Not Found15 ～ネットから削除された禁断動画～ （ネタバレあり）

はじめに

「Not Found 15 ～ネットから削除された禁断動画～」のレビューです。今回は心霊系ばかりでグロや犯罪系は一切ないです。ちょっと珍しいですよね。あと杉本回があります（笑）。さらにこの巻からYoutubeに予告編が上がっていますね。

ちょっと古い作品なので今更なのですが、一応それぞれネタバレ注意でございます。

欄干を掴む手（ほんのちょっと怖い）

概要

カップルがフェリーで東京湾へと繰り出す。甲板で海を眺めていると、彼女の後ろ、船の手すりに手が…

感想

心霊投稿ものにありがちな映像です。ちょい透明っぽい手が甲板の手すりの外側から出ています。彼氏さんが撮影中に気が付いて駆け寄りますが、案の定何もいません。

もうほんの一瞬で、ファインダー越しなのによく判ったなと思いました。

この船は東京湾フェリーで、彼らは久里浜港から乗っていますね。

このフェリーは東京湾クルーズではなくて、千葉の金谷港までの40分の船旅です。千葉側は鋸山や日本寺などの見所があり、私も幼少期、父に連れられて乗ったことがあります。後のエピソードにも出てくるアクアラインの登場で営業的に大打撃を被ったと聞いていますが大丈夫でしょうか。

母校にて（ほんのちょっと怖い）

概要

友人と今は廃校になり、アートスペースとして再利用されている母校の小学校を訪れる。すると教室の窓に男の顔が映った。この小学校では若い男性職員が自殺したという。

感想

めちゃめちゃ一瞬で、通常再生ではまず判りません。ですが、それなりに存在感がある顔です。

呪われたペンション（ほんのちょっと怖い）

概要

ボロボロの廃ペンションを訪れたカップル。ペンションの外に男の姿が写り込んだ。このペンションの地下でオーナーが自殺しているという。

感想

先ほどのエピソードより輪をかけて一瞬で、ほんとにわかりませんが、静止画では割とはっきり写っています。さっきの顔となんとなく似ていますね。

ここは福島県の翁島ペンションと呼ばれるところですね。中央ホールのレンガ造りの暖炉（薪ストーブ？）が異彩を放っていて、不気味な雰囲気です。

最恐心霊スポット突撃シリーズ　-第5弾-（怖くない）

概要

夜の８時に杉本に呼び出される古賀。「最恐心霊スポット突撃シリーズ」が不評なことに危機感を抱いた杉本が、独自に得た情報をもとに、急遽千葉県の「東京湾観音」「旧観音隧道」を訪れたいと申し出たのだ。他のスタッフが出払っているため、とりあえず古賀の車で現地に向かう。

なかなか良い雰囲気だったが、トンネルは閉鎖されており、車のクラクションを鳴らすと幽霊が出るという検証もできず何もなかった…と思いきや、杉本はトンネル内で古賀をのぞき込む人影を見てしまう。

映像には何も写っていなかった。

感想

車内で差し入れてもらった、銀だこ（銀のあん）の「クロワッサンたい焼き」を運転しながら頬張る古賀が、「クロワッサンなのか、たい焼きなのか」「どのようなスタンスで食べたらよいのか」などとの答えようのない質問に対し、杉本は何を勘違いしたのか、これから向かう「東京湾観音」の詳細を語り、取材に対する心構えを語ったり、東京に出てきて8年にもなるのに、杉本が「東京湾アクアライン」の存在自体を知らなくて古賀をあきれさせたり、それならばと、海ほたるに寄って休憩したりして、夜のドライブデートみたいになっていたりと茶番劇が長いです（笑）。

東京湾観音は思ったより大きくて存在感を放っていましたが、夜なので当然ながら営業は終了してしまっており、中に入れません。トンネルもとても良い雰囲気ですが、フェンスで閉鎖されてしまっているので、中でクラクションを鳴らすという検証もできずちょっとグダグダ。フェンスが破られているので一応中には入れたのですけどね（いいのか？）。

このトンネル、今はもっと厳重に閉鎖されているようです。

中学生の集まる心霊スポット（前編）（怖くない）

概要

このエピソードは、視聴者からの相談に杉本が体当たりで取り組んだ記録である。

小島さんという女性から杉本に届いた1通のメール。中学生の息子が呪いとか降霊とかにかぶれているみたいで、夜中に家を出て徘徊していて心配だ、調べてもらえないか、という内容であった。やんちゃ盛りの男子中学生などそんなものという意見もあったが、心霊的なものが絡むとなんだか不穏でなので、取材を行うことに。小島さんの息子、佑介君のベッドの下からは呪術関係の本、クローゼットからは呪いの藁人形のようなものが出てきた。

佑介君に直接コンタクトを取ろうとする杉本だが、彼の態度はにべもなく、かえって警戒させてしまう。そこで深夜に張り込み、彼の行動を追ってみると、神社の池のほとりで何やら怪しげな儀式を行っていた。

