呪いの黙示録 第六章(ネタバレあり)

mokushiroku6 レビュー

はじめに

「呪いの黙示録 第六章」のレビューです。実は7月8日には観終わっていたのですが、様々な事情からどうにも筆が進まず、1週間も経ってしまいました。

尚、本編では江益、真田のコンビが板についてきた感があります。

誤操作(怖くない)

概要

スマホの録画停止を忘れてカバン突っ込んだら、カバンの中に人の顔が……。このカバンは投稿者の姉の遺品だったが、その顔は生前の姉に……。

感想

似たような、と言うかほとんど同じ感じのエピソードが「ほん呪」にありましたよね。今回も状況としては怖いのですが、顔が全くもって普通で、生きている人間にしか見えない。いや、カバンの中にそんなのがいる筈ない、だからこそ怖いはずなのですが、絵面的には全く怖くありません。

検証のススメ(怖くない)

概要

江益がTwitterで見つけた夫婦の何気ない一コマのツイート。だがツイートには何か写っているとのコメントが多数寄せられていた。確かに夫の後ろ、階段に顔のようなものが写っている。江益は昔の心霊ドキュメンタリーは現地できちんと検証をやっていた、今回もやるべき、と今は亡き(死んではいないって)島田みたいな真面目なことを言い出し、ツイート主にコンタクトを試みる。

ツイート主の承諾が得られ、清水勇太さん、彩さん夫妻にインタビュー行うが、勇太さんと彩さんとで心霊的な解釈に温度差があった。彩さんはガチに信じていたが、勇太さんは冷ややかな態度。スタッフが検証して洗濯物がそう見えたのだろうという事になり、その場は収まる。

黒い人影(怖くない)

だが夫婦宅の取材映像はその場にはいなかった黒い人影を捉えてしまう。スタッフは再び検証を試みるが今度は何かの見間違いなどとはちょっと考えられなかった。

その時の取材時に勇太さんは不在。なんでもここ3年は一人で山の中に散策に出かけるようになり、ゆくゆくは1人キャンプも楽しみたいと、半ば彼の趣味のようになっているそうだ。だがスタッフは彼が度々出かける山に心霊的な何かがあるのではと疑い始めていた。真田に至っては勇太さんの不倫まで疑う。

スタッフは勇太さんをこっそりと尾行することになる。彼の車を付けていると一度も停車していないのに後部座席に勇太さん以外の人影を認める。だがしばらく走っているとその人影はいつの間にか消えてしまった。

車を停め、山の奥に入っていく勇太さんは様子がおかしい。あたりを見渡して何かを探しているようである。意を決して彼に駆け寄り話を聞くと、虫を探している等と苦しい言い訳をしていた。後部座席の謎の人影についても何かがそう見えただけだろう、また検証すれば?などと笑って話をはぐらかすだけであった。

自白

だが後日勇太さんから連絡が入る。それは実は妻には内緒だったが、聞いてほしいことがあるという事であった。事務所を訪れた彼は、幼いころに描いたエッセイ漫画を見せる。そこに描かれていたのは、あの山で経験した信じがたい出来事であった。

感想

この「洗濯ものじゃね」という事になった、ウルトラマンに出てくる宇宙人「ダダ」に似た顔が意外と怖いですが、それ以外は後編への前振りみたいなものです。

でも勇太さんの「珍しい虫がいた」とかの苦しい言い訳が、絶対この森になんかあるだろ、とちょっと期待させますね。だけど幼少期に描いたエッセイ漫画が出てくるとは予想外。これが結構上手いのにもビックリでした。経年によるボロ具合もよくできています。内容は後編で紹介されます。

格安ホテル(ほんの少し怖い)

概要

格安ホテルに泊まったらなんか照明がおかしい。と思ったら真っ暗闇になってしまった。暫くして復旧するが、その際に撮影した映像に恐ろしいものが写り込んでしまう。

このホテルではかつて母親が息子を無理心中させるという事件があった。

感想

バスルームで「ブクブク」って水の中みたいな音がしてシャワーカーテンの後ろに何かいます。もう、どんな亡くなりかたをしたのか予想できてしまいますが、案の定でした。

ベッドの友人を写した時にも一瞬霊が写りますが、まあ普通ですね。

瑕疵物件(少し怖い)

概要

映像に写る男性は現在行方不明である。彼が行方不明になったしばらく後にこの映像が、男性の兄に送られてきた。

この部屋は訳アリ物件で男性はそれを承知で住んでいた。小汚いアパートだが、壁と言う壁にお札が貼られており、何もしていないの蛇口から水が出たり、ラップ音がしたりする。カメラは姿見を写すが、そこに写った人物は投稿者の弟ではなく、全く知らない男性だという事。

感想

怖いお化けが出るわけじゃないんですけど、お札だらけの部屋の雰囲気は不気味でしたね。ラップ音や蛇口の水が勝手に出たりとか、盛り上がるのですけど、鏡に映ったのは普通の人で、肩透かしを食らいました。

