姿を発見する。

なんかヤバい女がいるという事で浮足立つ彼らであったが、健吾さんのすぐ後ろにこの女性が一瞬で回り込んできている姿をカメラは捉え、掛井さんは驚きの声を上げる。本殿の前にいた筈の女も既に消えてしまったが、いつの間にか健吾さんも消えてしまい、2人は付近を探し回ることになる。

するとトイレから助けを求める男性の声、視聴者は三好さんの声であり、視聴者には前エピソードの状況と合致することが判る。だが、彼らがトイレのドアを開けても誰もいない。カメラは小山さんの背後にあの女の姿を捉えていた。この時の女の顔は、腐ったような崩れたような異形なものに変貌しており、ここで投稿映像は終わってしまう。

結局、健吾さんは今も行方不明。後に掛井さんも亡くなってしまった。

地元の人の話によれば、あの竹藪は禁足地で、神隠しに遭うと伝えられていた。あの神社では昔「御子神祭」と称する厄払いの祭りが催され、地元の子供が男女構わず巫女役として選ばれていたそうである。

感想

この場所は先程のエピソードの神社ですね。どうやら同じ日であったようで、竹藪の入り口付近に彼のものと思しき車(日産キューブ)も停まっていました。あの女性は三好さんの妻、美沙さんですが、この映像がもし前エピソードと同じ日に撮影されていたとしたら、丁度清将さんがトイレに入っている時だったのかもしれないですね。

美沙さんは清将さんがトイレに入っているときに、何かにとり憑かれてしまったのでしょうか。邪悪ななにかは、それを邪魔されないために清将さんをトイレに閉じ込めたのでしょうね。

前エピソードで「助けてぇ」と訴えてきた男性は健吾さんなのでしょうか。前エピソードでは暗かったし、表情が違うのでよく分からないです。

呪念写(ちょい怖)

概要

投稿者の柳澤さんは、AV(アダルトビデオ)制作会社のマネージャーのような地位にあり、出演している女優さんのケアや管理も担当していた。ある女優さんに、男優と出来ているのでは、と言う疑惑が発生し、後輩の部下を使って彼女の身辺を探っていたそうだ。

その後輩から尾行に失敗したとの連絡が入り、現場に駆け付ける。その場所は柵で囲まれた深い竹藪で、この辺りで彼女を見失ったという。柳澤さんは後輩と一緒に竹藪内に入り探索、奥で倒れている女優さんを見つける。傍らにはお神酒を入れる壺のようなものが落ちており、その中には白い粉のようなものが入っていた。

救急車を呼ぶため、柳澤さんはその場を離れ、現場は後輩と女優だけになるが、その間に不可解な現象が彼らを襲う。

感想

あの竹藪ですね。

取り残された後輩さんは遠くで女性の叫び声のようなものを聞き、ビクッとします。その方向、少し離れた所に赤い着物を着た女の子らしき人影を認めビビりまくりますが、すぐに消えてしまい、ほっとしたのもつかの間、女優さんが苦しみだします。

そしたらすぐ近くに赤い着物の女の子が姿を現し、その顔はあのトイレの美沙さんのように崩れた怖いものになっており、逃げ回るところで映像は終わります。

この少女らしい古い光景が、映像の途中にノイズと共に映像に差し込まれているという現象もあり、ほど良く怖い雰囲気が感じられます。神主さんらしき男性と儀式を行う様子もありました。

なお、病院に担ぎ込まれた女優さんは、数日後に自殺してしまったとのこと。この竹藪付近は彼女の地元で、やはり過去に祭りで巫女に選ばれたことがあり、本名は「ユキ」だということが、後の取材で判明します。

多重人格の女(意外と怖い)

概要

投稿者は報道番組のADかなにかで、多重人格障害に悩む女性のドキュメンタリーを制作していた。対象の比留間京香さんは、多重人格者のテンプレ通りにコロコロと人格が変わるのだが、その紹介だけでエピソードは終わってしまう。因みにそれぞれの人格の名前はミサ、ユキ、ケンゴ、ヒロト。

ん?

感想

ミサ、ユキ、ケンゴ……、聞いたことのある名前ですね。

御子神祭の怨霊(興味深い)

概要

過去にこれと言ったトラウマを抱えていなさそうなのに、多重人格障害を患うのはちょっと珍しい、との精神科医の見解が聞ける。

映像は精神科医のカウンセリングシーン。カメラの前でヒロトの人格は「京香の体を借りている」とか「俺が連れてきた」とか「お祈りしていたら悪魔に連れていかれそうになった」とか「みんなが俺を呼んでここにいる」とか「(悪魔が)大人になったらミサを連れて行こうとしたから呼んだ」「ミサがケンゴを呼んでユキが来たがったので俺が呼んだ」「5人で一緒に祈った」とか結構具体的な事を話す。