感想

小島さんは息子のことを「佑介くん」とか呼んでいたり、彼に問いただしたりせず、スタッフに丸投げな態度が気にかかりますが、実は彼女は後妻であることが後編で明らかになり、年頃の息子への接し方に苦慮していることが、なんとなく接せられます。

ベッドの下の呪術関係の本の中に、ご多分に漏れずHな本が混ざっていて、古賀氏のさりげなくスルーする配慮に笑ってしまいました。

ここは葛飾区高砂の「青龍神社」ですね。てかエピソード映像内で入口に書いてありました（隠す気ないだろ）。池の名前は「怪無池」という、縁起がいいんだか悪いんだかわからないもので、なんでも白蛇様が宿っており、雨を降らせてくれるらしいです。

怪無池＆青龍神社 / 歴史 / 高砂 / 京成高砂駅 - 葛飾区時間

www.katsushika-jikan.com

廃ホテルに宿る霊（ちょい怖）

概要

心霊スポットである廃ホテルを探検する若者たち。ホテル内の映像が一瞬真っ白になり、そこに男の顔が浮かび上がった。

感想

これも一瞬。でも今までよりは判りやすいです。

しかしながら「ちょい怖」程度ですね。

ベビーカーの人形（ほんの少し怖い）

概要

このあたりでは有名な、ボロボロのベビーカーを押して徘徊する中年女性。男子大学生の2人は心無い悪戯を思いついた。一人が囮になって女性を引き付け、その隙にもう一人がベビーカーの中に何があるのかを撮影しようとしたのである。

公園内でこの作戦を実行し、奇声を上げて囮役を追いかける女性。カメラが周りに誰もいなくなったベビーカー内を覗くと、その中は人形が乗っているだけであった。女性はこの人形にミルクやお菓子を与えるふりをしていたのだ。するとその人形の目が突然開き、カメラを見つめる。驚いた撮影者がたじろぐと人形の目は元に戻っていた。

この女性は子供を早くに亡くし、それ以来ベビーカーに人形を載せて徘徊していたらしい。

感想

不気味ですが、切ない話です。ちょっとこの女性が気の毒になりますね。撮影した男子大学生も、後から子供が死んだということを聞かされて、こんな悪戯をしたことを後悔しているような口ぶりでした。

なかなか良いシチュエーションだと思うのですが、人形の目が開くときに「カシャッ！」て音がするんですよ。何か機械的な仕組みが感じられてちょっとシラケてしまいます。

ここは葛飾区の水元公園ですね。この間視聴した「闇動画21」でも舞台になっていました。

中学生の集まる心霊スポット（後編）（笑）

概要

池のほとりで怪しげな儀式をする佑介くんだが、母親には心当たりがないようである。

スタッフが近所を聞き込みするとあの池では女性が自殺しており、女の幽霊が出る、その霊を見ると池に引きずり込まれると言う噂が存在することが分かった。まさか佑介くんは女の幽霊に会い、自殺しようとしているのではないか、と杉本は心配する。彼の首や顔には痣があったからだ。

佑介くんの監視を続けるスタッフだが、お粗末なことに彼に見られて逃げられてしまい、見失ってしまう。杉本チーム、古賀チームに分かれて彼を捜索していると、事務所でリサーチを続けていた有馬から古賀に電話がかかってくる。これを受けた古賀からは思いがけないワードが飛び出す。

「もしもし、なに？」
「おっぱい？」
「は？何言ってんの？」

感想

ここからはネタばれ。

つまり、この池に出没する女性の幽霊は上半身裸だと豊村さん（同級生？近所の人？有名人？《説明なし》）が霊視。それを聞いた佑介くんはその女性のおっぱいが見たくて、夜な夜な池で儀式を行ていたということなのです。

「そんなもんネットでいくらでも見れるやろ」と困惑を隠せない杉本だが、男性の古賀氏は妙に佑介くんに共感している様子。「でも…本物が見たくて…」「うちの親再婚だから…ほんとのお母さんも僕を生んですぐ死んじゃって…」「だから…女性の胸を見たことなくて…グスッ」。

涙ぐむ佑介くんを見てほだされたのか、その後杉本の爆弾発言が飛び出す。

「私のでよかったら」

暗がりに佑介くんを連れ込む杉本（一歩間違えれば逆セクハラｗ）。そして戻った彼によせばいいのに思わず感想を聞いてしまう古賀に対し、これまたよせばいいのに愚直にも答えてしまう佑介くん。

「ちょっと…思ったのと違ったです」

それに対して古賀の一言

「なんか…ごめんな」

杉本は1週間口をきいてくれなかったそうです（笑）。

心霊どこ行った（爆笑）。

感想まとめ

この巻はグロや犯罪系が全くなく、心霊系ばかりかと思いきや、メインエピソードがまさかの杉本回。心霊系の隙間エピソードは良くも悪くも王道でしたが、インパクトは薄いものでした。

ですが、杉本回のインパクトが強すぎて、そんなことどうでもよくなりますね。心霊ドキュメンタリーシリーズで声を出して笑うことになるとは…こんな事は「監視カメラ」以来です。

それでは。