追憶の契約書(少し怖い)

概要

勇太さんの漫画によれば、眼鏡をかけたスーツ姿の中年男性の首吊り遺体を、あの山で見つけたという話であった。勇太さんの友人の永野君に声を掛けられ、彼に付いて行った先の山奥で見つけたと言う。永野君はこれは即身仏で俺たち2人の神様になって守ってくれるから、通報などはせず、秘密にしようと言い出す。当時親の仕事の都合で転校が多く、友達が少なかった勇太さんは、唯一の友達であった永野君に同意し、真似事で作った当時の契約書をスタッフに見せ、秘密を守る約束を交わしたことを説明する。

奇妙なことに遺体は腐らず何日経ってもそのままだったという。だが永野君はいつの日かあの山にはもう行かないと言い出し、彼が学校を休みがちになってしまったときに、自分も転校してしまったことで、彼とは疎遠になってしまったという。

勇太さんは3年ほど前に、幼少期に自分が描いたこのエッセイ漫画を実家で見つけて当時を思い出した。遺体を撮影していたポラロイド写真も保管していたが、残念ながら退色して何が写っているかはわからない。勇太さんはこれをきっかけに、あのスーツの男性の霊が見えるようになってしまい、遺体を発見して供養をすれば霊の幻影も消えると考え、山に出かけるようになったそうである。

スタッフが早速永野さんの行方の調査を開始した矢先、勇太さんから遂にスーツの男性の映像が撮れたと連絡が入る。だがスマホが何度も勝手にインカメラに切り替わったり、勇太さんの顔が少し歪んだりする以外には何も写っていない。

重要参考人

勇太さんがいくら調べても判らなかった永野さんは、スタッフの調査で何とか見つけることができた。だが永野さんによると、あの遺体はテントが引っかかってそんな感じに見えたもので、勇太さんを驚かすために遺体と偽って伝えるイタズラであったと語る。

勇太さんと永野さんは対面し、あの時のことを語り合うが、お互いの主張は平行線で、次第に勇太さんは気を悪くしてしまう。そこで永野さんが、二人で隠した宝箱を探し出して確認しようという提案を行い、スタッフ共々あの山に探しに行くことになる。

宝箱

その宝箱はあっさり見つかり、別のポラロイド写真も出てくるものの、案の定退色して何が写っているのかわからない。だが、永野さんが覚えていないと言い張る契約書や、男性用の眼鏡、そしてスーツを着た眼鏡の中年男性の証明写真など、勇太さんの主張を裏付けるものが出てくる。

この証明写真の男性こそ勇太さんの言う首吊り写真の男性であり、この人物の霊が見えると主張する。だが永野さんは、この期に及んでもそんなものは無かったと言い張り、興奮した勇太さんは気分を害してしまった。いったいどちらの言い分が正しいのであろうか。だが勇太さんの傍に黒い影が写ってしまった事は事実である。

そして勇太さんは、今も遺体を見つけて供養することを目的に、あの山に通い続ける。永野さんも一緒に……。

最後に映像が紹介される、それは一緒に山を捜索する永野さんの姿。すると山全体に地響きのような異音が鳴り始め、スマホは何度も頻繁にインカメラに切り替わる。その映像の最後には……。

感想

おお!これは面白かった。

最初は絶対勇太さんの妄想、あるいは何者かの霊がそんな妄想を見せている。みたいに思わせておいて、宝箱を探し当てたら眼鏡は出てくる、契約書(控えか?)は出てくる、挙句の果てには男の証明写真も出てくる。それなのに永野さんは知らないと言い張り、ショックから記憶を閉ざしてしまったのか、あるいは今も彼は契約を守り続けているのかとも思わせて、どこまでが虚構なのか現実なのか、お互いに判らなくなる感じが面白くて怖いですね。

最後にこのスーツ姿の男が姿を現しますが、勇太さんのスマホの映像が何度もインカメラに切り替わるのが、前編のあの現象を思い起こさせ、ちょっとした伏線になっていたのも、怖かったですね。そしてスーツ姿の男性、心なしかニヤッと笑っているように見えたのも怖いです。

感想まとめ

今回は合間の単発エピソードがちょっと不作でした。一方メインエピソードは怖くて面白かったですね。取材シーンに島田君がいないおかげで、ちょっとメリハリが弱い印象を受けますが、それでも江益がなんとかカバーしているな、と思いました。

ところで実は島田君は「XXX」に移籍していたりして。だけどあのシリーズはスタッフの存在を一切表に出さない方針ですから、移籍の条件で小田プロデューサーから、心霊業界から引退することにしろと言われていたりしてね。なんちゃって、全く根拠のない妄想でした。

それでは(来月はXXX)。

コメント

  1. sato より:

    強烈な映像こそなかったですが、お話自体は結構面白かった印象です。
    ほんとに島田君抜けちゃったのか…とも思いましたが、ほん呪の菊池みたいに出戻りしないかと期待してます。

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