またミサの人格は「ヒロトは死んだ」「京香がヒロトのお骨をお供えした」「我が子が死んだので自分も行こうとしたらヒロトが呼んでくれた」と、これまた妙に具体的な話をしてくれる。そしてケンゴの人格は、何かに怯え動揺した感じで「僕を殺してくれ」「連れていかれる」「助けて」などと訴えてくる。

最後にユキの人格に変わると「バカじゃねえの」とケタケタ笑い出し、苦しみだしてその場で昏倒してしまう。すると映像が乱れて京香さんの顔が朽ち果てたような怖い顔になったりした。

その後京香さんは落ち着いたので一旦取材を終了するが、翌日自らナイフで首を切り京香さんは自殺してしまったと精神科医から連絡が来て、番組はお蔵入りになってしまった。

後の調査で、この近辺の最後のお祭りは、選ばれた5人の巫女役の子供のうち一人が亡くなってしまうという事件があり、それ以来途絶えてしまったことが判明する。

その亡くなった子供の名は「ヒロト」。

その他の選ばれた子供たちの名前は「キョウカ」「ミサ」「ユキ」「ケンゴ」であったという。

感想

エピソード1が「ミサ」、エピソード2が「ケンゴ」、エピソード3が「ユキ」の話だという事がここでようやく判りました。カタカナで書かれると印象が変わって気が付くのに時間がかかりましたね。

概要では端折りましたが、「ミサ」だけが幼児退行してるのはなんでなんでしょうかね。「ミサ」と「ケンゴ」が京香さんの人格に入り込んだのはつい最近の筈なのに、精神科医からは何の説明もないのはちょっと残念。それとも時間も空間も超越して、かなり過去から人格が宿っていたのでしょうか。

やっぱり怖い顔になる以外は、ビジュアル的に怖いシーンはありません。

感想まとめ

まとめると。

最後の祭りで、「ヒロト」が「悪魔」と称する邪悪なもの(あの赤い服の少女)が、彼を取り込もうとした。だが、「キョウカ」は「ヒロト」のお骨をお神酒の壺に入れて神社にお供えをしたところ、「ヒロト」を取り込むことを妨害する結果になった。その結果、「ヒロト」は「キョウカ」の体に魂を宿し、連れていかれずに済んだ。

このままだったら、気になる幼馴染の「アイツ」が私の中にいる。「気になる幼馴染のアイツが私の中にいる件について」なんてタイトルのラブコメになりそうですが、自分の子供が亡くなって(流産)、心が弱っていたところに付け込まれ新たに取り込まれそうな「ミサ」を「ヒロト」が助けてしまい、ついでに望んでもいないのに「ケンゴ」も取り込まれた上に、「ユキ」まで呼び寄せて「気になる幼馴染のアイツが私の中にいるかと思ったら女二人も取り込んでついでに雑魚キャラまで一緒に私の中に入ってきたんですけどどうしてくれる」という、今時の長いタイトルのラノベに発展しそうです(笑)。

冗談はさておき、「ヒロト」が今回の怪異の発端であり、「キョウカ」が子供の浅知恵で変な儀式をしてしまったことが元凶。ただ、「ヒロト」は「みんなで祈った」とか言っているので、彼ら5人は、何らかの禁忌を既に犯してしまったのかもしれませんね。

あの赤い少女はかつて村の為に人身御供になってしまい、怨嗟の念を抱く怨霊になってしまっていた。それを鎮めるための祭りだったが、子供たち5人が何らかの禁忌を破ってしまい、一人が犠牲になるところをすんでのところで回避したものの、事故をきっかけに祭りは途絶えてしまう。

だが、大人になった美沙さんが傷心でこの地を訪れ、儀式の真似事を夫に披露したせいで、赤い少女の呪いが再発動。たまたま偶然にも同日にこの地を訪れて、禁足地に足を踏み入れた不届き物の「ケンゴ」を巻き添えにして、さらに人生自暴自棄になっていた「ユキ」まで呼び寄せて5人の意識が集結、だが最後は抗えずに(むしろ纏まってくれて助かるわw)、全員地獄へ引き込まれた。

あるいは、あの赤い着物の少女に取り込まれるくらいなら、と5人が話し合って、自死を選んだのかもしれない。

なんて妄想をしました。

この妄想だと、美沙さんが夫の清将さんに儀式を披露しなかったら。あるいは清将さんがトイレに行かずに美沙さんを一人にしなかったら、健吾さんが禁足地に足を踏み入れず、まっすぐ神社に向かっていたら、何事もなく、偶然ここを訪れた健吾さんに再開して、「久しぶり~」とかやってたかもしれません。

なんか、「ほん呪」の三部作みたいなストーリーで、比較的考察もしやすく、予想外に面白かった印象です。ウイークポイントは、唯一の怪現象の顔がワンパターンで、テンプレ過ぎることでしょうか。要するにあまり怖くないのがちょっと残念。

でも十分楽しめました。次も視聴したいと思います。

では。

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