心霊盂蘭盆12(ネタバレあり)

urabon12 レビュー

はじめに

心霊盂蘭盆12です。今回は「盂蘭盆」版、「冥婚シリーズ」となります。

赤い封筒(拾っちゃダメぇ!)

概要

投稿者が同僚の伊賀さんから預かったのは、結婚式2次会の余興用に撮影された、新郎・廣瀬さんへのインタビューを兼ねたゆるい飲み会の映像だった。その帰り道、住宅街の電柱の陰に女性の人影が現れては消える。その電柱の根元に落ちていた赤い封筒を、よせばいいのに廣瀬さんは躊躇なく拾い上げて中身を確かめてしまう。

中に入っていたのは、血に濡れた女性の髪の毛だった。直後、電柱にしがみつく黒い女の姿がカメラに映り込む。伊賀さんが短い悲鳴を上げた次の瞬間には女の姿はなく、それどころか廣瀬さんまでもが忽然と姿を消していた。電柱には、さっきまでなかった「冥婚」を思わせる怪文書が赤文字で貼り付けられていた。

伊賀さんは恐怖のあまりその場から逃走。廣瀬さんはそのまま行方不明となり、結婚式は中止に追い込まれる。その後、新婦となるはずだった女性も死亡したというが、詳しい状況は不明である。伊賀さんも会社を辞めて海外へ逃げてしまったという。

感想(ネタバレ)

それ拾ったらダメなやつ(笑)。赤い封筒を拾った男性は、亡くなった未婚の女性との結婚を遺族から強要されるという、台湾の風習がSNSで話題になったのは丁度このタイトルがリリースされた頃だと思います。

しかし結婚式直前と言うタイミングでこんな災難に遭うとは何ともお気の毒です。廣瀬さんの元カノとかの呪いなのかも、と思いましたね。

電柱の影、廣瀬さんの後ろ、そしてすぐそばの電柱にしがみついてる、という、三段構えの黒い女の姿はそれなりに怖いものでした。

仏滅結婚式(怖い)

概要

元ウェディングプランナーの中迫さんが投稿した映像には、新郎新婦の打ち合わせ風景が2台の定点カメラで記録されていた。

不可解なノイズとともに、画面上の新郎の姿が度々消失する。直後、放心した新郎が突然倒れて椅子から転落。別アングルの全体カメラには、部屋にいないはずの黒い女の姿が映り込んでいた。この時は大事に至らなかった新郎だが、仏滅に行われる予定だった式の10日ほど前、忽然と行方不明になり式は中止となる。

映像内での「伊賀」という名への言及に加え、画面に表示される新郎新婦のフルネームから、新郎が前エピソード「赤い封筒」の廣瀬さんであることは紛れもない事実だと判明する。

感想(ネタバレ)

さっきの廣瀬さんですね。これ、封筒拾う前ですから最初から呪われていたことになります。

冥婚の対象にするには、結婚前でなければならないのでしょうか。あ、廣瀬さんはもう彼女さんと籍は入れているので、結婚式前ということか。

映像自体はそんなに怖くないですが、あまりにも縁起でもないし、不穏な空気はビンビンに感じます。

祝呪の交差(だから拾うなって!)

概要

投稿者は若い男性の上西さん。高校の同級生が結婚することになり、その恋人の紹介を兼ねてレンタルスペースに集まった際の映像である。上西さんが到着した時点では、結婚を控えた同級生の柳瀬さんとその恋人・千嶋さん、友人の板谷さんが揃っていた。後から数人が遅れて合流する予定だったという。

楽しく歓談する中、成り行きでカメラは柳瀬さんへとバトンタッチされる。その時、部屋のドアを激しく叩く異音が響き渡る。ノックにしては異常な激しさだったが、柳瀬さんはカメラを回したままドアを開けた。しかし、そこには誰もいない。ただ、ドアの足元に不審な赤い封筒が落ちていた。

よせばいいのに、柳瀬さんは躊躇することなく封筒の中身を机の上にぶちまける。現れたのは、悍ましい髪の毛の束だった。

部屋が急に静まり返り、カメラを持つ柳瀬さん以外の人間が忽然と姿を消してしまう。さらに、閉まっていたはずの窓がいつの間にか開いていた。辺りを見回すと、いつの間にか窓辺に見知らぬ女性が佇んでいる。機械的なノイズ音とともに、爆速で急接近してきたその顔は、目をぎょろつかせた土気色の肌の不気味な女であった。

女はすぐに消え去り、開いていた窓も元に戻る。直後、友人たちも何事もなかったかのようにその場に揃っていた。「急にどうした」と困惑する周囲に対し、あまりの怪異にとまどう柳瀬さん。

すると突如、部屋の明かりが消える。柳瀬さんがカメラを暗視モードに切り替えると、再びノイズ音が鳴り響いた。彼が恋人にカメラを向けた瞬間、その顔が先ほどの不気味な女の顔へと変貌する。だが、再び灯りが点くとすべては元に戻っていた。投稿者の上西さんによると、柳瀬さんが急におろおろし出したという。なお、その場は遅れてきた友人たちも合流し、その後は何事もなかったかのように楽しく過ごして解散した。

しかし悲劇は終わらない。柳瀬さんは自身の結婚式当日に失踪し、式は大騒ぎのまま中止となった。彼は今も行方不明のままである。さらに、遺された彼女も事故で他界。彼女の母親は、この不幸をきっかけにカルト宗教にのめり込んでしまったという噂が流れている。

感想(ネタバレ)

前エピソードのカップルとは異なる二人です。ちょっと混乱しそうになりますが。

さて、エピソードは、このタイトルで一番怖い映像かな、と思います。

今までそこにいた人々が消え去り、閉まっていた窓が開いてるとか、なんか一人だけ異世界に迷い込んだようです。ちょっと目を離した隙にそこに女が立っているというのも怖いですね。ノイズと共に爆速でこっち来るのも怖いです。でもこのパターンは今までの「盂蘭盆」から容易に想像できましたので、恐怖度はそこそこでした。とはいうものの慣れていない方にとっては結構怖いかもしれません。

しかしこんな不気味な封筒をなんで躊躇もなく開けちゃうんでしょうかね(笑)。まあ、「赤い封筒を拾うな」は以前よりも浸透してきていると思うので、今ならためらうかもしれません。

撮影者の鬼胎(少し怖い)

概要

投稿者は、フリーの映像制作カメラマンである石黒さん。結婚式の当日に様々な風景を撮影し、式の最後に上映するエンドロールムービーを即座に作成するという仕事を請け負っていた。今回の新郎新婦は柳瀬さんと千嶋さん。前エピソード「祝呪の交差」で幸せそうに結婚を控えていた、あの2人である。

式当日の控室にて、石黒さんが2人のインタビュー映像を撮影していると、彼らの姿に時折激しいノイズが走る。特に新郎の映像には、とてつもなく縁起の悪い不気味なものが映り込んでいた。

その後、新郎の柳瀬さんは式場から忽然と姿を消してしまう。式場内は大騒ぎとなり、捜索が行われたものの彼は見つからず、新婦の千嶋さんはショックのあまり激しく取り乱していたという。そしてその後、彼女は自ら命を絶ってしまった。

凄惨な事件からしばらく経った頃、千嶋さんの母親が石黒さんら式場写真室のもとを訪れる。母親は「新郎新婦が並んだ写真を作ってほしい」と依頼してきたが、その内容は正気とは思えない狂ったものだった。新婦の顔部分には彼女の「亡骸(遺体)」の顔をはめ込み、新郎の顔部分は「完全に消せ」と要求したのである。

前作の噂通り、この母親は娘たちの悲劇をきっかけに、怪しげなカルト宗教に深く傾倒してしまっていた。呪いによって引き裂かれた破滅の結末に、人間の狂気が追い打ちをかける戦慄の展開となった。

感想(ネタバレ)

映像は全く怖くはないです。ただノイズの入り方がとてつもなく不穏で縁起が悪いだけです。まあちょっとした怪異が柳瀬さんの首に写り込んでいるのですが…。こんな素材で式のエンドロールなど作れるはずがなく、投稿者の石黒さん大ピンチです(笑)。

その後柳瀬さんが失踪したことで、式がおじゃんになり、図らずも第一のピンチを脱したわけですが、ちゃんとギャラはもらえたのでしょうか第二のピンチですね(笑)。

それにしても、式の前に新郎がいなくなってしまうという事象が起こったことで、この2組のカップルにどのような共通点があるのでしょうか?それはこの後のエピソードで一部判明します。

冥婚輪廻(怖い)

概要

式場の司会者・上間さんの証言により、廣瀬さんの式の2か月半前にも同様の事件が起きていたことが判明する。前回の新婦の命日から廣瀬さんの式の日取りまでは丁度「四十九日」であり、いずれの式も「仏滅」だったというのだ。

さらに、千嶋さんの母親が信奉するカルト宗教の元関係者や専門家への取材から、これが未婚の死者を弔う「冥婚」に準じた呪術であることが示唆される。四十九日を迎える前に生きた男の魂を奪い、死者と無理やり結婚させるという恐怖の儀式だったのだ。

ここでカメラマンの石黒さんが、失踪した千嶋さんの母親から送り返されたという、曰く付きのスライド映像が紹介される。そこには、心身への影響を警告するテロップと共に、不気味な怪異が記録されていた。

仲睦まじい新郎新婦の映像に激しいノイズが走り、新婦の顔は老婆のように崩れた顔へ、新郎の顔は血塗れへと変貌。各々に不気味な紋様が重なり映像は終了する。

感想(ネタバレ)

このエピソードは何と言うかまとめエピソードでしたね。

まず四十九日と仏滅とかの六曜が、都合よく合うなんてのが可能なのか調べてしまいしました。六曜は旧暦の月初めでリセットされるのでそのような偶然はあり得るそうです。

両カップルの挙式の日がいずれも仏滅。この日は確か安くなるし、空いているので仏滅に式を挙げる人は結構いるみたいです。前の廣瀬さんの新婦が亡くなった日から四十九日に柳瀬さん達が式を挙げるという偶然がこの惨事を招いたかどうかは何とも言えないというか、関連性があるような無いような。単なる偶然なのか、何者かが暗躍しているのか、ちょっとはっきりしないのが、もやります。

映像自体は前エピソードをちょっとグレードアップしただけで怖くはないですが、今回2人の周りに文様みたいなものがオーバーラップしていることに、何らかの意思が介在している感じがしますね。

感想まとめ

「冥婚」ものは今となってはちょっと食傷気味ですが、かつての「ほんとにあった!呪いのビデオ」の夏の3部作「冥婚シリーズ」を思い起こさせますね。「冥婚シリーズ」の「ムカサリ絵馬」と台湾の風習の「赤い封筒」をミックスさせた感じです。

ただ今回の「冥婚」は新郎新婦への激しい悪意が感じられ、より邪悪な感じがしました。女の幽霊が出てくるので、両方とも元カノから恨みを買ってるんじゃない?と感じましたが、エピソード内ではそんな逸話は出てこないので、「なんでこんな目に」って感じがしますね。

千嶋さんの母親が新興宗教に嵌り、新たな冥婚を行おうとしていますが、これは2組の新郎が冥婚させられたのとは直接は無関係なはず。なんだか蛇足のように感じました。それとも暗躍する何者かに唆されたのでしょうか。

ま、落ちている赤い封筒は拾わないように気を付けましょう(笑)。

ストーリー的にはそこはかとない不気味さを感じますが、いつもの派手さが抑えめで、ちょっと低調な気はしました。

では。

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